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快適なエルフ生活の過ごし方  作者: ぺるがもん
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197:太田君死す!

やめて!小雪ちゃんの言葉で兄としての尊厳を焼き払われたら、太田君の精神まで燃え尽きちゃう!

お願い、死なないで太田君!あんたが今ここで倒れたら、支店のボーナスノルマはどうなっちゃうの? ライフはまだ残ってる。ここを耐えればメイド写メ争奪戦に勝てるんだから!

 新校舎二階の角の教室、それが二人のクラスのメイド喫茶の場所だった。奥まってていいの?


 扉を開けると数人のメイドが立っていた。うん、クラシカルなメイドだ。ちゃんとロングスカートだ。


「おかえりなさいませ、お嬢様方」


 マニュアルに従ってるのか気合いがかなり入ってる。

 楓ちゃんと澪ちゃんの姿を探す。楓ちゃんはどうやら話を聞くと調理担当らしい。おすすめはスパゲティだって。

 二キロ七百円ぐらいで買える自炊の味方だね。


 油がなくてマヨネーズを油替わりにして炒めたことあるけど、マヨネーズの味がパスタ全体に染み渡ってマヨラーでないと無理ってなりました。あ、私はどっちかって言うとマヨラー気味です。

 葵さんみたいにカレーにまでかけたりしないけど。


「おかえりなさい、お姉様。ようこそいらっしゃいました」


 そうこう言ってたら澪ちゃんの登場だ。メイド服は時々おうちで着てるからか様になってる。ちゃんとホワイトプリムまで完備してる。いや、おうちのメイドさん達キャップだよね?


「澪ちゃんやっほー、大人気みたいじゃん」

「ええ。そうなんです。写真撮影を希望する方も多くて」


 元々メイド服って「お貴族の旦那様が手を出さないように」ってんで野暮ったい服にしたはずなんだけど、スク水にしてもセーラー服にしてもそれなりのフェティズムとしての市民権を得ているのが面白い。

 つまり、メイド服萌えーって人は存在するんです。ええ、私の目の前にも。


「.......何やってんの、太田君?」

「あれ? 霜月さん。どうしたのこんな所で?」


 こんな所で職場の同僚に会うとは思わなかったけど.......なんか高そうなカメラだね?

 あと、その立て掛けてる白い布は何?


「私は友人に誘われて。太田君は?」

「僕はほら、この学校可愛い子が多いって言うからたまたまオークションで落札したチケットでね」


 オークションまで出てんの?!

 恐るべし文化祭。


「それにしても.......霜月さんの友人かい?」

「ええ、お友達とあと知り合いの子なの」

「へー、どの子も可愛い.......ね」


 太田君の視線が一点で止まった。小雪ちゃんの所だ。いや、いくらなんでも小学生は犯罪だよ?

 ほら、小雪ちゃんも震えてるし.......


「お兄.......ちゃん?」


 ほら恐怖のあまり「お兄ちゃん」って.......ん? お兄ちゃん?


「なっ、なんで小雪がここに?」

「お兄ちゃん、何やってるの?」


 死んだ魚のような目をして太田君を見る小雪ちゃん。あー、確かにそう言われてみれば小雪ちゃんも「太田」だったね。


「いや、その、これは.......」

「今日、忙しいってゆったじゃん!」

「いや、それはその.......」

「今日は大事な用だから小雪は連れて行けないって言ったよね?」

「あ、はい、言いました」

「お仕事大変だなあって思ってたからおうえんしてたのに、女の子の写真撮るのが大事な用なの?」

「ぐはぁ!」


 あ、もうやめてあげて.......太田君のライフはゼロだよ!

 とりあえず泣きながら文句ぶつけてる小雪ちゃんを大人しくさせる。澪ちゃんが空き教室に案内してくれたからそこでお話し合いだ。


 太田君も真っ白になってる。

 これはなんて声を掛けたらいいやら.......

 ごめんなさい、こういう時どんな顔したらいいのか分からないの.......

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