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快適なエルフ生活の過ごし方  作者: ぺるがもん
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143:危険地帯(デンジャー・ゾーン)

スタートはバス旅行から。湯けむり慕情ですよ。ポロリはあるかもしれませんが嬉しくないやつです(笑)

 秋という季節は銀行にとっては暇である。

 いや、テラーにとっての話。渉外で外回ってたり融資の稟議上げてたりするのは一年中忙しいからね。

 それでも春の入学入社シーズンや夏冬のボーナス時期に比べればだいぶマシだと思う。


 なので秋は年金受給者を連れてバス旅行など行ったりする。添乗員はクジ引き。はっきり言うと観光とかは良いからおばあ様方の身の回りのお世話をさせられる休日出勤だ。ハッキリした業務時間は決まってないので基本的に四六時中、寝る間もないくらい動き回るらしい。


 なんでこんなこと話してるかって?

 私が今年の担当者だからだよ!

 いつもはクジ引きなのに今回は先輩が結婚の準備で忙しいとかで不戦勝。今年はうちの店舗から出す番なので必然的に私が出ないといけなくなった。他の支店の子も居るらしいんだけどね。


 場所は紅葉と露天風呂。県内の温泉郷へのバス旅行だよ。


 ともかくできる準備はしておきたい。予約とかの事務的なことは本店の人がやってくれるのでそれ以外だ。

 そこにはかくし芸とかも含まれるんだよね……

 いざとなったらこっそり魔法使おう。


 準備は普通に出来て当日。朝から鍛え抜かれた歴戦の主婦たちがそこに居た。男性は極少量。ご夫婦での参加者さんがチラホラいるみたい。お疲れ様です。


 同僚というか一緒に添乗員やるのは史跡街の支店に勤める牧野さん。そこそこベテランで何度か来たことあるという。助かります。


 朝七時から集合場所で待つ。眠いっちゃ眠いけどこないだまで実家だったから早起き癖が多少残ってる。だんだんやらなくなると思うけど。バスが来るのは八時半だからそれまでの間来る人の相手をするんだけど……お年寄って朝早いよね。大半の人が七時半には集まってた。

 女三人寄れば姦しいということわざがあるけど、三人どころじゃないから凄まじい音量に。近所迷惑ですって!


 仕方ないからサイレントで周りに響かないようにする。全部の音を消しちゃうと騒ぎになるからバスの周りから近所に聞こえないような感じでドーム状に囲った。

 つまり、私はうるさいままなのだ。


 牧野さんはバス会社に連絡して早く来てもらう……フリをしてどこにも電話をかけていない。対応する姿見せないとクレーム来るそうで。


 予定より十分早くバスが来てくれた。やれやれ助かった。

 座席は好きに座らせると大戦争なので予めくじを引いてもらってる。交換してる人も居たけどそれは別にいいだろう。


 予算の関係上、ガイドさんは頼んでないので必然的に私たちがやることになる。一応勉強はしてきたけど。


 右手に見えますのが……自動車道の入口でございます。いや、だって普通に街中走った後に高速乗ってトイレ休憩した後に目的地だもん。史跡めぐりとかでもないのに解説するような場所はないよ!


 という訳で困った時のカラオケタイム。え? 私が? いやいやいやいや、それは拙いのでやめてください。

 幸い歌いたそうにしてるオバサマが居たのでマイク回す。


 正直曲自体分からないのが多いから適当に拍手してマイク回していこう。あ、独り占めはやめてくださいね。いや、はなしてください、曲入れないで! 順番、順番なんです。あー、文句出た。でもそれ私に言っても仕方ないどうしようもないじゃないですか……


 一生懸命お願いする……フリをして昏倒させる。というか全員サンドマンで眠らせたらいいんじゃない?

 よーし、サンドマ……あ、運転手の方はブロックしとかなきゃ。


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