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私は強くてニューゲーム~レア素材を求めて仲間たちと最強錬金旅はじめます~  作者: 橘可憐
1章 プリンセス・ロザリアンロード

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誤字報告ありがとうございます。


あっという間に夏季休暇は終わってしまった。

できればFランクダンジョンの攻略を終わらせたかったが、攻略が途中になってしまった事は残念だった。


しかしその他の事はあらかた終わらせられたので、ロザリアンヌ的にはほぼ満足して新学期を迎えた。

そして担任であるマッシュに課題を提出し、楽しみにしていたステータスをチェックする事にした。


ステータスをチェックできる魔道具が設置された部屋へと行き、他に人の居ない事を確認してから長方形の石板に嵌め込まれたガラス板に手を遣る。


名 前   ロザリアンヌ

ジョブ   錬金術師見習い

レベル   52

体 力   74

魔 力   91

知 性   85

感 性   73

魅 力   52

スキル   鑑定 調合 付与 気配探知

魔 法   時空魔法 回復魔法 光魔法 火魔法 風魔法 土魔法 水魔法

称 号   スライムスレイヤー


レベルは思っていた位には上がっていたが、相変わらず魅力値が低い気がするのが残念だった。


そして空間魔法と時間魔法が統一され時空魔法になっている事に驚いた。


元々この石板ではどんな魔法を覚えているか詳しい魔法名まではチェックできなかったが、それにしてもと言うか、予測していた通りと言うか、時間魔法と空間魔法は別物じゃなかったのだと確認できた事は何となく大きな収穫だった。


そしてこれから初等科2年に上がるまでにレベル75を目指し、本科に上がるまでにレベル99を目指し、15歳になったら早々に強くてニューゲームで、いまだに攻略の進んでいない最上級ダンジョン攻略にも挑もうとロザリアンヌは予定を立てる。


自分の実力が期末試験で教職員並びに生徒達にも知られてしまった今は、この際誰にも逆らわせない位強くなり、実力を見せつける方向で行く事にした。

学校内でもこれからは自分のやりたい事をやりたい様にするとロザリアンヌは腹を括っていた。



そして始まった始業式で思ってもいなかった重大な事が発表がされた。

それは来年度から飛び級制度を取り入れる事にしたと言うものだった。


試験は各学年ごとに挑戦でき、座学と実技両方の結果次第では初等科から本科3年への飛び級も可能と言うものだった。


全校生徒が驚いていた。


もっとも本科生にしたら今さらの話で、自分達にはあまり有難みも無い内容だったので、当然面白く思わない者も多かったが、希望者には本科から学術大学への飛び級も認めると聞き、多少の人数は色めき立っていた。



「ロザリアンヌおまえには当然本科3年への飛び級試験を受けて貰う。試験まではまだ時間はあるが気を抜かずに頑張ってくれ」


始業式が終わりクラスへ戻る途中でしたり顔のマッシュに呼び止められ、さも当然の様に話された。


そうしてみると今までマッシュから出されていた課題の数々はこの為だったのかと納得した。

どうりで初等科生徒にしては難しい課題も多かった訳だ。

ロザリアンヌは既に本科生が学ぶことを学ばされていたのだと悟った。


ロザリアンヌ的には、5年通う気でいた魔法学校を2年で卒業できるのだと思えば当然有難い事で、今さらマッシュを恨む気にもならなかった。

しかしそこには陰で何か別の思惑が動いている様で、簡単には納得しがたい思いもあった。


「私を2年で卒業させてどうするつもりですか?」


「おまえが望むならば学術大学に上がり錬金術の研究を進めるのも良いし、新たに開設された錬金術部門への就職も可能だ」


隠す事無く学校側と言うか国の方針を聞かされた事で、この飛び級制度自体がロザリアンヌを早々に国の錬金術部門に関わらせたいがために考えられた策なのだと理解した。


実際に錬金術部門を立ち上げたは良いが、収納ボックスや収納バッグも作れる人はそういないらしいし、新たな錬金術関連の商品も開発されていない。


要するに思った様な人材も集まらず思った様な結果を上げられそうも無い事から、どうしてもロザリアンヌを関わらせたくなったのだろうと推察した。


ロザリアンヌにしてみれば錬金術の発展は望んでいる事ではあったが、国に雇われるとなったら自由を奪われる様な気がしてまったく気が乗らない。


収納ボックスや収納バッグのレシピを売り、ロイヤリティの他に自分の製作した分はきっちり代金も貰っているらしい。

ロザリアンヌが開発した物に関しての扱いは今の所何の不満も無く、十分な資産を築けたらしい事はソフィアからそれとなく聞いている。


しかしこれが国に雇われてしまったら、それらの権利はどうなる?

そしてこれから開発するだろう物の権利はすべて国の物となるのだろうと思われる。

そうなったらソフィアが心配する様な身の危険は無くなるだろうが、自分が開発した物を取り上げられる様で正直まったく面白くはない。


ソフィアの教育方針からお金に関しては学校を卒業するまで考えるなと言われている。

今までロザリアンヌが作ってきたポーションやマジックポーチにバングルなど、いったいいくらで売っていくらくらい儲かっているのか詳しくは聞いてはいない。


今は勉強に身を入れる時期だと言われているので、ロザリアンヌもそれで納得していた。

そして魔法学校卒業後経営に関してソフィアから学び、いずれは独立して自分の店を持つと良いと言われている事を考えると、国に雇われる面白みなど何一つ感じなかった。


「2年で卒業できるのは嬉しいので飛び級試験は受けますが、その後に関しては良く考えてから決めたいと思います」


ロザリアンヌの返事次第では飛び級制度が撤回される事があるかもしれないと考え、明確な返事をするのは避けた。


(誰かに踊らされるのだけはごめんだ)


その為にもこれからの国の考えや方針はしっかりと探らなければと、ロザリアンヌは新たな課題を自分の胸に刻み込んだのだった。



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