表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルカディア ~サービス開始から三年、今更始める仮想世界攻略~  作者: 壬裕 祐
果てなき世界、此方より彼方へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/1054

幕間

「―――君の仕業だな?」


『藪から棒ですね。もう少しレディへの配慮を……』


「こうして私を呼び付けたのが何よりの証拠だ。普段なら口を開くことなど無い君が……―――最初は娘の方かと思ったが、もう片方だね?君が本当にちょっかいを掛けているのは」


 何一つ物音のしない薄暗闇。響く声の一つは、落ち着いた初老の男性のもの。もう一つは、何がしかから出力された電子音―――合成音声。


「どうせ私達には、君が何をしようと止める事など出来ない。しかし……だからこそ、口約束程度の事ではあっても、信じさせて貰いたいんだがね」


『ふふ……約束は違えていませんよ。長い目で見て・・・・・・という前提は確かに必要ですが、私は彼に迷惑を被らせているつもりはありません』


 滅多に……なんてものじゃない。思えば長い付き合いの中で分かり易く「笑みを零す」なんて事は、片手の数で足りるほどしか無かった筈だ。


 つまり『彼』は、『彼女』にそうさせるだけの―――


「……頭が痛いよ。私に求めるところは?」


『今はまだ、なにも。ただし、準備はしておいて下さい』


「準備……そういうこと・・・・・・、だね?」


『時が来れば、私が唆さずともそうなっていたはずですよ』


「……つまりは、それでもなお釘を刺す程に、君が重要視していると」


 唐突に、その場から一つの気配が消え失せる。場に残された者の口からは、長い長い溜息が吐き出された。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
さてはて……
[一言] .hackのアウラ的なナニカかな?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ