58:STAND UP TO THE VICTORY
うーん、とりあえずこの方向性でいいのか迷ってますが……この章はこのまま突っ走ります。
「あたしは何も悪くないわよ!」
連れてこられたお姉さんはおミズの臭いがしました。あ、本当に臭うんじゃなくてほら、あの、化粧が少し濃そうな……まあ胸とか腰とかメリハリついててわかりやすいもんね。やはり男という生き物はこういうのが好きなのだろうか? いかん、このままだと関係ない私怨が入る。
「園長先生に近づいたのはなんで?」
「だって、色々買ってくれたし」
「色々?」
「マンションとか車とか宝石とか」
「……園長先生?」
「いや、だって、ユミ君が欲しいって言うから……」
まあ水商売なんてそういうもんだから引っかかった園長先生が悪いんだけど……
「いやあ、申し訳ないんだけど、そういうの返してもらってもいい?」
「あんたバカなの? 一旦貰ったものを返す訳ないでしょうが」
いや、まあごもっともですがそれされるとこっちも困るんだよね。
「彼氏さんにバレたら大変でしょう?」
「は? そんな訳ないでしょう。だいたい彼の指示がなけりゃこんなフニャチン相手にしないわよ」
「ほほう?」
掛かった!
「つまり、『誰かの指示で彼からお金を巻き上げた』ということですね?」
「あっ!」
今更遅い。言質は取った。
「誰が支持したのか教えてくれたら何も言いません。ええ、言いませんとも」
ユミさんはあっさりヒモの名前を吐いた。
「という訳であなたはここにいます」
「イマイチ話が見えねーんだけど」
「あなたが園長先生からお金巻き上げた話よ」
「はぁ? しらねーよ、そんなの。おおかたホステスにでも入れあげて散財したんだろ?」
「いや、全くその通りだけどね。でも、あんたが指示してやらせたって言ってるわよ」
「ちっ、使えねえな」
こいつ、今なんつった?
「そんな事俺が言ったってしょーこでもあんのかよ、ああん?」
こっちが女だと思って舐めてるな。それなら……
「勘違いしないでください」
にっこりと笑う。
「は?」
「別に警察じゃないんですから証拠なんて要らないんですよ。……自供する迄こうするだけですから」
刹那、彼に電流が走る。いや、比喩とかじゃなくて物理的にね。
「ぐぎゃっ!」
潰れたカエルみたいな声出たなあ。でもあれだ。葵さんの人生かかってるんだし、容赦はしないよ? そう言えば昔、お父さんが学生時代にカエルに電極つける実験やったって言ってたけどこんな感じなのかな。しばし、お父さんを思い出してしんみりする。
「わ、わかつた、しゃべる、しゃべりまふ、しゃべらへてくらはい!」
うん、まあわかりゃあ良いんだ。
まあいわゆる「組の方針」で園長先生をハメて土地を巻き上げようって事が判明したので元を潰す事にした。まあ有り体に言うとヤクザの皆さんとオハナシアイですね。まあ、私には銃弾とか武器とか効かないし、危険はないんだけど身内に何されるか分からないから全員で行く。仮面を全員分用意するのはめんどうだし、なんか着けるのをみんな嫌がったから幻覚で対応する事に。カッコイイと思うんだけどなあ、はんにゃ。
で、私たちは今組事務所の前にいる。インターホンがついてたのでぴんぽーんと鳴らす。
「なんじゃ、あんたら?」
心底不思議そうな声で中の人が応対に出た。
「あ、どうも、こんにちは。カチコミに来ました」
「それはご丁寧に……はあ? 何言うとんじゃ、あんたらは?」
まあ信用してくれてないみたいなので扉をグラビトンにひしゃげさせてぶっとばした。さあ、ハナシアイ(物理)しましょう!




