73:本物の無頼
親分との対面。ちょっと色々設定盛り込んでます。まあこれはこれで。あ、私は巨乳でも貧乳でもあまり関係ないです(笑)よく
何を思ったのか突然近代化というかデザインを大きく変えた駅に私たちは立っていた。うん、新幹線だね。神戸までだよ。うちの県では交通系ICカードなんて使えないから普通に切符を貰ってます、往復で。しかも何故か勝手についてきた人たちの分まであるんですけど。
「ねえ、なんでついてきたの?」
「お姉様の行くところ私がありですわ」
「えー、だって、私とひとみんは一心同体じゃん?」
「いやー、本場のたこ焼き食べたかったのでつい」
「元はと言えば私の事が原因ですから当然ついて行きます」
まあ遊びに行くわけじゃないけど場所が場所なんで警戒しないといけないと思うんだけど。
「んー、あの人の言うことが本当ならさ、今更敵対とかしないでしょー? それに嘘だったとしてもこのメンツならなんとかなるんじゃない?」
裏社会にも顔が効く上に子飼いの部下までいる澪ちゃんに仕手戦のエキスパートのハル、運動神経のいい楓ちゃんにおっぱいの大きい葵さん……いや、おっぱい関係ないから!
新幹線でしばらく移動すると目的の駅に着いた。うん、アイス美味しかったわ。駅を出ると黒塗りのロールスロイスがお迎えに来ていた。
「どうぞ、こちらへ。オヤジがお待ちです」
と乗せられて辿り着いたのは日本家屋って感じの家。とっても豪華で庭とか広い。ししおどしとかもあるね。ししおどしのししは獅子じゃなくて鹿だよ。ライオンは逃げないだろうね。
そして、目の前に座ってる人はとってもライオンっぽいよ。なんてったってたてがみ。いや、髪と髭が繋がってるんだけどそう見えるんだよね。
「遠い所をわざわざすいませんな」
ライオンがにこやかに笑った。この人が親分だろうにあまり怖くはない。
「あ、いえ、ご丁寧にありがとうございます」
つられて私も頭を下げる。他のみんなもだ。相手がこんな下手に出てくるとは思わなかった。
「ウチは所帯が大きいから跳ねっ返りが多くてね。随分とご迷惑を掛けたようで」
「あのー、なんでそんなに腰が低いんですか?」
楓ちゃんが思わず聞いた。
「まずは水無月のお嬢さんだ。柳のジジイの孫なんだろ? いっつも自慢しとったわい。敵対するとなりゃやり合うがすすんではやりたかねえな」
そして視線はハルに向く。
「あんたが『追儺』なんじゃろ?」
その言葉を聞いた途端ハルの目がすうっと細くなった気がした。
「そこまで知ってるんだー。で、どうすんのー? 私とやり合うー?」
追儺ってハルのハンドルネームだ。如月で春だから節分で豆まきだからついな!とか言ってたなあ。なんか関係あるの?
「いや、敵対する気ねえよ。こっちが干上がっちまう」
そして親分は私の方に向き直った。
「それでアンタだ。ウチの成長株の竜也の奴がアンタと敵対するのは絶対に嫌だといいやがった。あのイモ引いたことねえあいつがだ。なにもんだアンタ?」
いやー、なんでこんなに評価されてんだろうね。何? 私ラスボスかなんかなの?
「他の二人は……まあ何もなさそうだがカタギに手を出したくないしおっぱいの大きい姉ちゃんは日本の宝だからな」
きーさーまーもーかー!
「お、落ち着いてください、お姉様!」
「大丈夫、ひとみんはちょっと控えめなだけだから」
「だ、大丈夫ですよ。ほら、私と同じくらいですもん」
「ひとみさんが望むなら私のおっぱい好きにしても……」
うるさいうるさいうるさーい! ……あれ? なんか今不穏なセリフが混じってなかった?




