強くなれるリトルリーグ
太一は小学校4年生。野球好きで、毎年のように春と夏の甲子園を見ている。将来、自分もここに立ちたいと思いながら、野球を楽しんでいた。太一は休み時間でよく野球をしていて、その腕前は学校内でよく知られていた。リトルリーグには行ったらどうだろうと言われていた。
今日も太一はバットを振っていた。ほぼ毎日やっている。ここ最近はバッティングセンターに行き、次第に一番速い球が出る台しか使わなくなった。太一はもっともっと強くなりたいと思い、練習に明け暮れていた。
「太一、今日も頑張っとるな」
そこに、父がやって来た。野球に明け暮れる太一を見て、父は喜んだ。将来、この子はプロ野球選手になってほしいな。そして、家族を支えてほしいな。
「うん!」
と、父はあるチラシを見つけた。それは、母がスーパーで見つけたものだ。何だろう。太一は首をかしげた。
「リトルリーグ入ってみないか?」
「リトルリーグ?」
太一はリトルリーグの事を知らなかった。どんな場所だろう。野球チームかな?
「簡単に言ったら、小学生の野球部やな」
「ふーん・・・。面白そう!」
太一は入りたいと思った。なかなか面白そうだな。ここに入れば、もっと強くなれるんだろうか?
「入ってみる?」
「うん!」
太一は嬉しそうだ。ここに入れば、プロ野球選手になるための力が手に入りそうだな。
「ここ?」
「うん。これがポスターやで」
父はポスターを見せた。そこには部員募集と書いてある。なかなか強そうな子が集まっている。みんな鬼気迫る表情で、とても真剣だな。
「ふーん・・・。『河江リトルリーグ』か」
そのチームの名前は『河江リトルリーグ』というらしい。なかなかいい名前だな。太一は入ってみようかなと思った。そうすれば、もっともっと力が付きそうだな。
「いいっしょ?」
「うん!」
太一はそのリトルリーグには行ってみる事にした。来週から練習に参加する。果たして、どんな厳しい練習があるんだろうか? そして、どんな出会いがあるんだろうか?
翌週、太一と両親はそのリトルリーグが練習をしているグラウンドにやって来た。そこには赤が印象的なユニフォームを身にまとった小学生が練習をしている。これがそのリトルリーグのユニフォームだ。なかなかかっこいいデザインだな。自分も付けてみたいと思った。
「ここか・・・」
3人がやって来ると、そこに監督と思われる男性がやって来た。男性は30代半ばのようだ。噂によると、この近くの小学校の教員だという。小学校ではかなり評判がよく、将来、教頭や校長になってほしいと思われているようだ。
「君が太一くんか」
「はい」
太一は少し緊張している。その男性が怖いのだ。どうしてだろう。鬼気迫る雰囲気だ。こんな雰囲気、初めてだ。何回ような雰囲気だな。だけど、プロ野球選手になるためにはここで頑張らないと。
「今日からよろしくな」
「うん!」
太一は練習に参加する事になった。ここの部員は、どこか怖そうだな。みんな鬼気迫る表情だ。自分も頑張れば、こうなるんだろうか? じゃあ、ここで頑張ってみようかな?
「よーし、練習するぞ!」
だが、練習をするにつれて、何かおかしい事に気が付いた。よく見ると、子供たちの口から白い歯が2本見えている。何だこれは? まるで鬼じゃないか? ちょっと怖いな。でも、かっこいいな。
「えっえっ!?」
「どうしたんだ?」
監督は何ともないような表情だ。よく見ると、監督の口からも2本の白い歯が見えている。えっ、監督も鬼なの? いや、そんなわけない。鬼なんてこの世にいないだろう。
「この子たち、何?」
「いいからいいから!」
監督は何も気にせず、太一にもっと練習をしろと言ってくる。監督はこの子たちを何とも思っていないんだろうか? これが普通だと思っているんだろうか?
「は・・・、はい・・・」
監督はますます怖い表情になった。太一が非力だと思っているようだ。
「もっと力強く振れよー!」
「はい!」
太一はもっともっと強く振っていく。すると、太一は感じていた。自分はより強くなっている。こんなにも早く効果が出るのかな? ちょっと早すぎじゃないかな?
「なかなか厳しいな・・・」
「厳しいけれど、それがいつか力になるんだぞ!」
監督はそれでも猛練習をさせている。太一も必死でその練習についていっている。太一はとても疲れている。だけど、頑張らなければ。
「はい!」
そして、初めての休憩に入った。10分間の休憩だ。なかなか厳しい練習だったな。だけど、これがいつか力になってくるだろう。
「けっこう強くなれたな」
「そうだろ?」
太一は肩を落としていた。とても疲れたようだ。だけど、練習はこの後も続く。これでへこたれているようじゃあ、まだまだやっていけないぞ。もっともっと練習があるんだからな。
「疲れた・・・」
と、太一は監督の頭を見て驚いた。何と、鬼の角が生えているのだ。
「えっ!?」
「どうした?」
監督は何ともないような表情だ。頭から角が生えているのに。
「い、いや。何でもない・・・」
太一は呆然となった。ここって、鬼だらけのリトルリーグなのか? とんでもない所に入ってしまったな。




