こいつら・・・
「私のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。 数を減らそうと思って氷像を倒したのは失敗だったのではないですか?」
いや知らないけど。 なにかするなら別にこっちは関係ないし、氷像は種族が無いからただ殴っただけだし。 そんなのは向こうにとっても知らないことだから気にはしない。 というか気にしたら負けだ。
「私はコストを12支払い「ダブルマジックウィザード」を召喚。」
『モンスター:ダブルマジックウィザード レアリティ 銅 コスト 12
種族 魔法使い
このカードは自分プラポレーションタイムに一度、以下の効果のいずれかを使える。
・コンバットタイム時、このカード以外のモンスターを攻撃出来なくする代わりに、このカードに自分フィールドのモンスターの攻撃力を上乗せする。
・このカードを攻撃宣言が出来なくなる代わりに、このカード以外の自分フィールドのモンスターの体力の合計分のダメージを相手のライフコアに与える。
ATK 15 HP 9』
どっちかを使える魔法使いか。 こっちの状況に合わせて使い分ける算段か。
「コンバットタイム。 ダブルマジックウィザードの効果。 自分フィールドのモンスターの攻撃力を、このモンスターに与える。」
今フィールドにいるのは「マリンマジシャン」のみ。 攻撃力は23になる。
「その状態で人形を攻撃する!」
これを食らえば大ダメージになる。 なんとしてもそれは避けなければ。
「エクステンドガーディアンの効果で俺は・・・」
「あたいはコストを4つ支払い、捨て場からインタラプトカード「破壊障壁」を発動するわ。」
「なに!? 捨て場から!?」
『魔法カード(インタラプト):破壊障壁 レアリティ 水色 コスト 4
自分フィールドのモンスターを破壊することで、戦闘ダメージを無効にする。』
「あたいは紛い人形を対象にこの効果を使用するわ。」
「そのようなカード、いつの間に捨て場に・・・はっ!」
「そうよ。 このカードは「緊急召喚術」のコストと来て落としたカードよ。」
紛い人形が破壊され、その破壊された結晶がサヴィを守るように散らばった。
「紛い人形が破壊されたからあなたはデッキから1枚引いて、1枚捨て場に送るのよ。」
「・・・っ。 ドローして、このカードを捨て場に送る。 クールタイムに入り、私はエンディングを迎える。」
相手のターンが終わったところで、サヴィを見る。
「サヴィ。 1人で解決出来たならあんなこと頼まなくても良かったんじゃないのか?」
「ごめんなさい? でもあたいにとっては一番の最適解だと思うわよ? だってもう少しで貯まりそうだもの。」
そう言って壺を指す。 しかし守ってね何て言うから、対抗策が無いのかと思っていたが、相手の裏をかくためのブラフか。 なんにしても次のサヴィのターンでまた魔素石が貯まるから、また使うことになるだろう。
「あたいのオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。 あたいはコストを3つ支払って魔法カード「魔素加工」を発動。 これによって魔素石を貯蓄壺に入れる。 更に魔法カードを使ったことにより壺にもう1つ入る。 そして壺の中に魔素石が5つ入ったことにより、貯蓄壺の効果を使って相手にのライフコアに10ダメージを入れるわ。」
流れるような魔素石のコンボ。 しかもこの状態で使ったので、後は次のサヴィのターンまで貯めるのを待つばかりだ。 この辺りも俺達が馬車の中で絶えずカードバトルをしていて、それを観察していた結果だろうか。 ある程度はパックの引きに影響されていくので、それが効いたのだろう。
「あたいはコストを10支払って「ストーンプリペンター」を召喚。」
『モンスター:ストーンプリペンター レアリティ 銅 コスト 10
種族 魔法使い
このカードが戦闘でモンスターを破壊した時、「魔素石」をこのカード以外のカードに乗せる。 このカードは自分のフィールドに存在する魔素石を消費して、続けて攻撃できる。 ただしこのカードに乗っている魔素石は使用できない。
ATK 12 HP 8』
なるほど、それで魔素石を消費しても、ストーンプリペンターに魔素石が乗るから、モンスターを破壊できればほとんどノーリスクになるわけだ。 今は使えないが。
「コンバットタイム。 あたいはマリンマジシャンに攻撃するわ。」
「このカードを狙ってきたようだ。 しかし破壊される訳にはいかない! コストを4支払って、インタラプトカード「エスケープインパクト」! これによってモンスターの戦闘破壊は起きない。」
「でもダメージは受けて貰うわよ。」
そしてピシピシと相手のライフコアに刺さっていく。 ライフコアにダメージはあるので有利にはなったのだ。
「あたいのモンスターはストーンプリペンター以外にいないからこれで終わり。 クールタイムに入り、あたいはエンディングを迎えるわ。」
「うっ。 私のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。 私はコストを5支払い、魔法カード「地震発生」発動。」
『魔法カード:地震発生 レアリティ 水色 コスト 5
相手は次のプラポレーションタイム時、モンスターを2体以上召喚出来ない。』
・・・時間稼ぎのつもりか? あんまり意味のないカードに見えるが。
「コンバットタイム。 私はガイアダイバーで野獣を攻撃。」
静かなる野獣の効果は相手モンスターから戦闘を受ける時体力が上がるのだが・・・
「そのまま戦闘を受ける。」
戦闘ではとりあえず破壊されないし、ダメージもない。
「クールタイムに入り、私はエンディングを迎える。」
「俺のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。」
・・・もしかしてこいつら、カードバトルに関しては素人同然? なんというか張り合いが無いし、駆け引きが無さすぎる。 手を抜く気は無いが、ここまであっさりすると逆に落ち着かない。
「俺はコスト8を支払って「雨降りにさ迷う少女」を召喚。 そして少女が召喚されたことにより、俺に領域カード「雨降りの路地裏」が展開される。 さらにコストを7支払って、領域カード「染み渡った晴天」を展開する。 そして領域が「染み渡った晴天」になったことにより、「雨降りにさ迷う少女」は「救われし少女」に変わる。」
そして染み渡った晴天の効果により、攻撃力は5上がり、戦闘では破壊されなくなった。 うーん、しかし相手の事を考えると、ここまでする必要は・・・いや、そんなことは考えなくてもいいのか。
「コンバットタイム。救われし少女でガイアダイバーに攻撃。」
「私は手札を1枚捨て場に送ることで、ガイアダイバーの破壊を無効にする。」
「だが差分の8ダメージは受けて貰うぞ。」
光に包まれた世界の中、ガイアダイバーは地面に潜り込むが、完全には潜りきれなかったようで、少し太陽の光にやられたように、身体が焼けていた。
「ぬぅ・・・攻撃が・・・」
「エクステンドガーディアンでガイアダイバーに攻撃。」
「ぐっ・・・手札を1枚捨てる!」
エクステンドガーディアンは地面を砕く。 しかしガイアダイバーは「地面に潜る」というよりは「土に潜る」といった具合のようで、破壊された地面の土の欠片をすいすいと入っては出てを繰り返している。 まあその欠片は全部青ローブのライフコアに当たっているのだ。
「うっ。 私のライフコアが・・・」
「サーカス団のピエロでガイアダイバーに攻撃。」
「ぐっ・・・これ以上は・・・」
そうしてピエロが投げたフラフープによって、ようやくガイアダイバーが捕まえられて、そのまま圧縮されて破壊された。
「くっ! 「マジシャンエアポート」の効果により、私はコストを2支払い手札の「魔道幽霊 エクトロシ」を召喚する。」
『モンスター:魔道幽霊 エクトロシ レアリティ 水色 コスト 4
種族 魔法使い
自分フィールドに魔法使いが存在する時、このカードは戦闘対象にならない。
ATK 4 HP 8』
確かにこのモンスターなら出さない方が無難だったな。 静かなる野獣は前のコンバットタイムで氷像を破壊している効果があるので、戦闘は出来ない。
「クールタイムに入り、俺はエンディングを迎える。」
「私のオープニング、そしてドロー。 プラポレーションタイム。」
こいつらと戦ってみて分かることが出来た。 それはこの二人、カードバトルに対して、決して強くないということだ。 傲慢というよりも確信に近い。 明らかに彼らは格下だということを。
ここまで読んでもらって察して貰えるのか分からなかったですが、彼等が弱いのにはあることをしてもらうためです。 それは次回以降に分かります。




