274:平穏ままならず
お陰様でインフルエンザから回復してきております。まだ咳がキツい。
ハルが自信満々にベヘモスさんを呼び出せるみたいな事を言い出した。何をするつもりなんだろう。スマホを取り出してゲームを起動.......って何やっとんじゃ!
「待って待って、これは大事な事なのよー」
ゲーム内でメッセージを送っているらしい。返事が返ってきた。
「いまクラバト真っ最中だから月末まで待って」
だとさ。どうやらゲームに夢中らしい。そう言えばガチャを規制したくて時間を規制しちゃう四国の県があるらしいけど、どう考えても逆効果だよね。課金ガチャとか最高の時短要素だもんね。効率よくやる為に課金額増えるんじゃないかな?
ただでさえ人口少ないのに人口流出しても知らんよ?
まあガチャは規制した方がいいと思うんだけど。もっと排出率高めるとか。
まあ閑話休題ベヘモスさんは出てくる様子はない。
「ベヘモスぅー」
テンペストさんがイジイジしてる。いやまあそんな急ぐ訳でもないしまたでいいんだけど。
まあもし来た時の為になんやかんやおやつ作っといてあげよう。みかんの皮が余ってるので刻んでクッキーにしようかな。
そして作りながらテンペストさんと話す。
「いやベヘモスさんと連絡ついてもさ、実際に行ったりするのは無理だと思うのよ」
「そんな事ないでしょう。一飛びですよ、ヨーロッパとか」
人間はそんな風には出来てないんですよ。さすがに冬のボーナス時期は過ぎてお仕事ちょー暇な時とはいえ、それなりに仕事はある。特に先輩が今新婚旅行中だから帰ってくるまでは休みとか取れそうにない。
「そういや先輩、今何やってんだろ?」
「普通に温泉でのんびりとしてると思うわよ」
「二週間も温泉でゆっくりとか贅沢の限りですよね」
「あー、私ものんびりしたい」
見るからにのんびりしながら言われても説得力ないですよ、テンペストさん。
「いやー、温泉くらいなら優待券あるからいつでも連れて行けるけどー?」
「いや、ハルのそれに甘えちゃうと身体が慣れきっちゃうから」
「遠慮しなくていいんだよー? ほーれほーれ.......」
「どこからともなく札束取り出して叩くな!」
ちなみに単なるメモ用紙でした。いや、金融機関に勤めてる身としては直ぐに分かったんだけどね。
「まああれだ。澪ちゃんたちの引越し終わったらみんなで行こうよ」
「あっ、それならいいかな。みんなでゆっくりはしたいもんね」
しかし、澪ちゃんと楓ちゃんの引越しってそんなに時間かかるものなのかな?
「あー、うん、ま、まあ時間は掛かるんじゃないかな? ほら、若い二人だし未成年だし」
「そういうのって保護者が必要でしょ?」
「あの孫バカさんがいるからその辺はすんなりだと思うよ」
あー、確かにあの孫バカ紳士なら二つ返事っぽい。ならそこまで拗れないよね。
とりあえずベヘモスさんと会う約束を取り付けておこう。月末になったらこっちに来てください、と。いや、私が呼べば来るんだけど無理矢理呼ぶようなものでもないしね。
そういや来ないだリヴァイアサン食べちゃったけどベヘモスさん的には大丈夫なのかね?
おっと、クッキーが焼けたみたい。おお、ほのかな渋みがいいアクセントになってて美味しい。よし、成功だ。
まあこれはベヘモスさん用に保管しておこう。
晶龍君とブランちゃんのおやつ用にも別で用意しとこう。なんだかんだ言いながら空間捻じ曲げて食べに来るからね、あの子ら。
ん? もしかしたら私も空間捻じ曲げて移動出来るんじゃ?




