128:あっぱれ! お色直し
誰か純白ドレスの五人の絵とか描いてくれねえかなあ。画力のない自分が悲しい(美術2)
前回までのあらすじ。
食べ物の恨みは恐ろしいのです。
……赤の女王が激怒しちゃったよ。とこからともなく剣が出てきた。サッと抜いて女王は構える。
「さあ、舞闘会をはじめようかの」
字! 漢字違うから! 舞踏会の字はそうじゃないから!
「行くぞ!」
あっという間に間合いを詰めて私に切りかかる。反応すら許さないその一撃は……私をかすめることなく切っ先が消えた。
「は?」
いやー、ゴメンね、女王様。そういうの私には効かないんだよね。とりあえず剣は危ないから蒸発させてもらった。火傷すると行けないから伝導しないように気をつけました。
この辺は「防がなきゃ」と思った時には既にその行動は終わってるみたいな。
ちなみに火の精霊は「久々に燃やせて気持ちいい」とのたまっていた。
「なんなんじゃお前たちは……」
赤の女王が呆れてる。
「いやー、これでも一応エルフなもんで」
認識阻害を解除して耳を見せた。
「おおー、本当にエルフの耳ですね」
身内からも声が上がった。そういやみんなまともに見たこと無かったっけ。
「ぐぬぬ、叡智を司るハイエルフの耳ではないか! そんなものに勝てるわけがなかろう!」
ハイエルフねえ。そういうの初めて聞いた。というか物語の中で分かるとかびっくりだよ。
「もう良い。お主がハイエルフならば女王の資格は十二分にある。早く戴冠を済ませるが良い」
と言っていると目の前に輝く王冠があった。それも人数分。とりあえず全員で王冠被るとみんな輝くドレスに身を包まれた。ウェディングお色な……ゲフンゲフン
「さて、これで女王が五人となった訳じゃな」
「あの、姉様? 私も居るのですが?」
赤の女王の言葉に白の女王様が恐る恐る口を開いた。
「心配するな。お主は今からわらわがしっかりしつけてくれよう。人のおやつを盗る者は女王であろうと万死に値するとその身に刻み込んでくれる!」
ニッコリと笑いながらでも目は全く笑っていない。そんな怖気のする笑顔のままで赤の女王は歩みを進める。
白の女王様は「ひいっ」と可愛らしく鳴いたあと、腰が抜けたのか一歩も動けない。
赤の女王が近づく。
白の女王様は必死で下がろうとするが、手もガクガクと震えたままで動くこともままならない。
赤の女王は白の女王様の襟首を引っ掴んで言った。
「よし、わらわはこやつを折檻してくるからお主らは勝手に勝って帰るがよい」
などと適当な事を言って消えた。とりあえず白の女王様の冥福をお祈りしておこう。
さてと、物語の終わりは目が覚めることだったと思うけど、とりあえずみんなで赤の王の所に行かなきゃね。
そう思うと身体は一瞬で赤の王の所にワープしていた。他のみんなも同じように出来たらしい。ああ、まあチェスがモチーフだから女王になったら自由自在に移動出来るのね。
それにしてもいびきかいてるはずなのに音もしない……あ、サイレントとサンドマン掛けたままだわ。解除解除。
魔法を解くと王様のいびきが響き渡り始め、あまりのうるささに耳を塞いだ。というかエルフだから他の人よりよく聞こえるんだよ!
やがていびきの音が小さくなり、フガフガという寝言っぽくなり赤の王が目を覚ました。
「随分長く寝ていた様じゃな。む? お主らは何者じゃ?」
「私たちは白の女王様の配下の女王です」
「そんなに女王がおったら勝てるわけがなかろう。降参じゃ降参。仕切り直すからお主らも帰るがよい」
と赤の王は大笑いしながら言いました。
「帰れってどうやって……」
次の瞬間、気づいたら私たちは澪ちゃんのうちに戻ってきていました。




