50:Calm Down,Five Girls(Girls?)
無事、50回に到達する事が出来て誠に嬉しい限りです! まだこのエピソードは続くのじゃよ……
澪ちゃんのお屋敷に帰ってくるとみんな集まって待っていた。うん、別に寝ててもよかったんだけどな。でも出迎えがあるのは嬉しいね。
「大丈夫ですか!?」
葵さんが駆け寄ってきた。かなり心配そうな表情だ。まあ無理もない。他に知り合いも居ないのに唯一の知り合いの私が出掛けちゃったらそりゃ不安になるよね。
「大丈夫です。ほら、ちゃんと帰ってきましたし」
「怪我は、怪我はないですか?」
「それも大丈夫ですよ。夜の一人歩きは慣れてますから」
少しキョトンした顔をした葵さん。
「それで、先方とはもう関わらないように話をつけてきたんですけど、これからどうします?」
「…………はい?」
よく聞こえなかったのかな? それとも混乱してるだけ?
「いや、だから、借金の話です。もう全部チャラにさせました。他に借りてるところがあれば別ですけどあのひどい所はもう来ないです」
ポカーンとした表情を浮かべてる。まあ無理もない。
「ちゃんと話し合いしたら分かってくれましたから」
私は直接殴ったり蹴ったりはしてないから話し合いだよね?
「ありがとう……ございます」
葵さんはボロボロ涙を流していた。まあこれはきっと嬉し涙だからそのままにしておこう。
「それでおとーさんの方はどうするつもりー?」
「うーん、とりあえずギャンブル癖を何とかしないといけないよね。どうしよっか?」
「私のやってる株とかFXもギャンブルみたいなもんだからね。ワクワクする気持ちは分からなくもないんだけどなー」
なるほど、わからん。というかなんでそんな手段でお金を稼ぎたいのか全くわからない。働けば働いただけ手に入るじゃない?
「とりあえず、お父さんはまずギャンブルから引き剥がす。そして社会復帰だね。お父さんの職業ってなんなの?」
「あ、はい、工場勤務だったんですけどリストラで……」
あー、そっちの方が根本的問題だったね。しかし、もういい年齢のはずだ。これから働き直すと言っても四十過ぎて再雇用してくれる所なんてなかなか見つからないだろう。
「それぐらいでしたら、ウチで引き受けても構いませんわ」
今まで何も言わなかった澪ちゃんが会話に加わってきた。
「人ひとりの人生がかかってますから大人しくしておこうとは思ったのですが、そういう話でしたら得意分野の工場を手配する事は出来ると思います。もっとも、この街で、というのは難しいかもしれませんが」
「どこか寮とかに入れるならそれでもいいと思います。今もほとんど顔を合わせてませんし」
「よーし、決まったかな? ならその方向でいこっかー。あ、でも、おとーさんの方にもちょっとお灸据えとかないといけないと思うんだよねー」
その言葉には賛成だ。いや、結構繰り返すのよ、ギャンブル依存って。私は店頭ローンで色んな人間見てるから分かるけど計画性ないのに平気で借りたりするんだよね。「勝ったら返せるから」って必ず勝てるならいいけどそういう訳にもいかないでしょうに。そんでそういう根拠ない人に限って自信満々なんだよね。自信はいいから担保を出せってお話。もしくはコツコツ毎月積み立てて信用の実績作れ!
「じゃあとりあえず痛めつける?」
なんか楓ちゃんワクワクしてない? あなた、そんな子だっけ?
「……楓さんは学校でもおサル……いえ、活発に過激に過ごしてますわ」
「ちょ、ちょっと、澪さん? それはないんじゃない?」
「あははー、まあじゃれあいはまた今度ねー。やっぱさーなんか恐怖体験を刻み込まなきゃダメだと思うんだよねー」
そういう事ならなんか考えてみよう。まあとりあえずは用意してもらったお夜食のかぼちゃスープでも食べながら考えよう。あっま。




