251:干支にはいりたいネコ
ネタ的には使い古されてるし、グラブルではビッキィとか出てますけどしばらくお付き合いください。
という訳でやって参りました高宮さんち。うん、猫が私たちを歓迎するかのようにすり寄ってくる.......黒木さんに。
ちくしょう、なんか負けた気がする!
「いや、ただ単に嬢ちゃんが手ぶらだったからだろ」
黒木さんの手には高級猫缶。そりゃ猫まっしぐらだわ。よし、謎は全て解けたって猫すり寄って来たの猫缶出す前だったよね?
「あー、ここに来る度に猫缶出てたから刷り込まれたんだろ」
刷り込まれるほど沢山来てたんですね、わかります。でも大して会ってないんだよね。
「そりゃ昼間の仕事してる時に寄ってるからに決まってんだろ」
あー、まあそっちの稼業の方は時間に比較的融通ききそうですもんね。まあ私も支店を抜け出そうと思えば.......まあ不可能じゃないけど怒られますね、はい。客なんて滅多に来ないのにその辺厳しいんだよねえ。
まあ猫には関係ないね。よし、気を取り直して愛でよう。よーしよしよし。スリムなのからチビなのやデブなのやバリエーションたっぷりな猫たち。
黒木さんは名前と親和性を見出してるのか黒猫ちゃんを撫でていた。時折何かを話し掛けている様だったが聞いてあげないのがマナーってもんだ。いや、別に赤ちゃん言葉を喋る黒木さんに耐えられなくなったとか目の光をなくしてるからそっとしておいた方がいいなって思ったとかの理由ではない。ではないのです!
で、私もねこにゃん撫でてたんだけどデブちゃんが何かくわえてきていた。うん? ネズミか? それにしちゃなんか綺麗よね。
「あっ、そこの人、助けてください!」
何か訴えている。ただのネズミのようだ。
「ねえ、私の声が聞こえてるんでしょう」
ただのネズミのようだ。
「お願いだから無視しないで!」
ただのネズミ.......あー、もう、何なのこれは!
デブ猫から取り上げてデブ猫にはジャーキーをあげた。これも黒木さんから分けてもらったんだけど.......黒木さんどんだけ持ってきてるのよ。
「で、あなたはなんなの?」
「私は干支神の毘羯羅と申します」
今度は干支かあ。それで何が問題なの?
「助けてください。干支が奪われそうなのです」
「干支が奪われそう?」
「はい、猫の干支神を名乗るものが攻めてきまして不意をつかれた私はほうほうの体で逃げてきました」
なんかよくあるフィクションの展開になってきたよ。というか別に猫が干支でも構わないよねえ。ネズミよりはみんなに好かれるんじゃないの?
「それは.......猫の干支神が気まぐれで仕事しないんです」
は?
仕事しないのに干支神になりたいの?
「はい。猫が干支神になれないのは差別だって言い出して騒ぎ出すんですけど仕事を割り振ったら「面倒だにゃー」って言って仕事しないで遊ぶんですよ。これでは推薦しようにも出来ないんです。それなのに今回.......」
「何を思ったのか突然攻めてきた、と?」
「はい、仰る通りで。新年でバタバタしてる所をつかれまして。普通だったら歳神様が守護に回ってくるはずなのですがお姿はなく.......」
歳神様だったらベッドで寝てるよ。乙姫さんに獺祭飲まされてたからね。多分二日酔いだ。
.......仕事あるじゃん! なんで正月一緒に過ごしてんの?
「お願いです、猫の干支神を何とかしてください!」
これは.......断れないわー




