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カードゲーム世界で始める下克上  作者: 風祭 風利
第二の章 世界を回る
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一手を信じろ

「私のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。 私はコストを8つ支払い、「ベットアルフ G」を召喚。」


『モンスター:ベットアルフ G レアリティ 桃 コスト 8

 種族 無形物

「ベットアルフ G」はフィールドに1体しか存在できない。 自分フィールドに他の「ベットアルフ」が存在する時、効果を発揮する。

 ATK 8 HP 8』


 また別のベットアルフ。 しかしそれだけでは単語は出来ない。


「更に私はコストを 11支払い、「ベットアルフ U」を召喚する。」


『モンスター:ベットアルフ U レアリティ 銀 コスト 11

 種族 無形物

「ベットアルフ U」はフィールドに1体しか存在できない。 自分フィールドに他の「ベットアルフ」が存在する時、効果を発揮する。

 ATK 11 HP 11』


 自分のライフコアを犠牲にしてまで出した2体のモンスター。 あの文字でなにが出来る? 「GUDR(グドラ)」、「RGDU(レグドゥ)」、「GDUR(ガドゥロ)」、「DRUG(ダルグ)」・・・ん? DRUG?


「私はベットアルフ達の効果を発揮する!」


『特殊効果:D R U G

 自分フィールドのモンスター全ての攻撃力を倍にする。 ただしコンバットタイムを行ったモンスターは次のコンバットタイム時、攻撃が出来ない。』


 DRUG・・・(ドラッグ)か! Aを破壊したのは逆効果だったか! しかも全体効果ということはベットアルフの攻撃力は総合的に上がることになる。 ベットアルフ達が倒されやすい利点はここにあったのか。


「コンバットタイム。 ベットアルフ Uで1体目のマジシャンドールを攻撃。」


 今の俺に止める手段はない。 潔く受け入れる。 マジシャンドールは粉砕された。


「続けてベットアルフ Dでもう一体のマジシャンドールを攻撃。」


 これも止められないので受け止める。 今の2体の攻撃で滅茶苦茶ライフコアを削られてしまった。 このままではまずい。


「マジシャンドールの効果! 2体とも戦闘で破壊されたので、カードを1枚ドローする!」


 そして引いたカードは「死水霊」。 すぐには使えないが、何とかして捨て場で発揮出来るようにしないと。 けどその前に・・・


「残りのベットアルフ RとG。 ライフコアに攻撃。」


 この攻撃で完全に俺のライフコアは風前の灯火となってしまった。 ライフコアは残り1。 相手の次の攻撃が無いのが救いだろうか。 だが悠長にしていられなくなったのは確かである。 ここまでの危うさはミカラ様以来かもな。


「クールタイムに入り、私はエンディングを迎える。」

「俺のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。」


 ここはとにかく数を増やすのが適切か? いや、向こうは文字が1つでも消えない限りは同じ攻撃をしてくる。 迂闊にモンスターをだしても返り討ちだ。 かといってこちらから仕掛けたところで何かしらの方法でベットアルフ達を守ってくる。 布陣は揃っているようだ。 そして俺は引いたカードを確認する。


「このカードは・・・分かってるよ。 まだ諦めるなって事だろ?」

「・・・なにか引いたようですね。」

「ええ、まだ俺の闘争の灯火は消えてないですからね! 俺はコストを4つ支払い、「メープルシープ」を召喚。 メープルシープの効果。 このカードと手札の「死水霊」を捨て場に送ることで俺はライフコアを10回復させる。 更に俺はコスト8を2回支払い、「強襲竜」と「スリーピースブロック」を召喚!」


 一応これで手筈は揃った。 だが相手を削るには足りなさすぎる。 手札に残っている()()()()()を使うにはまだ眠っているであろう()()()()()が必要なのだ。 だが少しでもこちらが有利になるように動いていくか。


「コンバットタイム! 強襲竜でベットアルフ Rを攻撃!」


 この中でRだけは小文字トークンな上、ステータスが半分になっている。 あんまり得策ではないかも知れないが、これで相手のモンスターは破壊される


「私はコストを4つ支払い、インタラプトカード「不屈のベットアルフ」を発動。 このコンバットタイムでの「ベットアルフ」達への戦闘破壊は出来ないよ。」


 ま、だろうとは思っていたさ。 だけど別に問題はそこじゃない。 戦闘破壊は出来なくてもダメージは入る。 しかもわざわざトークンを残すということは、それだけダメージが伸びると言う事だ。


「その心意気は素晴らしいですが、切り捨てなければいけないこともあると思うんです。 続けてスリーピースブロックでベットアルフ Rを攻撃!」


 こちらは微々たるものとはいえ、ダメージにはなる。 ここからどうするのか。 少なくとも特殊効果の備わっている「ベットアルフ」達は攻撃が行えない。 つまり俺にもう1ターン分猶予が出来る。 その間になんとしても「ベットアルフ」の陣形を崩さなければならない。 一筋縄ではいかない大勝負。 決めたいところだ。


「クールタイムに入り、俺はエンディングを迎える。」

「私のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。」


 さて、ここからどう舵が切られるのか。 何もなければそれが一番なのだが、そうは問屋は卸さない。


「私はコストを10支払い、魔法カード「ベットアルフ達の団結」を発動する。」


『魔法カード:ベットアルフ達の団結 レアリティ 銅 コスト 10

 自分フィールドに存在する「ベットアルフ」の体力を合計した数値になる。 このカードを使用した場合、HPが0になった時、全てのベットアルフは破壊される。』


 ダメ押しと言わんばかりに防御も固めてきたか。 幸い特殊効果の範囲は攻撃力だけだから、HP自体はそんなに高くはないが、それでも「36」という数字の壁はそこそこ大きい。 俺のデッキに入っているモンスターでは一撃で葬るのは難しいな。


「先程の特殊効果によってこのターンのコンバットタイムは攻撃を行えない。 クールタイムに入り、私はエンディングを迎える。 君のターンに入る前に、聞きたいことがあるのだが。」

「自分が答えられる範囲なら。」

「君はこの戦いに何を見出だそうとしているのか、についてだ。 私に戦いを挑んできた人間には少なからず私利私欲が混じっていた。 その事に関しては特に何も言う事はない。 当然の事と言えば当然だからな。 だが君にはその欲はない。 一片の曇りのない真っ白な気持ちだ。 自分に対する欲がないし、感じないのだ。 スキルを使えないと言われても尚私と戦うその原動力はなんだろうか?」


 原動力・・・か。 この世界に来てそんなことを考えたことも無かった。 いや、考えないようにしていたのかもしれない。 とはいっても前の世界でも、結局のところ何になりたいだとか、こういう人間になりたいという、将来の夢のような事を考えてこなかった。 ただ自分にとって不自由なく生きていればそれでいいと楽観的な考えになっていた。


 だが改めて言われて、俺はハーキュリーの使命のために動いていると思っていたが、それだけならここまでの道のりにはならなかったかもしれない。 適当に何ヵ国か回って帰ればそれでいいのだから。


 そんなことを思っていたらある1つの結論が出てきた。 それが自分の原動力であるかのように。


「自分は、まだ若いです。 若いがゆえに色んな事を経験できる。 だけど、それでも見つけることが出来ていないのでしょう。 自分の原動力、自分の()()()使()()を。」

「生きる使命・・・」

「そうです。 この旅にもなにか意味があると信じてここまでやってきました。 これは終わりではない、まだ始まってもいない、自分探しのために、自分はここまでやれているのだと感じました。」


「私に勝つことで、なにか掴めるかもしれないかい?」

「自分もスキルに頼って戦ってきた訳じゃない。 だけど、スキルを使ってしまえば、勝利は舞い降りる。 そしてそれが封じられた今、信じられるものは己自身、そして己自身で作り上げたこのデッキにあります。 ここでスキルを使わずとも勝てること。 それが、自分の生きる証明であり、自分の行いが間違いでなかったことの証となる!」

「その想い・・・ならば証明をしてみせよ! この鉄壁をも越えれると豪語できる、君のカードを!」


「俺のオープニング、そして・・・来てくれ、我が勝利を導く一枚・・・ドロー! プラポレーションタイム。」


 ドローしたカードを確認する。 そして・・・


「・・・来てくれた。 スキルを使わずして勝利を導きだす、最後のキーカード! これが俺の全力! 俺はコストを25支払い、魔法カード「希少価値の採掘」発動!」

現状

ボラッタ・トズーナ ライフコア36

ベットアルフ D R U G


セイジ ライフコア11

強襲竜

スリーピースブロック


改めて書き起こして分かったのは、予想以上に主人公がピンチだった事です。 ライフコアの計算を完全に見誤ってました。

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