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快適なエルフ生活の過ごし方  作者: ぺるがもん
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180:BREAK THROUGH

まあ予想出来てた方も多いと思いますが。あの一族、老化が遅いんですよ(笑)

「ちょっとあなたなんなの? 突然」

「そりゃ母子家庭になっちゃうなんてなんか欠陥があったんでしょう? そんなの卑しいに決まってるじゃない」

「そうよ、あなたのお孫さんだって卑しいに決まってるわ」


 この人たち、初対面の目上の人にも遠慮ないな。


「ワシの孫娘は娘の良い所を継いで優しいいい子に育っておる。その様な卑しい子ではない」

「はあ? その子だってあなたの見てないところでは卑しい事をしてるに決まってるじゃないの」


 得意そうに笑っている奥様たち。

 ガラガラと教室のドアが開いたのはそんな時だった。


「失礼しますよ」

「あら、校長先生」

「ああ、これはどうも。何やら学級会で冤罪を掛けられそうと聞いたので顔を出しに来たのですが」


 ぐるりと教室内を見渡し、ある一点を見つめるように止まった。あれは……紳士さんの所?


「あ、あの、失礼ですが……」

「ん? お主は確か校長であったな。二人の件では尽力頂けた様で感謝しておる」

「もっ、もったいないお言葉です! 御前!」


 御前? お昼ご飯まだだから和食のメニューしか浮かんで来ない。後で食べに行くか。

 でも本当にこの人誰なの?


「しかし、どうしてこの様な所に……」

「おお、ウチの孫娘から頼まれた二人が面白いことをやるからと勧められたのじゃが……」


 保護者の奥様方を見る視線が厳しくなる。とてつもない眼光だ。


「あ、あの、校長先生? この人はどういう方なんですか?」

「……この方は柳グループの会長です」


 え? 柳グループって澪ちゃんの? てことは澪ちゃんのおじいちゃんって事!? なんつー人寄越したのあの子は!


「そちらの方々、確か母子家庭は卑しい、でしたかな?」

「ひっ」


 今更ながらに自分たちが何を言ったのか分かったらしい。

 侮辱したのだ。

 日本のドンとも言われこの街のみならず日本の政財界に影響を及ぼす程の人物に「あなたの孫は卑しい」と言ってのけたのだ。


「あの、その様なつもりは……」

「ワシの孫娘は父親を亡くしたが母親に似てよく育ってくれた。ワシはとても誇りに思っておるよ」


 校長先生も話の流れからどういう状況か察したらしく顔面を蒼白にしていた。


「まあ、ワシらの事は良い。後でじっくりお話をさせてもらわんとな。それよりも学級会を中断してしまって申し訳なかった」


 ペコリと頭を下げる。しっかしわっかいなー。アンチエイジングでもしてんの?


「よくわかりませんがうるさい外野が黙ったのは丁度いいですね。じゃあ多数決で決めましょうか」

「! 良いわよ。受けて立とうじゃない!」


 天宮寺さんがブランちゃんの提案に乗ってきた。良いのかな。相手はクラスのボス的存在だよ、ブランちゃん?


「では決を取ります。あ、もちろん当事者の小雪さんは挙げないでね。小雪さんがいじめられてたと思う人」


 ブランちゃんが言いながら手を挙げる。晶龍君も手を挙げた。だが、その他の手は挙がらない。晶龍君は男の子たちを見た。


「は? なんでお前ら挙げてねえの? まだどっちが悪いかわかんねえのか?」

「あ、いや……」

「だったらとっとと挙げろよ。疲れるんだよ」


 クラス男子全員の手が挙がった。


「大丈夫です。手を挙げてくれた皆さんは私が守ります」


 その言葉にチラホラと手を挙げる女の子たち。


「こっ、こんなの詐欺じゃない! 無効よ、無効だわ!」


 天宮寺さんが甲高い声で叫んだ。

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