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カードゲーム世界で始める下克上  作者: 風祭 風利
第3章 世界の異変と転生者
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誰のために動くのか

「私のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。 私はコストを10支払い、装備カード「王直々の特注指輪」を「狡猾な狂言吐き」に装備させる。」


『装備カード:王直々の特注指輪 レアリティ 桃 コスト 10

 このカードを装備したモンスターは体力が5上昇する。

 このカードを装備したモンスターが破壊された時、自分のデッキ、手札、捨て場から「ご執心の明けの明王」を召喚する。』


 1つ目の効果としては微妙な装備カードだが、真の狙いは2つ目の効果。 この効果でしか出せないモンスターの可能性がある。


「セイジ殿。」

「分かってます。 条件が厳しい分、強力なカードが出てくると言うのはよく聞く話です。」


 そしてそのモンスターが出てくれば、一気に不利に持ち込まれる可能性が出ていることも。


「コンバットタイム。 私は狡猾な狂言吐きを捨て場に送り、古を生きた御三家の効果を使用します。 そして狡猾な狂言吐きに装備されていた「王直々の特注指輪」の効果も同時に発動します。」


 そうしてくるのが定石だよな。 さっき引いたのがその装備カードで、俺達が御三家を攻撃してこなかったことは、好都合だったのだろう。 こっちが眼中に入れてなかったと言うのも要因の1つではあるが。


「来たれよ、我が身を捧げるに相応しき王よ。」


 そして地面の召喚陣から、1人の王の装飾を身に纏った男が現れた。 表情としては、我々に対しかなり怒りを露にしているようにも見える。


『モンスター:ご執心の明けの明王 レアリティ 金 コスト -

 種族 アンチマン

 このカードはコストを支払っての召喚が出来ず、「王直々の特注指輪」の効果のみでしか召喚できない。

 このカード以外の効果を受けない。

 このカードが攻撃対象になった時、自分フィールドのモンスターに対象を変更できる。

 このカードが存在する限り、相手が魔法カードを使用する時、支払うコストを2倍にする。

 このカード以外の自分フィールドのモンスターが破壊された時、自分の捨て場から破壊されたモンスターのコストよりも低いモンスターを、コストを半分支払って召喚できる。

 ATK 28 HP 40』


 効果を見て俺は苦い顔をしてしまう。 それは隣にいる零斗さんも同じ様で、厄介なのは認識している。


「自分以外の効果を受けない」というのはつまり、デメリットだろうとメリットだろうと、あいつには効かないと言うことだ。 この場合に置いては御三家の効果で攻撃が行えないのがあるが、奴はその効果に縛られない、つまり奴は攻撃が可能という場面になっているのだ。


「我が王よ、その手を汚すこと無く敵を倒す姿をお見せください。」


 そう言うと明けの明王は手を翳し、なにか喋りだす。 すると俺の場のノーバレットスナイパーが苦しがったと思ったらそのまま倒れてしまい、粒子化して消えてしまう。 その粒子が俺のライフコアに辺り、ライフコアのカウントが減っていく。 どうやら呪詛のようなものをかけられたようだ。


「では行きなさい御三家の方々。 王に歯向かった報いを受けさせるのです。」


 残っている「陣」は体勢が整っていない。 つまりこの総攻撃を食らえば俺は負ける。


「拙者は捨て場に存在する「捨て場の鑑定士」の効果を発動するで御座る!」


『モンスター:捨て場の鑑定士 レアリティ 紫 コスト 7

 種族 獣族

 このカードがフィールドから捨て場に送られた時、自分の捨て場の魔法カードを1枚手札に加える。

 このカードが捨て場に存在し、手札が0枚の時、自分または相手の捨て場に存在する魔法カードをコストを半分支払って使用する事が出来る。 ただしこの効果は1試合に一度しか使用できない。

 ATK 2 HP 5』


「拙者はコストを8つ支払い、セイジ殿の捨て場に存在する「無防備という幻惑」の効果を使用し、セイジ殿への攻撃を終了させるで御座る!」


 そこまで言った辺りで御三家の攻撃が俺に届き、俺はやられた・・・という姿を投影して、靄となって消えた。


「ふん、しぶとい。 しかしそれだけ手を使ってしまえば、次への対処は無いでしょう。 クールタイムに入り、私はエンディングを迎えますよ。」

「助かりました、零斗さん。」

「汝がやられてしまっては元も子もないで御座る。 しかし現状はかなり不利で御座る。」


 そう、窮地を脱したと言ってもそんなものは一時しのぎにもなりやしない。

 もう一度信じろ。 これは零斗さんと戦うために作ったデッキ。 俺が見てきた、零斗さんと幾度と無く戦った果てに編み出したカード達。 自分が信じなければ訪れなどしないのだから。


「俺のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。」


 引いたカードを確認する。 そして・・・口角を上げた。


「どうやら、来てくれたようで御座るな。」

「ええ。 この時を待っていたかのように。 俺はコストを24支払い、魔法カード「無からの精錬術」発動!」


『魔法カード:無からの精錬術 レアリティ 銅 コスト 12

 手札が0枚の時、自分の捨て場に存在するモンスター1体を召喚する。 更にカードを1枚山札から引き、そのカードがモンスターカードだった場合、コストを半分支払って召喚できる。』


 明けの明王の効果によってコストはかなりかかるが、リカバリーとしては十分だ。 それにこのターンを終えれば、俺と零斗さんのモンスターの呪縛は解け、形成は五分に戻る。


「俺は捨て場に存在する「ノーバレットスナイパー」をフィールドに戻す! 更にカードをドロー! 俺が引いたのは、モンスターカード「ニュームーンウルフ」。 よってコストを5つ支払い召喚する!」


『モンスター:ニュームーンウルフ レアリティ 銅 コスト 10

 種族 獣人族

 このカードは効果の対象になった時、効果を受ける前に破壊される代わりに自分のライフコアと自分フィールドのモンスター全てのHPを10回復させる。

 ATK 15 HP 7』


 ニュームーンウルフの効果が適応されるのは召喚された後。 つまり無からの精錬術による効果のとなるため、かなり楽になる。 そして通訳者の方の防御はガチガチだが、ヨンマセは逆に無防備。 向こうがどれだけ止めてこようが、こちらも対処する手段はある。 仕掛けるのならまずはここからだ。


「コンバットタイム! ノーバレットスナイパーでヨンマセのライフコアに攻撃!」


 ノーバレットスナイパーが自前のスナイパーライフルを構える。 しかし弾を込めた様子は伺えなかったがどうするのだろうと思ったら、そのまま引き金を引いた。 そしていつの間にかダメージが入っていた。


「・・・空気を思いっきり収縮させて、弾丸のように飛ばしたのか。」


 とはいえこれはAIの世界。 言い方を変えればなんとでも言える。 細かいことを気にしない方がいいのだろう。


「続いてニュームーンウルフで再度ヨンマセに攻撃だ!」


 今度はニュームーンウルフが攻撃を仕掛けにいった。 さあどうする?


「私はコストを6つ支払い、インタラプトカード「蜃気楼下での戦闘」発動。」


『魔法カード(インタラプト):蜃気楼下での戦闘 レアリティ 紫 コスト 6

 このカードは2回目のライフコアに直接攻撃の時にしか発動できない。

 2回目のライフコアの直接攻撃を行うモンスターは、その攻撃を行わず、1回目に直接攻撃を行ったモンスターと戦闘を行う。』


 攻撃潰しと相手のモンスター潰しの両方を行うカードか。 かなり優秀なカードだ。 だが今回の場合はこちらの考えが上だったようだ。


「ニュームーンウルフが効果の対象になったことにより、自身の効果で自滅をする。 その代わり俺と俺のモンスターはライフを回復する。」


 ニュームーンウルフは自分の味方は攻撃できないと自分の胸を貫いた。 そしてそのまま消失していった。


「クールタイムに入り、俺はエンディングを迎える。 そして懲戒処分の効果は切れる。」


 俺達2人のモンスターが鎖から解き放たれて立ち上がる。 ようやくの本気になるだろう。


「良くやったぞ。 我は倒れるわけにはいかないからなぁ。」

「お前。 助けてくれた恩人に対する言い方じゃないぞ。 もう少しくらい感謝の念を籠めたらどうだ?」

「この行為は当然の事だ。 我のために動いているのだからな。 それ以外のなにものでもない。」


 おそらくこいつが従えている国も、こんな感じなのだろう。 洗脳か屈服かそれは分からない。 だが、こいつの治めている国の行政は、まともじゃないのではないかと思ってしまった。


「奴も同じ考えなので御座ろうか?」

「さぁ? それだけこいつのカリスマ性があるのかは知らないですが、気になりますね。 この戦いが終わったら、ミカラ様に報告しておきましょう。」


 とてもじゃないが下手に国を結ぶ事は考えないことにしよう。 まだ戦いは終わっていない。 この流れでなんとか進めるべきだろうな。

現状


ヨンマセ ライフコア 62


通訳者 ライフコア 92


古を生きた御三家

ご執心の明けの明王


清司 ライフコア 26

背水流剣技正統後継者 陣

ノーバレットスナイパー


零斗 ライフコア 100


虚実無根の精霊師

旧騎士ハイラース

追放されし縁の下 淵上

立ち上がる敗北者 轡

無我の境地を得た侍


久しぶりというのと、期間的にかなり空いたので、もしかしたら計算違いをしているかもしれないことをご容赦下さい。

タッグだと管理が難しいんですよ。

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