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カードゲーム世界で始める下克上  作者: 風祭 風利
第3章 世界の異変と転生者
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一撃必殺からの探していた人物

前回でもお話ししたと思いますが、今回は短期決戦です。

「コンバットタイム! ビッグシェルでマシピルに攻撃!」


 かビッグシェルから現れたのは大砲が2つ。 狙いを定めるように動き、そして片方の大砲から放たれた。 流石に大きさが違うため、マシピルはどうすることも出来ず、爆撃の煙が去った後にはなにも残らなかった。


「ビッグシェルの効果。 体力5以下の相手モンスター、アーサルディを破壊する。」


 2つ目の大砲がアーサルディに狙いを定め、攻撃を放つ。 これでアーサルディも破壊された。 そして相手がアーサルディを狙った理由も分かった。


「・・・アーサルディの効果により、俺っちは場にいるbBにアーサルディを装備カードとして装備するッス。」


 アーサルディは銃へと変貌して、bBの手元にやってくるが、使い勝手が分からないのかbBは混乱。 そしてアーサルディの下敷きになり、bBは消滅してしまった。


「アーサルディの効果によって装備したはずのbBがやられてしまったぞ? そのまま強化が入るのではないのか?」

「アーサルディの装備効果は攻撃力は上がるが、同時に体力も下がる。 そしてその下がった数値が、丁度bBの体力と同じだったから、体力が0となってやられてしまったという処理になるんだ。」


 細かいところを見なければ見つけられないような効果でもあるが、今回はそれのいい例が見れたことだろう。


「残ったアーマーセンザイコウでライフコアに攻撃。」


 ファルケンのライフコアが削られる。 相手の反撃もなかなかのものだ。


「クールタイムに入り私は」

「俺っちはコストを 9支払い、インタラプトカード「ギブマインパワー」を発動するッス!」


『魔法カード(インタラプト):ギブマインパワー レアリティ 桃 コスト 9

 相手のコンバットタイム時に、戦闘及び効果で破壊されたモンスターが2体以上存在したクールタイムにのみ発動可能。

 次の自分のプラポレーションタイム開始前にカードを引く。 そのカードがモンスターカードだった場合、コストを支払わずに召喚し、更に戦闘及び効果で破壊されたモンスター全ての元々の攻撃力を、全てそのモンスターに加える。

 引いたのがモンスターカードでは無かった場合、戦闘及び効果で破壊されたモンスターの体力分、自分のライフコアを回復させる。』


 凄いタイミングでのインタラプトカード。 だがファルケンは最初からこのような形で使ってきていた。 ある意味ファルケンの十八番とも言える。


「面倒なカードを。 エンディングを迎える。 そちらのターンだ。」

「俺っちのオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。 そして「ギブマインパワー」の効果でドローするッス。」


 ファルケンのデッキの弱点をあげるとするならば、数を出すことが多いためかコストが低めに設定されている。 そのためステータスが低めだ。 一撃で倒すことが出来ないファルケンに取っては「装甲山」の効果はかなりの痛手になっていることだろう。 これを打開するには、打点の高いモンスターを出さなければいけないが・・・引いたカードを見て、ファルケンは口角をあげた。


「師匠。 やっぱり自分を信じるって、結構大事なことなんスね。」


 その言葉と共に、ファルケンはカードを展開する。 どうやらモンスターカードのようだ。


「俺っちは「Ws(ウィンドシューター) ショガン」を召喚するッス!」


『モンスター:Ws(ウィンドシューター) ショガン レアリティ 銀 コスト 20

 種族 鳥獣族

 このカードが場に存在する時、数値に関連する効果を倍にする。

 このカードは攻撃力を10落とす代わりに、相手フィールドに存在するモンスター全てに攻撃が出来る。

 このカードが戦闘で破壊された時、自分の捨て場に存在する「Ws」と名のついたモンスターを3体まで、コストを支払わずに効果を無効にして召喚できる。

 ATK 30 HP 20』


「そしてこのカードに「ギブマインパワー」の効果を乗せるッス! 捨て場に送られたモンスターは3体。 よって3体分の攻撃力の35が加担され、更にショガンの効果によってその数値が倍になるッス! よってショガンの攻撃力は・・・」

「攻撃力・・・100だと!?」


 敵も攻撃力が一気に上昇したのは流石に驚いたようだが、これはあくまでもあのモンスターとの相乗効果によるもの。 単純に引いたカードの種類によっては、そこまで困らなかったかも知れないだろうな。


「更に、俺っちはコストを4つ支払い、魔法カード「射撃体勢」を発動するッス。 これによってあんたはインタラプトカードを使用する時、そのコストの倍支払って貰うッスよ。」

「・・・ぐっ・・・」

「コンバットタイム! ショガンでビッグシェルに攻撃するッス!」


 ビッグシェルは迎撃を行うが、砲撃が大きすぎるせいでショガンには当たらない。 そしてショガンはその素早さのままビッグシェルの中に入り込み、そして中からショットガンをぶっぱなしてビッグシェルを破壊する。 そしてその巨大な貝殻は思いっきり粉砕され、ライフコアを直撃した。


「クールタイムに入り、俺っちはエンディングを迎えるッス。 これにて終幕ッス。」


 No.4を下したファルケンに、盛大な歓声が鳴り響いた。 そしてNo.4は悔しそうに膝を付いていた。


「ま、まさか・・・この鉄壁を破るとは・・・」

「俺っちもショガンが引けなければ、多分もっと試合は長引いていたッスよ。 俺っちの実力じゃないッス。」

「・・・へっ。 情けをかけられる筋合いはないな。」


 No.4とやらはプライドが高いようだな。 敗者に厳しい事もないだろうが、声はかけないでおこうか。


「No.4をよく倒したな。」

「師匠ならもっと楽に試合を進められたんじゃないッスか?」


 言ってくれる。 その様子を見たNo.4がなにかを思っているかのような表情をしていた。


「そこまで亜人に慕われているのは、最近来た奴と同じだな。」

「! それってどんな奴だ? まだいるのか?」

「なんだ? あいつに会いたいのか? それならほら。 あそこにいるじゃないか。」


 そう言ってNo.4が指差した方を見ると・・・


 確かにいた。


 そこには亜人の女の子に囲まれた1人の中性的な男子。 しかしそれを見せびらかすわけでも、侍らせている訳ではない。 ただその子達とワイワイ話しているだけだった。


「・・・あの者が・・・」

「・・・どうする? セイジ?」

「・・・まずは様子を見るんだ。 彼がどんな人物なのか。」


 ファーストコンタクトはこちらが勝手に取った。 あとは向こうの行動次第だ。 情報が少ないまま早合点するのは俺にとっても悪手になるかもしれない。


「あの人、前までの2人と違って、随分と友好的に見えるわよ? 私も何度か亜人の人が虐げられているのを見てきたけど、あんなに好意的なのはいなかったわ。」


 アリカも彼を見て、ただ悪い人だとは思ってはいないだろう。 だが全貌が見えないなら声はかけにくい。 そう言う意味でも観察する必要がある。


「あ。」


 そう思っていると彼の目の前に亜人の男の子が転んでしまった。 しかも手に持っていたであろうお菓子も散らかってしまった。 するとその男子は亜人の女の子達に退いて貰って手を差し伸べる。


「大丈夫かい? 怪我は?」

「大丈夫・・・でも・・・お菓子が・・・」

「泣かないで。 ・・・ほら。 これでお菓子を買い直しておいで。」

「・・・いいの?」

「うん。 さ、立って。」

「うん。 ありがとう!」


 そう言って男の子はすぐに立ち去った。 その顔は笑顔に溢れていた。


「紳士的よねぇ。 彼。」

「ええ。 人族だったから警戒してたけど、あれだけ友好的なのは初めてかも。」


 奥様のような亜人の2人が会話をしているのを聞いて、あいつはああ言った奴なのだろうかという心が芽生えてきた。



「とりあえず、あいつを神のところに送るのは直接話してからにしようと思ってる。」


 酒場のような場所で夕飯を取っていた俺達。 そこで俺がこれまでの行動を見て、結論を出した。


 あいつの事をとことん見ていたが、困っている亜人には声をかけ、店の手伝いをして、会話もごく自然にしていた。 しかも自分自身はなんて事の無いように振る舞っていた。 ここまで総合すれば、簡単には神のところに送れない。 正確には奴は別の形で来た転生者では無いかとすら思ってしまった。


「しかし客観的に見たところで、実際にはまだ掴み所がない人物で御座る。 警戒は怠らぬよう慎重に行くで御座る。」

「そうですね。 今回はこれと言った接点がありません。 どうやって接触していくかも考えなければいけませんね。」


 零斗さんやアリカも彼を唐突に追い出すことには否定的だった。 転生者3人が否定をしているのなら無下にすることもないだろう。


「全く、食事の時くらいは仕事の話を止めてもいいだろうに。」

「いいじゃないッスかベルジア。 問題の先延ばしよりは。」


 ベルジアとファルケンはこのやり取りをただ見ているだけだった。 アリフレアはせっせと料理を分配しているだけだった。


 そんな感じで食事を終えて、日が沈みかけているところで、なにかが走ってくる影が見えた。 影は二つ。 一つは男の影。 もう一つはなにかを抱えているような感じの影だった。 そしてその影を認識して俺は、突っ込んでくる男に対し、半身避けてから足を引っ掻けた。


「ぶべっ!」


 男は見事に転んだ。


「てめぇ! 何しやがる!」

「お前こそ、その亜人の子をどうする気だったんだ?」


 そう、抱えていたのは亜人の、パンダの女の子だった。


「なんだなんだ?」


 男が大声をあげたことにより、周りに様々な亜人が近寄ってくる。


「ちっ!」


 明らかに怪しい風貌の男は顔でも見られたらまずいかのように、その場を去っていった。 俺はあの男の行動を見て、恐らくは亜人奴隷商人、もしくはその一味だろうという考えがついた。 こう言った国だと、やはり狙われ易いんだろうなと、染々と思ってしまった。

3人目との接触はもう少し後になります。

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