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カードゲーム世界で始める下克上  作者: 風祭 風利
第二の章 世界を回る
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裁きは公平に下される

 雨降りにさ迷う少女が魔方陣から現れる。 髪は相変わらず長く、顔のところまで隠れているので、表情が伺えない。


「雨降りにさ迷う少女の効果。 このカードの召喚に成功した時、自分フィールドに「雨降りの路地裏」を展開する。」


 すると毒沼のエリアの一部にどしゃ降りとも言える雨が降り始めた。 完全に見た目は湿地帯の現状である。


「雨降りの路地裏の効果は自分フィールドのモンスター1体、ここではハンドスティールにするが、そのモンスターは攻撃対象にも効果対象にもならない。 だがこちらもコストを支払わなければ攻撃が行えない。」

「そんな効果の領域カードなんて使って、私に挑もうと言うのかな? そんなデメリットの方が強いカードなど、デスブラッドサーペントの前では無意味だぞ?」

「別に俺だってこのカードで戦うつもりはないぜ?」


 そう言って俺はスティールが取ってきたカードを掲げる。


「俺はコストを6支払い「気候変動」発動! これにより俺はデッキの「染み渡った晴天」を手札に加え、そのままコストを支払い領域カード「染み渡った晴天」を展開する!」


 雨だった空が晴れ渡り、すべてを光が包み込んだ。


「そしてこちらの領域カードが「染み渡った晴天」に変化したことにより、「雨降りにさ迷う少女」は「救われし少女」へと変貌する! カード効果による変化を使えるのはあんただけじゃないんだよ!」


 完全な湿地帯から太陽が差し込んでくる。 これで沼地を破壊することは出来る訳ではないが、相手だけの絶対有利はこれでなくなった。


「更に俺はコストを5つ支払い「ハッキングバグ」を召喚する。 これで染み渡った晴天の最大効果を発揮することが出来る!」


 こちらもライフコアをかなり削る結果になってはいるが、このまま相手の言うとおりになるわけにもいかないからな。 ここは自分の身を削る思いで戦い抜いてやる。


「コンバットタイム! ハンドスティールでデスブラッドサーペントに攻撃!」

「デスブラッドサーペントを倒そうと思ってもそうはいきません! デスブラッドサーペントの効果! 前のターンで付けた「毒」カウンターを取り除くことで、カウンターがつけられていたモンスターの攻撃力を半分にします! さらにデスブラッドサーペントの効果でハンドスティールの攻撃は無効となります!」


 ハンドスティールが少しだけよろめきながらも攻撃を仕掛けるも、デスブラッドサーペントは毒沼の中に潜ってしまい、攻撃が届かなかった。


「無駄ですよ。 デスブラッドサーペントは絶対に倒せない。 それが分かったでしょう? 貴方にはなす術が無いのですよ!」

「なす術が無い・・・ねぇ。」


 どこまでも思い上がり、そして自分の事となると周りが見えなくなる。 だからこちらの状況も一切把握せずに、勝った気でいる。 なんか俺が相手してきた奴って、大体こんな感じだったな。


「あんた、まだ自分が有利だと思っているのか?」

「思っているのではない。 確信しているのですよ。 デスブラッドサーペントに攻撃は届かないのですからね。」

「でもその効果って1ターンに1度だろ? つまり次からは攻撃が通るんだぞ?」

「それでもあなたのモンスターが束で来ようともデスブラッドサーペントは倒せない。 何度も言っているでしょう?」


 うん。 これは俺のカード情報を何にも見ていない証拠だな。 完全に周りを見失ってるよ。 なら、現実に戻してやるのも悪くないか? 夢ばかりも見られないってさ。


「サーカスボールでデスブラッドサーペントに攻撃をしろ。」

「ふん。 そんな攻撃、ほとんど無意味・・・」

「染み渡った晴天の効果によって、俺のモンスターはすべて攻撃力が5上がってる。あんたが「毒」カウンターで取り除いたところで、そこから攻撃力が半分になっているから、若干だけど攻撃力は元々の数値位かちょっと上がってるんだよ。」

「ですが攻撃力は微々たるものになっている。 そのような烏合の衆の攻撃なぞ・・・」

「ウエスタンヒーローでデスブラッドサーペントに攻撃。 こいつの攻撃が、デスブラッドサーペントを倒せるかにかかっている。」


 今度のコイントスは表、デスブラッドサーペントにダメージが入る。


「これでデスブラッドサーペントの残りのHPは23になった。」

「まだまだ攻撃には耐えられますよ? 何て言ったって攻撃力が半分に・・・」

「「毒」カウンターが乗せられたのはあんたのエンディング時だ。 そしてその時に、「救われし少女」と「ハッキングバグ」は召喚されていない。 つまりデスブラッドサーペントの効果は入っていない。」


「・・・あ、あれ?」

「自分の有利な状況に酔ったな? そう、そのモンスターは攻撃力が上がったままだって訳だ! ハッキングバグでデスブラッドサーペントに攻撃!」


 ハッキングバグの攻撃が通る。 これでHPは半分以下になった。


「これでそのモンスターともお別れだ。 救われし少女でデスブラッドサーペントに攻撃! 浄化の光で毒沼の蛇を追い払え!」


 救われし少女から降り注ぐ光を浴びたデスブラッドサーペントは石化をし、そのま風化していった。 複数体で攻撃を行ったのでダメージにはならないが、これでモンスターはいなくなった。


「そんな・・・私の・・・エースが・・・無敵の・・・」

「クールタイムに入り、俺はエンディングを迎える。 この時染み渡った晴天の効果で、ハンドスティールのコスト分ライフコアを回復させる。 どうした? まだバトル中だぜ? そんなに勝ちたいのなら最後までデッキを信じてみろよ。」

「こんな・・・こんなことがあってなるものか! 勝ってやる! まだ私の負けではないのだからな! 私のオープニング、そしてドロー! プラポレーションタイム! そしてそのままスキル発動!」


『スキル:猛毒の王

 自分フィールドに「毒人形(ポイズンドール) このカードの戦闘時、相手のライフコアに3ダメージを与える ATK 5 HP 5」を5体召喚し、相手のコンバットタイム終了時、毒人形(ポイズンドール)が5体になるように召喚する。 ただし1体につき3コスト払わなければならない。』


 そのスキルを発動した瞬間に、毒沼から紫色の人形が現れる。 恨み言でもあるかのように、ただ淡々とそびえ立っている。


「私は! 私の理想のために! 負けられないのだ! コンバットタイム! 毒人形達よ、それぞれの敵に攻撃を加えよ!」


 1体1体来るか。 だが体力は残る・・・いや、毒沼の効果もあるから大体のモンスターは倒されるな。 ウエスタンヒーローにはカーテン・ザ・マントもあるがここは通しておこう。


「ウエスタンヒーローは染み渡った晴天の効果で戦闘では破壊されない。」


 しかし全体に攻撃をしたお陰で俺のモンスターは瀕死になっている。


「クールタイムに入り、お前のモンスター達は毒沼に侵されて死んでいく。 エンディングをそのまま迎えるぞ。」


 その瞬間にバタバタと毒沼に倒れていってしまう。 俺のフィールドにはハンドスティールとウエスタンヒーローしか残らなくなってしまった。


「はははっ! もう取り繕うのも関係ない! 私のこのモンスターの軍勢には勝てないだろう! ははははは!」


 まさしく力に溺れたものの末路ともいえる所業になっている。 しかし俺にだって負ける理由はない。 このカードが、俺の全てになるだろう。


「俺のオープニング、そして、ドロー。 プラポレーションタイム。」


 そして引いたカードは・・・


「・・・俺の運も捨てたものじゃないって事か。 俺はコストを24支払い「流浪に流離う侍」を召喚!」


 俺が引いたのはこのデッキのエース。 そしてその効果は発揮される。


「流浪に流離う侍の効果! 自分の捨て場に存在する妖精族を再びフィールドに呼び戻す! 来い!「雨降りにさ迷う少女」! そして「雨降りにさ迷う少女」は「救われし少女」へと再び変わる!」


 全ての状況が揃った。 これで終局になることだろう。


「コンバットタイム! こちらも1体ずつ総攻撃だ!」


 こちらは4体だが、削るには十分なほどの火力はある。 ウエスタンヒーローのコイントスを行い、表が出たので毒人形は4体破壊される。


「流浪に流離う侍の効果により、毒人形を1体こちらのフィールドに呼び出す!」

「ふふふ。 だがこれでお前の攻撃は終わりだ! 先程と同じことを・・・」

「・・・いや、あんたの負けだ。 気が付かないのか? 毒人形を召喚するためのライフが足りていない事に。 そしてその効果は強制だ。 つまりあんたは自分の毒に侵される結果になっていることが。」

「な、なんだと!?」


 そう言うと先程まで届いていなかった筈の毒沼がマヤコンの足元に来て、その毒沼がマヤコンを襲う。


「な、何故だ!? なぜ私が!? うわぁぁぁぁ!!」


 そうしてマヤコンのライフコアか0になったのを確認した後に


「これが力に溺れたものの最期となった。 クールタイムに入り、俺はエンディングを迎える。 これにて終幕だ。」

最後大分無理矢理決着を着けましたが、ちゃんと決着つけれましたかね?

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