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カードゲーム世界で始める下克上  作者: 風祭 風利
第二の章 世界を回る
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スキル使用不可下での戦い

『スキル:使用禁止

 相手のスキルの使用、及び発動を無効にする。 このスキルは宣言をしなくても発動する』


「そうだ。 私のスキルはスキルを使用出来なくするスキルだ。 だが弁解をしておくが、私のこのスキルはカードゲームを始めた時からこのスキルだったし、自動発動だということは書かれていなかったので、言っても信じて貰えなかった。 つまり完全に私に非があるわけではない。」


「自分に非がない」とは言わなかった。 つまり自分も悪いことをしているとは自覚していると言う事だ。 その言葉に俺は頷きで返した。


「信じてくれるか?」

「タネが分かれば何て事は無いですので。 それに自分も色んな人を観てきたつもりですので、貴方の話していることが嘘か本当かは分かります。」


 この人は嘘を付いていない。 これは直感ではない。 そう向こうが信じ込ませたのだ。


「それに自分のスキルは、条件がかなり限られてますので、使いたくても使えない、というのが本音なのです。 前の2人もかなり条件を絞った上での使用なので、許してやって下さい。」

「許すもなにも、私はスキルを使おうとしたのを止めただけなんだがな。」


 そう頬をかくボラッタ様。 多分この人事態は良心的なんだろうな。 とりあえずバトルの展開だけでも進めるか。


「俺はコストを13支払い「ダウナーな音楽家」を召喚。 コンバットタイム。 ダウナーな音楽家でベットアルフ Dを攻撃。」

「私はコストを3つ支払いインタラプトカード「追い風」を発動。 これによりこのコンバットタイムは終了とさせてもらう。」


 ふむ、また止めてきたか。 ボラッタ様のデッキはベットアルフ以外は相手の攻撃を止めたり、破壊を無効化するカードが半数以上入ってるな。 やはりというか、よっぽどベットアルフを残したいと見えるな。


「クールタイムに入り、俺はエンディングを迎える。」

「私のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。」


 ベットアルフを1体でも多く落としておきたかったが、それが出来ない今では何が来てもおかしくない。 なにがくる?


「私はコストを4つ支払い「ベットアルフ W」を召喚。」


『モンスター:ベットアルフ W レアリティ 水色 コスト 4

 種族 無形物

「ベットアルフ W」はフィールドに1体しか存在できない。 自分フィールドに他の「ベットアルフ」が存在する時、効果を発揮する。

 ATK 4 HP 4』


 また別のベットアルフ。 しかもコストが低い。 文字とコストは使用頻度に比例するのかもしれないな。 どこまで知ってるか知らないけど。


「更にコストを15支払い「ベットアルフ A」を召喚。」


『モンスター:ベットアルフ A レアリティ 金 コスト 15

 種族 無形物

「ベットアルフ A」はフィールドに1体しか存在できない。 自分フィールドに他の「ベットアルフ」が存在する時、効果を発揮する。

 ATK 15 HP 15』


 揃った単語は「A R D W」。 多分「W」はこの時点じゃないと使われ無いんじゃないかと思うが、この文字で出来る英単語は・・・


「私はこれらのベットアルフ達を使って効果を発動する。」


『特殊効果:D R A W

 この文字が揃った時、自分は山札から3枚ドローする。』


 手札補充の効果か。 というかこのDRAWって「引き分ける」って意味も含まっていたような気がしたが、そっちじゃないのは良かったのか悪かったのか。


「私は3枚ドローする。 そしてコンバットタイム。 ベットアルフ Wで歴戦の狩人を攻撃。」


 大ダメージを狙わずに細々としてきたか。 おそらくカウンター対策だろうがそんなのは意味がない。 むしろベットアルフ Wを最初に攻撃させたのは間違いだ。


「ダウナーな音楽家の効果により、相手の攻撃宣言時、攻撃力が6下がるんだが・・・多分その様子だと効いてないな。 効かない種族がまた増えたな。」


 相手は人のような形をしていても種族としては「無形物」。 形がないということは通常の生物のように五感がほとんどないのかもしれない。 スライムと同じ理屈だ。 そうなってしまうとダウナーな音楽家の効果がないので、歴戦の狩人は破壊されてしまう。


「くっ。 ダメージは安いが数を減らされるのは今の俺にとってはヤバイんだよな。」

「すまないがそこに付け入らせて貰おう。 ベットアルフ Aでダウナーな音楽家を攻撃。」


 ベットアルフ Aの攻撃が音楽家に入る。 音楽家も自分の音楽が効いていないのが分かるのか、舌打ちを鳴らしていた。 まだ倒れない。 だが現状はフラフラだ。


「続けてベットアルフ Rでダウナーな音楽家に攻撃。」


 ベットアルフ Rの攻撃でダウナーな音楽家は倒れる。 ルールによってダメージは半減になるものの、俺のフィールドは更地になってしまった。


「そしてベットアルフ Dでライフコアに直接攻撃。」


 そしてDの体当たりがライフコアを削った。 さすがにこの状況は続けたくない。 何とかして打開しなければ。


「クールタイムに入り、私はエンディングを迎える。 さぁそちらの番だ。」

「俺のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。」

「どうかな。 自分のスキルを使いたくても使えない気分は。」


 ボラッタ様はなにかの揺さぶりをかけている様子だが、そんなもので動くと思ったら大間違いだ。


「さっきも言いましたけど、生憎と自分のスキルは条件が厳しい。 なのでスキルを使わないで貴方を倒さなければならない。 焦りが生じているとするならばそれだけですかね。」

「ふむ。 不利な状況にも関わらず、そこまで冷静沈着な対戦相手は君が初めてかもしれない。 制約カードバトルを行った相手は、スキルが使えないと分かると、みな私に対して怒りをぶつけた。 最もその感情が渦巻いた時点で既に敗北しておるのだがね。」

「もしかして噂を流しているのって・・・」

「おそらく私に負けて逆恨みをしている連中だろう。 だが私としても、この国の利益にならぬ商売のために土地など貸さんがね。」


 それ相応の理由はあったと言うわけか。 そいつらに同情する気は起きないが、やり方は考えて欲しかったんじゃないだろうか?


「・・・今までこの国の王になって色んな相手をしてきた。 しかし一般市民の中に紛れる汚れは、取り除かなければ取り返しの付かないこととなる。 その汚れを取るためならば、例え市民にどのように思われようとも、私は構わんのだ。」


 目の前の人は愛国心溢れる人だ。 国に振りかける火の粉は自分が受け持つと言った具合だ。 そんな人にこそ、この世界の理の優遇さを与えてあげたいものだ。 しかし今回の場合はそれはそれ。 カードバトルで勝たなければ同盟は組んで貰えない。 ならばやるしかない! これは国家問題でもあるんだから!


「俺はコストを10支払い、魔法カード「歴史改変の代償」発動。 これで俺もカードを3枚ドローする。 そして俺は手札の「ウエスタンヒーロー」を捨て場に送る。 俺はコストを4つ支払い「ドリルクロウ」を召喚。 更にコストを6支払い「マジシャンドール」を召喚。 そして「マジシャンドール」の効果により、デッキの中にあるもう一体の「マジシャンドール」を召喚する。」


 展開としてはかなり動いたが、数はまだ向こうが上。 だがこの布陣ならある程度は崩せる。 ベットアルフは場に残られると厄介な効果を発動する。 だがそれは英単語が出来ている場合のみ。 しかも単体はステータスは高くない。 こうなったら数で押し切るしかない。


「コンバットタイム! 俺はドリルクロウでベットアルフ Aを攻撃! 更にドリルクロウの効果! 俺のライフコアを2つ使うことで、戦闘ダメージが発生しない代わりに、このカードと戦闘を行ったモンスターは、このカードと共に破壊される!」

「くっ! 折角の高レアリティモンスターを簡単に・・・」


 ドリルクロウは自分の身体を思い切り回転させ、その鋭利な嘴でベットアルフ Aを貫く。 そして互いに消えていくのだった。


「まだまだ! 1体目のマジシャンドールでベットアルフ Wを攻撃!」


 マジシャンドールの奇妙な動きでWの文字を破壊していく。 そしてダメージも入る。


「もう一体のマジシャンドールでベットアルフ Rを攻撃!」


 汎用性の高さを考えればRの方が確実に大きい。 だがそれを簡単に通してくるだろうか?


「私はコストを5つ支払いインタラプトカード「分離脱出」を発動。」


『魔法カード(インタラプト):分離脱出 レアリティ 水色 コスト 5

 ベットアルフが攻撃により破壊される時、「ベットアルフトークン トークンは破壊されるベットアルフの種類により変化する。 また攻撃力、体力は破壊されるベットアルフの攻撃力と体力の半分とする。 ATK ? HP ?」を召喚する。』


 同じ文字のベットアルフを残せるようにするところまで織り込み済みか。


「だがダメージは受けて貰う!」


 Rの文字の破片の一部がボラッタ様のライフコアに当たる。 一応微々たるものではあるがダメージにはなった。 しかし文字が残ったと言うのは正直危うい。 まだ次の単語が生まれるからである。


「クールタイムに入り、俺はエンディングを迎える。」


 ここにきてなにもしてこないことを祈るのはおかしな話だが、こればかりは祈りたくもなる。 どうするか・・・

現状

ボラッタ・トズーナ ライフコア 58

ベットアルフ D

アルフトークン R


セイジ ライフコア43

マジシャンドール×2

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