57話 クララ・オーキンス
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【材料さえ持っておけば、後は一人でも造れるだろう。やり方は覚えたか?」
(ああ、もう造れるよ。ありがとう)
【礼はいらない。これでハーディーンの野郎に対抗する術が出来た。後は……使うか、どうかだな。前にも言ったが、タクト……。
お前なら、俺とは違う結果を掴めると思っている】
この後の事は、俺次第だ。
アリサ女王にも問われた覚悟の問題。
当然その事はユーリも分かっているから、だから必ず石碑を使用して封印すれとは言わない。
封印ではなく、完全に倒す未来だってあると言っていた。
ユーリ自身が自分の命を使用して、ハーディーンを封印したことに、もしかしたら後悔に近いものを、感じているのかもしれない。
(……そうだな)
【タクト。お前ならベストの選択をすると信じている。俺はその為に、お前にしてやれる事は全てやってやる。
だからこれからも遠慮なく必要な時には俺を頼れ】
ユーリから真剣な雰囲気を感じる。
普段口調は軽いけど、この時は真面目で真剣だった。
(ユーリ……分かったよ。俺も封印以外の道を何としてでも取りたいと思っている。だからこれからも力を貸してくれ)
【ああ、任せろ。石碑は造ったから次は最前線か……。
そこの戦況次第で、どっちに有利になるかが決まってくる。
奴等が何か企んでいるのは間違いないだろうし、戦いが激しくなるのは必至】
最前線には俺達だけではなく、世界連合軍の精鋭達がいる。
彼等とも、協力体制を築いて総攻撃の下地も作らないといけない。
(一度エリスに戻って、凄腕の鍛冶屋の孫と云う人に会って装備を見てもらえるならお願いする。だから最前線に行くのは明日以降になると思う)
【凄腕の鍛冶屋か……。俺達の専用装備を造ってもらったオーキンスも凄腕だったな。もしかしたらその子孫かもな】
ユーリ達の専用装備を造ったのは、オーキンスと言う人だったのか。
この魔王の装備シリーズや、皆が使用している専用装備を造った人。もしかしたらユーリの云う通り、子孫かもしれない。
その辺のこと詳しく知らないけど。
(出来れば、少しでも戦力を上げておきたいからね。やれることはしておきたい)
【そうだな。俺も寝てばかりいたお蔭で、魔力も溜まってきた。前よりかは、浅瀬に意識はあるから、何かあれば言え】
(ありがとう。その時は頼む)
集中を解いて、意識を戻した。
目を開けるとすぐ周りにアルフィン達が集まっていた。
「うわぁっ! ビックリした!」
ユーリと話していたから、近くにいるのが分からなかった。
「あ、申し訳ありません驚かせてしまいましたわね」
「おそらく石碑造りが成功したのは、分かったのですが、タクトさんが中々戻られないので、心配になって」
「凄い眩しかったの。ピカーッて!」
心配かけてしまっていたか。
「心配してくれてありがとう石碑は完成したよ。残りは時間があるときに造ろうと思う。
街に戻ろうかヴォルガさんの孫の人に装備を見てもらわないと」
「ヴォルガさんのお孫さんですか……見てもらえるといいですね」
「塞ぎ込んでると言ってたな。ユーリが言っていたけど、ヴォルガさんは俺達の専用装備を造った人の子孫かもしれないってさ」
「ユーリ陛下は御元気でしたか?」
「元気だったよ。魔力も溜まってきたみたいで、意識も前よりも浅い所にあると言っていたよ」
「ユーリおじいちゃん良かったね」
「はは。あまりじいちゃん言わないであげてくれ、気にしているみたいだから」
今後作製出来る分のホーリークリスタルを、収納魔法で閉まっておく。
その後始まりの洞窟を出て、エリス王国に戻ってきた後、ヴォルガさんのお孫さんに会う前に、この街の鍛冶屋に行ってみた。
アリサ女王から、ヴォルガさんのお孫さんは塞ぎ込んでいると聞いていたから、他の所でやってもらえるならと思っていたけど。
この街の腕の良い職人達でも、専用装備は扱えないらしく、結局はお孫さんに見てもらうしかなかった。
「えーと、この辺りかな。アリサ女王から聞いた所は」
街に戻り、あらかじめ聞いておいた場所にやって来た。
教えてもらった家の特徴を探しながら、街中を歩いている。
「黄緑色の屋根が目印と言われておりましたよね」
「周りにはその家だけだから、直ぐに分かると言ってましたが」
「あれだな……教えてもらった家と一致する」
家の前にまで来ると、「ヴォルガ・オーキンス、クララ・オーキンス」と二人分の名前が書かれた表札が立て掛けられていた。
「オーキンス……やっぱり、子孫だったんだ」
「では、わたくし達の専用装備を造った方の一族なのですね」
「そうみたいだ。ノックしてみるか」
トンッ! トンッ!
ノックをして声をかけるけど反応がない。
もう一度ノックしてみても反応がなかった。
「……気配はするから中には居る」
家の中から人の気配がすることから、居留守だと分かる。
どうするかな。
俺達を警戒して出てこないのか。
お爺さんを亡くしたと言っていたから、もしかしたら、今はそういう精神状態ではないから出てこないのか。
どうするか考えていると。
ナエが家の中に向けて話し始めた。
「こんにちはなの。居るのは分かってるの。さっさと出てくるの」
ナエ。何処でそんな台詞を。
「な、ナエちゃん?」
「出てくるの。出てこないと魔法で家を壊すの」
ガタガタッ! と中から音が聞こえた。
「いくの!」
ドンッ! ガチャッ!
「やめてー! やめてー! 壊さないでください~! 壊さないで!~」
家の中から20代前半ぐらいの女性が出てきた。
普通のよりも分厚いレンズの眼鏡をかけていて、髪は少しボサボサだ。
ステータスオープン
確認の為、スキル発動と。
クララ・オーキンス
エリス王国、鍛冶屋見習い
レベル10
スキル 鍛冶スキル(特)、専用装備調整、装備品作製(特)
伝説の鍛冶屋のお孫さんさんは、この人で間違いないみたいだ。
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