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カードゲーム世界で始める下克上  作者: 風祭 風利
第二の章 世界を回る
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痛みをその身に叩き込め!

 相手の現状を見てみても俺達の不利は濃厚だ。


 おかっぱ頭には戦闘や効果で破壊しても最上級調教師(スペシャルテイマー)がいる限り、コアがあればいくらでも捨て場から召喚することが出来る。 ならば効果で破壊すればいいと考えるが、それもとんがり頭のベールにつけられている「挑発マント」でベールにいってしまい、ベール自身は効果破壊が効かない。 更にプラントヒューマンが互いに存在しているので、ライフコアも回復されてしまう。 長丁場になればなるほど、俺達の勝利は薄れていく。 だが現状を覆すカードを今の時点では持ち合わせていない。 精々耐えるのがやっとだ。


「はっ。 情けねぇ。 亜人を守るからそんなことになるんだよ。 そいつは亜人なんだから庇い立てする必要なんかないだろ。」

「人の心が無いとは思っていたが、ここまでとは思ってなかったぞ。」

「はっ。 人なんざ使ってなんぼだろ? それにな、使う側か使われる側かと言われたら、亜人は使われる側だぜ? そもそも俺達人族に亜人なんかと対等に見られたら堪ったもんじゃないぜ。 ま、お前らには関係無いことかも知れないがな。 亜人を庇った愚かな人族として俺達が語り継いでやるよ。 はははははは!」

「・・・そうかい。」


 奴らの想いは分かった。 そして俺が成すべき事も。 やっぱりこいつらを野放しにするわけにはいかない。 ここで逃せば同じことを繰り返すどころか、更に酷いことをする事は目に見えている。 その事で俺は底知れない嫌悪感を覚えた。 そしてそれは同時に怒りに変わる。


「・・・やっぱり人族と亜人は、簡単には分かり合えないか・・・」

「はっ! 分かり合うだって? あんな人でない人なんかと分かり合える訳がないだろうが! ああいう奴らはな、人族に使われるために産まれてきたようなものなんだよ! 人としてカウントするんじゃねぇよ!」


 その言葉に俺は更なる怒りを覚え、俺のデッキの一番上のカードが光る。


「・・・ありがとうよ。 お陰で条件が揃った・・・」

「はっ!? なんだよそれ!? スキルか!?」

「これはお前達が見下した、亜人達の全てを象ったカードとなるだろうな。 俺のオープニング、そして、「作られた引き(クリエイト・ドロー)」!」


 俺の目の前の亜人に対する侮辱への怒り、それがこのカードにどう呼応したかは分からない。 だがこの感情任せのカードに全てを託す!


「俺はコストを20支払い、「Ps(ペイルシューター) バトライフォリオ」を召喚!」


『モンスター:Ps(ペイルシューター) バトライフォリオ レアリティ ミラージュ コスト 20

 種族 鳥獣族

 効果によるライフコアダメージが発生する時、このカードの攻撃力をダメージ分下げることで、そのダメージを無効化する。

 プラポレーションタイム時に一度、このモンスターの効果で下げた攻撃力を元に戻すことで、その下げた分の2倍の効果ダメージを相手プレイヤーに与える。 但しこの効果を使用した時、コンバットタイムは行えない。

 ATK 25 HP 20』


「ふーん。 そんなモンスターごときじゃどうしようもねぇな? つーか何がしたいんだ? そいつで?」

「・・・確かにこいつ自体にこれ以上の効果はないし、攻撃したところで躱されるのが落ちだろうな。 ()()()1()()()()・・・な。」


 そう言ってファルケンを見る。 そんなファルケンは俺の考えが分かったのか自分の手札を見返す。


「師匠・・・俺っちの手札にあるって分かってたんすか?」

「さぁな。 だが、こいつを出して、お前の力も必要なんだって感じたんだ。 だから力を貸してくれるな?」

「もちろんっすよ! 俺はコストを8つ支払い、インタラプトカード「射撃支援」を発動するっす!」


『魔法カード(インタラプト):射撃支援 レアリティ 桃 コスト 8

 相手モンスター1体を選択し、コスト分のライフコアを払うことでそのモンスターを破壊する。 このプラポレーションタイム時、相手が召喚を行った時、コスト分のライフコアを払うことで、そのモンスターの召喚を無効にし、破壊する。』


「俺っちはこの効果をシャードに使用するっす!」

「馬鹿な奴め! シャードの効果は効果対象にされた時、自らを捨て場に送って、別のところから別のシャードを召喚するんだぜ? シャードが対象になったことで、自身を捨て場に送り、シャードを捨て場から召喚! そして相手に3ダメージを与える! 自らの首を絞めろ!」


 そうしてシャードからシャードへ乗り移り、俺達に効果ダメージが入ろうとする。 だが


「俺はバトライフォリオの効果発動! その効果ダメージをこいつの攻撃力を下げることで、無効にする!」

「はっ! たかが3ダメージ吸収したくらいで・・・」

「・・・俺っちは射撃支援の効果でライフコアを払って、もう一度シャードを選択するっす。」


 射撃支援の効果はこのプラポレーションタイム時に発動できる効果。 そしてその効果に制限はない。


「俺は射撃支援で発生するファルケンへの効果ダメージを、バトライフォリオに吸収させる。」

「何を・・・してるんだ? そんなことをしても、シャードの効果は失くならないぞ?」

「失くならないから、いいんだよ。 今回はな。」


 そしてまたシャードは捨て場に送られ、別のシャードが生まれる。 効果で3ダメージだが、それもバトライフォリオに吸収される。 バトライフォリオの現在の攻撃力は「12」となった。


「更に俺っちはもう一度射撃支援の効果を使用して、シャードを選択するっす。」

「何度やっても無駄だってんだよ! シャードの効果を発動!」


 ファルケンが食らう効果ダメージとシャードの効果ダメージを吸収したバトライフォリオの攻撃力は「2」となった。


「けっ! バカの一つ覚えみたいに使うもんだから、もう効果が使えなくなってるじゃねぇか! やっぱりてめぇら2人とも馬鹿なんだよ。」

「見たこと無いモンスターで俺もヒヤッとしたが、フタを開けてみれば案外大したこと無いじゃねぇか!」


 そうして馬鹿笑いする2人を見て、俺は最大の嘲笑で見返してやる。


「あ? なんだ? その顔は?」

「いやなに、そこまでお膳立てするように勝った気でいるお前らを見て、こっちも笑いが込み上げてきてな。 こいつのもう1つの効果は、下げた攻撃力分を元に戻して、相手にその2倍の効果ダメージを与える効果なんだぜ?」

「お前状況見えてんのか? お前のその下げた攻撃力の倍でもな、俺達のライフコアを全部無くすには届かねえんだよ。 それにもうそいつには肩代わりする攻撃力もねぇ。 もうそいつはお役御免だろ? 攻撃力を下げられないんだからよぉ!」

「今は下げられないかも知れないが、()()()()()()とも言ってないよな?」

「「・・・は?」」


 キョトンとしている2人に声を発したのはまたしてもファルケンだった。


「師匠! 捨て場で使えなかったこのモンスターを使って下さいっす! 俺はコストを6つ支払って捨て場の「パーツレス」の効果発動っす!」


『モンスター:Ws(ウィンドシューター) パーツレス レアリティ 紫 コスト 6

 種族 鳥獣族

 このカードが捨て場にある時、コストを支払うことで、フィールドに存在する「鳥獣族」モンスター1体の攻撃力を、選択したモンスターの攻撃力分上昇させる。 この効果はカードバトル中に一度しか行えない。

 ATK 5 HP 4』


「俺っちはこの効果効果の対象にバトライフォリオを選択するっす。 そしてバトライフォリオの元々の攻撃力、「25」を付与するっす!」

「これでまた攻撃力があるから、同じように繰り返す事が出来る。」

「こ、これ以上攻撃力を下げて、何がしたいんだ!?」


 そんなもの・・・決まっているだろう? 攻撃力が最後まで、無くなるまで下げるまで!


 そしてようやく最後の攻撃力を下げたところで、最後のシャードの効果を受けたところで全てが終わった。


「さぁ。 全てを終わらせるぞ。 バトライフォリオの効果により、今回下げた攻撃力を元に戻し、その下げた攻撃力の倍のダメージを相手プレイヤーに与える!」


 バトライフォリオの持っているバトルライフルの銃口が光出す。


「・・・これはお前達が散々に見下してきた亜人達の痛みとしれ! バトライフォリオよ! 食らわせろ! 「グリッジバレット」!」


 そしてそこから光弾がとんがり頭のライフコアを貫いた。 そしてライフコアが0になったことを確認してから。


「バトライフォリオの効果を使用した時、コンバットタイムは行えない。 クールタイムに入り、俺はエンディングを迎える。 これにて終幕だ。」

正直この部分はかなり主人公を悪く仕立て上げようと考えていました。 悪に対する制裁は徹底的に、みたいな感覚で

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