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快適なエルフ生活の過ごし方  作者: ぺるがもん
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106:おとめ、ときめく、みどり色。

という事で乙女戦争勃発です。一応紆余曲折を経てハッピーエンドにはするつもりなんですが……大丈夫かな?(笑)

 図らずも豊さんと楓ちゃんは同じ部屋になりました。

 元々は楓ちゃんと先輩が同じ部屋の予定で二部屋だったらしい。

 楓ちゃんは先に部屋を占拠して先輩と豊さんを二人きりにするつもりだったそうなんだけど。

 それどころでは無くなったけどどこか楓ちゃんはウキウキしてる。


「お兄と一緒に寝るの久しぶりだね!」


 全力で嬉しそうだ。

 やっぱりブラコンだよね、楓ちゃん。


「ああ、そうだな……」


 豊さんはちょっと元気ない様子。


「もー、お兄、気持ちはわかるけど今は楽しもうよ。乙女さんの事は明日考えればいいじゃない。きっと明日になったら冷静になってくれてるよ」

「そうだといいんだけどな……」


 さすがにベッドは別々である。

 楓ちゃんは一緒に寝たいと言ってたけど。

 そのまま二人は眠りに就いた。


 翌朝、朝の空気の中、豊さんは早起きして山の中を走っていた。

 ランニングを健康の為に続けているらしい。

 湖の畔まで来る。

 空気が美味しそうだ。

 私はドライアド経由で見ていた。

 というか朝ドライアドに起こされたんだよ。

 豊さんに動きがあれば起こしてって言ったけど、こんな早いとは聞いてないよ!

 仕事中眠くなりそうだなあ……


「おはようございます、豊さん!」


 そんな豊さんに声が掛けられた。

 見ると例の苺ちゃんがそこにいた。

 どうやら苺ちゃんも朝走る人だったらしい。

 ……いや、薄く化粧してる。

 これは豊さんへのアピールだわ。


「ああ、おはよう」

「朝って気持ちいいですよね」


 無邪気な笑顔(多分必殺技)を豊さんに向ける。

 豊さんはそんなに女の子慣れしていないのである。

 故に免疫が無くて直ぐに赤くなる。


「そ、そうだね」

「良かったら一緒に走りませんか?」


 あ、ちょっと胸元アピールしてる?

 少し大きめだなあ、ちくせう


「い、いや、僕は休憩していくから先に戻るといいよ」

「えー? じゃあ私も御一緒しますね」


 と言って湖の畔で朝の湖面を眺めながら二人はお喋りをしていた。

 いや、喋ってるのは一方的に苺ちゃんで日頃の生活を話す「女子高生アピール」だったんだけども。

 豊さんは相槌は打つものの多分頭にあまり入ってない。

 かなりカチコチだ。


「もう、聴いてます?」


 ムニュッと柔らかいものが豊さんの肘に押し付けられた。


「い、苺ちゃん?」

「お話し聴いてくださいよー」


 グイグイ押し付ける。

 こうかはばつぐんだ!

 豊さん、もうKO寸前だよね。


「何を……してるの?」


 そこに現れたのは……先輩だった。


「お、乙女さん、これはっ」

「随分と、オタノシミじゃない」


 割とシャレにならない怒気が吹き出してる気がする。


「昨日のこと謝ろうと思って来たんだけど……必要無いみたいね」


 底冷えするようなゾッとする声で先輩は言った。


「なんですか、あなた」


 割って入る苺ちゃん。


「なんで、あなたは豊さんに怒ってばかりなんですか?」

「なんですって?」

「別に豊さん悪くないじゃないですか。私がアプローチかけてるだけですもん」

「何を言ってるのよあなたは……」

「豊さんのこと大事に思えないなら私にくださいよ! 私は豊さんの事好きなんです。恩返ししたいんです! そばに居たいんです! あなたは豊さんの優しさに甘えるばかりなんですか? あなたみたいな人は豊さんには相応しくないっ!」


 苺ちゃんが一気に言い切った。

 さすがにここまで言われればいつもの先輩なら、けんかっぱやい先輩なら反論するだろう。

 でも、その時の反応は私の予想を大きく裏切った。


「相応しくない、ですって……? そんなの、私が、一番、よく分かってるわよ!」


 叫ぶように言うと先輩は泣きながら林の中に走って行った。

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