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快適なエルフ生活の過ごし方  作者: ぺるがもん
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63:きになるあの子(というか太田君)

皆さんタピオカ好きですか? 私はミルクティーが好きではないので飲めません。うん、クレープ好きな男だっているんだお!

 新規開店のタピオカ屋さんがイ〇ンに移動車で現れたのはその三日後だった。楓ちゃんはそこには居ない。なんでも、タピオカ屋さんがなくなる際に「だったら和菓子屋で働く?」と言われたらしい。うん、和菓子、美味しいよね。私は地元の銘菓ういろうが好きだよ。


 「これが新しいタピオカ屋さんがねえ」

 とりあえずものは試しと、誘われて来てみたもののどうもなんか違う。いや、別にタピオカは美味しいというか普通にモチモチだし、クレープもさらりと焼いてんだけどね。でも、スキンヘッドに入れ墨のお兄さんが接客してくれるってのは凄まじいものがある。

 いや、私自身としては夜店でタコ焼きやら鶏卵まんじゅうやら買うのに誰が相手でも買うんだけど、タピオカミルクティーというファッショナブルなドリンクとのアンバランスさは見ててシュールだ。

 とはいえ、田舎だし、他にタピオカミルクティー飲めるところなんて電車に乗らないと辿り着けない。仕方なく女子高生達はタピっていく。

 時々客の中に「あんた絶対タピオカって顔じゃねえだろ」って人も買っていくけど偏見は良くない。きっと四十過ぎて手元が多少見えにくくなって頭が寂しくなってきていてもタピオカ飲みたいオジサンだって存在するんだよ、絶対に!

 結構な売り上げが出てそうだな、と思いながら私たちはそこを後にした。


 スキンヘッドの兄ちゃんと再会したのは明くる日の仕事場だった。まあ正確には向こうは私の事を知らないのでもう一度見かけたというのが正しいのだけど。

 「いらっしゃいませ」

 「振込をしたいんだが」

 「ではこちらの用紙に必要事項をお書きになって出していただけますか。手数料は台の所に一覧で書いております」

 まあ普通に応対する。そりゃお客さんだもん。いくら怪しいからといって根拠なく拒否とか出来ない。

 「ほらよ」

 書き上げた用紙とお金を預かる。うん、小銭とか多いしこれは昨日のタピオカの売り上げかな。振込先は暗崎興行ねえ。ヤクザみたいな名前。まああれだ。このお兄さんの見た目がアレだからそういう風に思っちゃった……ん? なんか前にも聞いたことあるような名前だなあ、そういえば。


 「それってさ、前にあの丸っこいのが騒いでたやつじゃない?」

 ドライアドが養分をふんだんに身体に取り込みながらつぶやいた。ああ、そう言われたらそうだわ。あれから太田君と話してなかったなあ。顔もあまり合わさないけど。朝は朝でなんかバタバタしてて最近は来るのも遅いんだよね……一体どうしたんだろう?

 「んー? ひとみっちは太田君が気になってんのかなー」

 なんでそんなに先輩は嬉しそうなんですかね?

 「いやー、でも残念だねえ。太田君は売約済みって噂だよ!」

 へ? という事は片想いの相手と上手くいったって事?

 「それってどういう子なんですか?」

 「んー、まあいかにもイマドキのJKみたいな感じの子だったよ。かなり懐かれてたみたい」

 「見たんですか?」

 「うん、バッチリ。いやー、草食系かと思ってたのに太田君もスミにおけないよねー」

 何となく以前に聞いた人と違う様な気もするけど、春が来たんなら良かったのかもしれない。でもまだなんか引っかかるんだよね。とりあえず太田君が帰ったら詳しく聞いてみようかな。と、言っても残業する気はないし、認めても貰えないので一旦は帰るんだけどね。

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