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カードゲーム世界で始める下克上  作者: 風祭 風利
第二の章 世界を回る
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妨害と理由

今回は投稿が遅れてしまい申し訳ありませんでした。

「俺のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。 本来ならこのタイミングで「ヒューマンシード」が召喚されるが、ヨルハネスの効果で召喚が出来なくなっている。」


 ブロッサムヒューマンにとっての数少ない弱点とも言えるかもしれないこの状況。 だがヨルハネス単体だのステータスは今のブロッサムヒューマンにとってはあまり脅威ではない。 強力ではあるが、単体でしか居られないという部分がネックなんじゃなかろうか。


 しかしブロッサムヒューマンだけでは不安なのは事実。 ならば数を出すのが得策か。


「俺はコストを9支払い、「エアーフライトプレイン」を召喚。 コンバットタイム。 エアーフライトプレインでヨルハネスに攻撃!」

「え!? 攻撃力は明らかにそちらのほうが低いのに!?」


 驚くのも無理はないが、これにだって理由はちゃんとあるのだ。


「エアーフライトプレインの効果はこのカードの攻撃力よりも体力が上回っているモンスターしか攻撃できない代わりに、次の攻撃でモンスターを戦闘で破壊した時、その本来のダメージを2倍にした数値になるんだ。」


 そう説明しながらエアーフライトプレインはヨルハネスが弾いているピアノに機銃を当てていく。


「続けてブロッサムヒューマンで攻撃! ・・・インタラプトカードは?」

「・・・持ってない。」


 ブロッサムヒューマンから伸びた蔓が痛々しくヨルハネスに当てられる。 ヒューマンシードの効果でブロッサムヒューマンは攻撃力が上がっている上に、エアーフライトプレインの相乗効果も相まってアリカの体力をゴッソリ持っていった。 正直自分でもここまでする必要はないんじゃないかとも思ったが、カードゲームとはいえお遊びと思われても困る。 前の世界ではそれで生きていく人だっているのだから。


「そしてウエスタンヒーローで攻撃。 コイントスを行う。」


 今度のコイントスの判定は「裏」の絵柄。 HPで攻撃することになるのだが、特に変化がないので、そのままライフコアにぶつかる。 罪悪感は感じるものの、こちらだって生きるために戦っているのだから、なにを言われても文句は言えないだろう。


「クールタイムに入り俺は・・・グハッ!?」


 いきなり後ろから衝撃を受けて、そのまま地面に倒れ込む。 しかも立ち上がろうにもなにかが乗っていて上体を起こせない。 しかもなにが起きたのか理解できない状態でAI領域が無くなった。


「グッ・・・一体なにが・・・」


 かろうじて動かせる手でバイザーを外し、後ろを振り返ると、先程の門番達がファルケンと零斗さんに捕まっているところだった。


「お前がアリカ様に勝利することなど、許されてたまるものか!」

「そうだ! アリカ様はこの町の救世主なのだ! お前のような悪の使いに負けるなど、あり得ないのだ!」

「そんな理由で2人の試合を邪魔する奴があるっすか!」

「全く・・・崇拝するのは分かるが、その行動は行きすぎで御座る。 少々頭を冷やしてもらおうか。」


 詳しい状況は読めないが、大方門番が負けそうになっていたアリカを助けるべく、俺の背後から攻撃したのだろう。 AI領域の展開が解除されたのは、俺の「投了」による行為だと思う。 口で言わなくても、手を山札に置くだけで投了扱いになるということを知っていたからだろう。


 そしてその崇拝先であるアリカはと言えば、こちらも驚きを隠せてはいなかった。 むしろ俺達以上に困惑していたかもしれない。 が、気持ちを切り替えたのか、すぐに元の表情に戻る。


「・・・その者達を離してください。」

「なっ! こいつらは師匠に・・・」

「いいんだファルケン、離してやれ。 零斗さんも。」


 そう俺がいうと、ファルケンは苦々しく2人を離す。 そしてその2人もアリカ側に戻っていった。


「ア、アリカ様! 大丈夫でございますか!?」

「心配いらないですよ。 それに、あれは私の実力のほんの一部に過ぎません。」

「おお、さすがはアリカ様。 手の内を明かさずとも勝てていたと。」


 それは俺が確証してるからあり得ないことだが、ここで反論しても意味はないだろう。 俺は頭を抱える。


「・・・ちっ。 負けは負けだ。 この町には入らねぇよ。 行くぞ。」

「でも師匠・・・!」

「いいから来るんだ。 余計な手間は取らせるな。」


 そう言って俺はドーホース共々、来た道を引き返すのだった。



「ご主人様。 どうぞ。」

「ありがとうアリフレア。」


 そう言って俺は夕飯の入った皿を貰う。 結局俺達は町には入らず、近くでキャンプすることになった。


「しかしあそこまで慕われているとなると、もはや狂気すら感じる。 独裁的とは言わないまでも、かなり危うい集団だ。」

「なんでそうなったのか色々と知りたいっすね。 でもそんなことを誰が言ってくれるやら・・・」

「そこは本人に聞けばいいだろ。 向こうからやってきたようだし。」


 そう俺が言うと、薄暗い木の影からアリカがバケットを持ってやってきた。


「お、お前! なにしに・・・」


 ファルケンが食ってかかりそうになったのを俺が止める。 というか俺は直接話をしたいんだ。 ここでビビって帰られたら困る。


「待ってたぜ。 あんた一人だよな?」

「あの町を出るのには苦労をしましたが、護衛もいません。」

「ここじゃあなんだ。 場所を変えるぞ。」

「師匠!」

「大丈夫だ。 彼女はなにもしてこないさ。 だが零斗さんはついてきてくれ。」

「む? 拙者が?」

「俺と彼女が話すのは()()()の話だから、零斗さんにも意見が欲しい。」

「・・・分かったで御座る。」


 そう言って俺は零斗さんとアリカを連れて、ギリギリみんなが見えるか見えないか位のところに陣取る。 ちなみに声は聞こえない程度まで遠くに離れたが。


「改めて自己紹介しよう。 俺は野村 清司。 分かっていることだろうが日本人だ。」

「拙者は小松原 零斗でござる。 古風な喋り方をしているが、汝達と同じ様に現代日本人で御座った。」

「私はアリカ。 宮下 阿莉果(みやした ありか)よ。」

「あんたも薄々気付いてるかもしれないが、俺達はこの世界の生まれじゃない。 地球の生まれだ。 ちなみにこの世界じゃ使えないが日本語も喋れる。 今喋っているのはこの世界用に言い換えられた言葉だ。」


「やっぱり・・・良かった・・・私だけじゃなかったんだ・・・」

「あんたには色々と疑問があるんだ。 話してくれるよな?」

「ええ。 だからこうして現れたのよ。」


 それは良かった。 とりあえずあの町の事は置いておこう。 そんなのは別に知りたいことではないのでな。


「ならまず聞きたいんだが、あんたは()()()()だ?」

「どっち側・・・というと?」

「あんたは地球で一度死んでからこっちに来たのか? それともなにかに巻き込まれる形で来たのか?という話だ。 簡単に言えば「転生」か「転移」かの疑問だ。」


「私は・・・普通に学生として生きていた私は、ある日私の地元に隠れていた通り魔に刺されて、死んでしまったと思ったんです。 そして気が付くと、あの町に飛ばされていたんです。」

「その時神様には?」

「多分、会っていると思います。 ただ私としても状況が状況だっただけに、顔は見ていません。 おそらく何らかの質問もされたのかと思うのですが、その時は「とにかく自分の住みやすい場所がいい」としか言っていなかったので、こんな曖昧になってしまったのでしょうか?」


 ふむ、転生に形は似ているな。 違うところがあるとするならば、神様と話をしたかどうか、といったところだろう。


「一応俺達もこの世界に来た経緯を説明する。 俺は前世で子供を助けて、その流れのような形で俺は電車に轢かれて死んだ。 この世界には神様と話し合って来た。 最初も道端から始まったんだ。」

「拙者はこの世界に来たのは偶然で御座った。 いきなり視界が変わった時は拙者も驚きを隠せなかったが、傭兵としてしばらく雇われ、止めた後は世界を歩いており、その過程でセイジ殿と旅をすることになったので御座る。 この喋り方については傭兵時代の個性の産出だと思って欲しいで御座る。」

「そんなことがあったのですね。 いえ、人の歩みにとやかく言う資格などはないので、大丈夫です。」


 異世界民達の話し合いも終わった、なら本題に入るか。


「あんたを崇拝しているあの町の門番、いや、ここまで来ると町単位か? あそこまで狂気にも近い崇拝力はなんだ? なにが町の住民にそうさせている?」


 おそらくれっきとした理由があるから崇拝しているのだろうが、その理由が未だに掴めない。 彼女が転生者だからという形では「救世主」にはならない。 彼女自身が崇拝される力を持っていないのだとすれば、果たしてどういった事なのだろうか。


「彼らはある習わしのもとで元で、私を崇拝しているに過ぎないようです。」

諸事情と話のネタが全く降りてこなかったことと、仕事や家庭のことで頭がパンクしそうな位になっていたのが、筆が乗らなくなっていました。


なんとかペースは取り戻していくつもりですが、いかんせん暑さも相まって、頭が正常に動かない事もあるので、少し期間が開いてしまう期間があると思いますが、その時はゆっくりとお待ちいただけると、作者としてもやりやすいです。

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