111:嘘のない想い
とりあえず怒涛な感じで片付けましたのてとりあえず一件落着です。
侵入者の四人はめでたく捕まった。
被害は特に無し。
だけどこの人たちはここで何やってたんだろう?
とりあえず質問をしてみた。
質問者は楓ちゃんにお願いしました。
Q:あなた方はどうしてこのペンションに来ることになったんですか?
A:天気のせいだよ。くそ、こんな奴らが居ると知ってたら来なかったぜ。なんだありゃあ。銃が拾えなかった。
Q:あなた方がこんな山の中にいなくちゃいけなくなった理由はなんですか?
A:はっ、そんな事簡単に喋るとでも思ってんのか? おめでたい頭だな。
「サンダー」
「ぐぎゃぁ!」
Q:もう一度尋ねます。あなた方がこんな山の中にいなくちゃいけなくなった理由はなんですか?
A:拷問されても仲間は売らね……ぐぎゃっ。こんな事をしても喋るヤツなんて……あぐっ。特にスタンガンとか持ってねえのにいった……いぎぃ。ま、待て、いや、待ってくれ、いえ、待ってください、お願いします。
Q:ではこれで最後です。あなた方がこんな山の中にいなくちゃいけなくなった理由はなんですか?
A:ここの山を拠点として工作を行う予定でした。
Q:工作とはなんですか?
A:破壊工作です。我々の理念である真の平等を広める為のものです。
Q:共産主義ですか?
A:我らが神の教えです。全ての人は神の前に皆平等なのです。
Q:本拠地が山中にあると?
A:公安に見つかったので放棄しました。あいつらは分かっていない。これからの活動資金調達もしなければいけないから麓の銀行に押し入るつもりでした。
……とりあえず銀行員の端くれとしては野放しにはしておけないよね。というか宗教団体で公安にマークされてて銀行強盗未遂でペンションジャックしようとしたとか割とゲージ振り切れてアウト過ぎるんですけど。
Q:そう言えば武器の扱いとか慣れてましたね? 自衛隊かなんかですか?
A:元々我々四人は東南アジアでそういう活動をしていたもので。今回、実行犯として手本を見せて欲しいと言われたので日本に帰ってきました。
なんか国際的な犯罪シンジケートとか宗教結社とか日本ピー軍とか関わり合いになりたくない単語しか浮かんでこないなあ……とりあえず警察に引き取ってもらおう。
今夜一晩こいつらを縛ったままにするのもキツいと思うのでどうしようかとしばし思案していた。
すると空に爆音が聞こえた。あれは……ヘリ?
「来ましたわね」
澪ちゃんがどうやら呼び寄せたらしい。
「楓、今行きますわよ!」
あー、完全に理性失ってるのね。まあヘリは有難いので私も乗せてもらおう。
爆音をかき鳴らしながら夜の街を飛んで行くヘリ。
ワルキューレの騎行はかけてないよ。近所迷惑でしょ?
……いや、ヘリ飛ばすだけで十分近所迷惑だとは思うけどそれは仕方ない。
ひとまずペンションのある方へヘリを動かす。
割と速いよね、ヘリって。
ペンションに着くや否や澪ちゃんが飛び出した。
「楓!」
「澪!」
ドアがバンと開いて楓ちゃんが飛び出してきた。
二人はどちらからともなく抱き合った。
「心配……したのですよ」
「私はひとみさんが見ててくれたから大丈夫だと思ってたよ」
「それはわかってますわ。お姉様のする事に間違いはありませんから、それでも……」
「うん、そうだよね。思いっきり動く事が出来たのもひとみさんのおかげ。それでも……」
「「怖かったよー」」
二人は抱き合ったまま声を上げて泣いたのだった。




