44:春の予感?ふたりの心は熱いトキメキ!!(ときめくとは言ってない)
男性のターン!
まあ、予想通りかもしれませんが、「以上!」な感じです(笑)ひとみんには申し訳ないけどオスとくっつける気なんて毛頭ないよ!
立食パーティが終わると今度は個人面談。予めカードにお話したい人の番号書いてマッチングするんだけど……私、結局誰とも話してないよ! ゼロだよゼロ! ストロングゼロだよ! とりあえず誰からも来るわけがないし、適当に帰り支度でもしとくか。
とこの時までは思ってました。
「あ、お疲れ様です。誰からも申し込み来てないと思いますし、帰ってもいいですかね?」
「確認しますねー。少々お待ちください」
女性スタッフが私の番号と照合する。ちなみにスタッフさんは男性も女性も既婚者の方ばかりだよ。スタッフの方がいいとか言われないために対象外で揃えてるのだとか。
「!? しょ、少々お待ちください!」
あれ? なんか明らかに挙動おかしいよね?
「何かあったんですか?」
心配になったので尋ねてみる。
「いえ、その、なんと言いますか……件数が」
「すみません、やっぱりゼロですよね。いやー、半分サクラですから気にしてませんよ」
泣くな、私!
「い、いえ、そうではなくて、男性だけでも20人以上いるので時間内に捌ききれないんです」
「……はあ?」
20人以上って……今日の参加者のほぼ全員だよね? ん? 男性だけでも?
「あと、女性の方からも来てるんですが……」
「いや、婚活パーティーなのになんで女性に申し込むの?」
「と言われましても……」
ごめんなさい、スタッフの方を困らせるつもりはこれっぽっちもなかったんです。でも、私も混乱してるんですよ、はい。
「えーと、とりあえず、その一人ずつ短い時間でも良ければお話しさせていただきたいんですけど……」
「あ、そうですか? 助かります! では一人五分程度でお願いします。水とかも用意しますので!」
うん、なんか握手かな? 一人五分でも一時間半は掛かるんだけど……
会場内に設置された個別ブース。私は座ってたら良いらしい。あ、おしり痛くなるかもってクッション用意してくれたよ。優しい気配り出来るのはやっぱり既婚者だよね、
「こんにちは、はじめまして」
一人目の人が入ってきた。まあ普通のサラリーマンだ。割とカッコイイかも。
「やあ、この僕がトップバッターだよ。光栄に思い給え」
「……チェンジ」
上から目線のバカの相手をする趣味はありませんので二秒でお帰りいただいた。
二人目。キチッとしたスーツの割とスマートな人だ。サングラスは怪しいけど。
「こんにちは、はじめまして」
「あなた、アイドルに興味はありませんか?」
えーと、これは婚活ではなくて勧誘なのでは?
「いえ、その、婚活パーティーだと思うのですが」
「はい、私もそのつもりでした。将来の伴侶を見つけるために来たのですが、このような所でダイヤの原石に会えるとは……これは運命です」
恍惚の表情を浮かべて彼が語る。
「えーと、つまり、結婚のご意思は……」
「私があなたの美しさを独り占めする訳にはいきません。当然結婚は出来ないです」
「チェンジ」
アイドルは惹かれるものがあるけど目立つのは好きじゃない。私が望むのは平穏で快適な生活だよ!
三人目。
「ぼ、ぼ、ぼくは、君を一目見たときから着せ替えをしたいと……」
「チェンジ」
四人目
「お金ならあるから君も僕の女の一人に加えてあげるよ」
「チェンジ」
五人目
「将来の話をしましょう」
お、まともそうな人だ。ってなんでノートパソコン取り出してんの?
「現在の私の収入曲線です。このままいくと資産形成は順調に推移していきます。次にBのグラフですがこれは子どもを産むとしてその人数とコストを数値化した……」
「チェンジ」
そんな経済を語るみたいに結婚の話されても困るわ。結婚はケインズ予測じゃないの! というかなんかろくな人来ないんだけど……
それからも何人も来たが前の人たちが極端なだけでそこまでダメな人はそんなにいなかったよ。うん、こういうパーティーに来るならせめてお風呂入ってきて欲しいなあとか思う人とか居たけど。
「あのー、いいでしょうか? 男性は終わって次は女性の面会者なんですが」
やっぱりやるのね。まあ、ここまで来たら乗りかかった船だ。ドンと来いだ!




