表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!  作者: にのまえ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/63

20話

 チェルシーの話って、ようするに僕が魔法を使うと体が光るということだ。伯爵家にいたころは、誰にも気付かれないように魔法を使っていたから……気付かれていないはず。


「ねぇチェルシー、魔法を使った僕の体って、どれくらい光っているの?」


 僕が聞くと、チェルシーは食事をする手を止めた。


「それはもうピカッて、眩しいくらい。私が来るときに使っていた、ライト魔法の……そうね、百倍かしら?」


「あれの、百倍? 僕が光っているのか……ハハ、まじか」

 

「それは、まるで、お日様のようにピッカピッカっす」


 と、ラテは両手で目を隠しながら言った。


 ――あぁ、なるほど。


 さっきトイレやお風呂、キッチンを魔法で直してたとき、ラテがやたらよそ見してたのは、この屋敷が珍しいからじゃなくて……僕が太陽みたいに眩しかったから、か。


 だとしたら、今のところ僕の魔法を見たのはチェルシーとラテの二人だけ。でも、魔法が使える誰かに見られたら……目をつけられる可能性がある。


 ――それは、ちょっと面倒だな。


「チェルシー、この光るのって、どうすれば治る?」


「訓練すればいいと思う。昔、叔父様も魔力量が多すぎて、どんな魔法を使ってもピカピカだったの。でも、師匠と一緒に訓練して、ちゃんと抑えられるようになったわ」


「治るんだ。じゃあ僕も、その訓練をすれば……。具体的に、どんなことを?」


「そうね……ノエールは「魔力制御」と「魔脈」の訓練をした方がいいわね。魔力の流れをイメージして、通す量を意識的にコントロールできるようにするの」


「魔脈?」


「ああ、「魔脈」っていうのはね、体の中を流れる魔力の通り道のことよ」


「……体の中の魔力の通り道か。なるほど。光を抑えるに、魔力制御と魔脈の訓練かぁ……」


 一人でやるには、ちょっと難しそうだなと思って腕を組んで考えていると、チェルシーが提案してくる。


「……まぁ、ラテも一応、教えることはできると思うけど。私がしばらくここに通ったほうがいいかしら? そうなると、あれとアレを早く納品しないと……」


 何かをぶつぶつ言いながら、考えるチェルシーに、


「チェルシー、無理はダメだよ。こっちはのんびりやってるし、時間もあるから、ゆっくりでいいよ」


 とやんわり断る。

 だって、チェルシーが請け負った仕事を疎かにしたら信用に関わるし、次の依頼に響くかもしれない。それに僕には固有スキルの「おしえて、神様」があるから、わからないことは神様に聞けばいい。


「あら、そう? なら……魔法を使うとき、魔脈を意識してみて。それと、私みたいに魔法の媒介に「魔法の杖」を使ってみるのも手かもしれないわね」


 そう言って、チェルシーは水色の石が光る魔法の杖を、手の中に取り出してみせてくれた。


 ――おぉ、あれが本物の魔法の杖⁉︎

 なかなかカッコいいなぁ。あとで創造魔法で、試しに作ってみようかな……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ