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【夢の中・再び女神ルミエール登場】

ヴィルゼルの襲撃をなんとか退け、ほっとしたのも束の間。

夢の中に現れたのは、どこか残念な美人女神ルミエール!?

カナコの平穏な日常は、遠ざかる一方……。


ふわふわと漂うような光に包まれて、私はまたあの場所にいた。どこまでも白く、柔らかな空間。そしてその中央には、まばゆい金色の髪を腰までストレートに流した――相変わらずアイドルっぽい、いや、“美少女すぎる女神”が仁王立ちしていた。


「カナコちゃーんっ♥ 無事だった!? よかったぁ~!」


 ルミエールは私を見るなり満面の笑みで駆け寄ってきて、ギュッと私の手を握ってきた。キラキラの瞳、ゆるふわ声、しかし残念なまでに軽いテンション。


「……あの攻撃、なんですか!? 私、ただの人間ですよ!? あんなの、普通に危ないじゃないですか!」


 つい語気を強めてしまう。だってあの光の矢、威力がえげつなかった。ヴィルゼルの右目と肩を負傷させるほどの威力。下手すれば私も巻き込まれてたかもしれない。


「えへへ~、ごめーん♥ 少しやりすぎちゃったかも? でもさ、カナコちゃんのこと大好きだから、サポートスキル、盛っちゃった♡」


 ルミエールは悪びれもせず、にっこりとウィンク。


「大好きって、そういう問題じゃなくて……」


「まぁまぁ、それより聞いて聞いて! ヴィルゼル、もう来ちゃったのは私もちょっと予想外だったの。やだ~、カナコちゃん可愛すぎて、モテモテで困っちゃうねっ☆」


 星でも飛びそうなキラキラ笑顔でルミエールがぬかす。  私は思わず、深く深くため息をついた。


「はぁ……。とにかく、あの……力はありがとうございました。おかげで助かりました」


「うんうん、えらーい♥ じゃあ、次はカナコちゃんにお願いがあるの!」


 ルミエールは、両手を後ろで組みながら上目遣いで続ける。


「取り敢えず、近くの森とかをちょっとずつ浄化していってもらえないかな? そうすれば人間側の領域が広がって、魔素も減るし、王国の力も回復していくと思うの!」


「浄化……ですか。簡単に言いますけど、そんなの……」


「大丈夫大丈夫♪ カナコちゃんには私の“超・愛情こもったサポートスキル”があるから! 邪魔者が来たら、またぶっ飛ばしちゃえばいいし?」


 ルミエールは指でピースを作って、テヘッと可愛いキメ顔。


 ……うん、この人ほんとに女神なのかな。中身のテンションが女子会ノリなんだけど。


 がくん、と私は肩の力が抜けていくのを感じた。



---

読んでいただきありがとうございます!


ルミエール、女神っぽくない女神ですが、彼女なりに頑張って(?)サポートしてるつもりみたいです。

ちょっとぶっ飛んでますが、今後も要所で登場予定!


次回は、カナコがついに聖女としての最初の“お仕事”に挑みます。

森の浄化とは一体……?そして再び現れるヴィルゼルの影――?


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