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快適なエルフ生活の過ごし方  作者: ぺるがもん
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131:また会おみゃあ

子猫っていいですよね。話うちは妹が猫アレルギーだったから飼えませんでした。

「よう来たな。まあ好きにせい」


 ぶっきらぼうな感じで高宮さんが出迎えてくれた。


 まあこれが「頑固ジジイスタイル」なので別に気にはならない。


「よう、爺さん。相変わらずシケたとこだな」

「なんじゃ、貴様もきおったのかドヤクザが。目障りじゃ」

「ああん? 別に爺さんに好かれようとは思ってねえよ。仕事じゃなけりゃ誰が来るかよ」


 と言ってる黒木さんの足元で何匹かの猫がスリスリしてるんだけど。


「最近、アニキは色々あったんでここで猫とよく遊んでるんですよ……」


 マジか……


「でも色々って?」

「隣の県の暴走族が入ってきてた件で麻薬ルートとか取り締まったり、バランス的に動いてなかったチャイナマフィア辺りが動いててその対処と後始末でまあ」


 そう言えば押し付けたなあ……私のせいじゃないよね?


「ひとみさーん、見てください、この子可愛いですよ」


 葵さんに呼ばれたのでこれ幸いと話を切り上げてそっちに向かう。


 居間にみんなが集まっており、白いシーツの上で猫が丸まって寝ていた。そのお腹の辺りで小さい猫たちが懸命にお乳を飲んでいた。


「うわー、ほんとーにかーわいー!」


 ハルがはしゃいだように言う。澪ちゃんも目を細めて愛おしそうに見ていた。

 とはいえ、残念ながらうちのアパートは動物禁止なので飼うことは出来ない。


 葵さんと澪ちゃんがそれぞれ引き取りたいと言ったので二人で二匹引き取った。まあ同じ家だしね。


 もちろん先輩も真っ先に引き取った。しばらくは一人で育てるんだと。豊さんの方が世話するの上手そうだけどなあ。


 黒木さんも一匹首根っこをつまみ上げるように拾いあげた。乱暴に見えるけど母猫が運ぶ時の体勢なので安心するらしい。やるな。


「なぜ、お前がここにいる?」


 そう言って出てきたのは太田君。


「太田君、お疲れ様。残業は?」

「あれ、霜月さん。お疲れ様。今日は用事があるって言って早引けしたよ」

「わしが呼んだんじゃよ」


 いや、だから何人知り合い呼んでんのよ……


「うるせえな、お前には関係ねえだろ」


 スリスリ


「今度は動物虐待でもするつもりか? とことん見下げ果てた奴だな」

「ああん? そんなつまんねえ真似する訳ねえだろうが」


 スリスリスリスリ


「お前のような悪党が言ったところで信じると思うか?」

「はっ、別に信じる信じねえは好きにすりゃいいさ。貰ったもんを俺がどう扱おうと勝手だからな」


 スリスリスリスリスリスリ


 なんというか、太田君と黒木さんで口喧嘩というか一触即発なムードなんだけど、黒木さんの足元にはどんどん猫が増えて来てるっていうね。

 どれだけ猫から好かれてんの、この人。


「あー、鬱陶しい、いい加減にしろ。これでも喰らえ!」


 と乱暴に何かを投げつける。あれは……ジャーキーかよ!

 ガリガリかじってるよ。猫まっしぐらだよ!


「太田君、とりあえずこっち来なよ。子猫居るから」

「あ、ああ、そうするよ」


 太田君がかなり困惑してたので子猫の所に誘導する。はい、一匹お買い上げー。お代は要らないよー。


 それからも近所の人やら来て見事にみんな貰われていきました。うんうん。やっぱりみんな猫が好きなんだね。

 ふと見ると見覚えのない白い猫が一匹そこに居ました。まあ子猫なんだけどどこか既視感のあるような感じで……


「ゴメンね、私は飼ってあげられないんだ」


 とわしゃわしゃ子猫の頭を撫でた。うん、なんかとても気持ちいい撫で心地だわ。


 一通り終わってみんな帰途に着く。今日は猫が居るから寄るのはなしだよ。

 帰る前にさっきの白い子猫をもう一度見ておこうと思ってたんだけどどこにもいなかった。あれ?

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