S.S 再始動
S.S 追加致しました。
ゴウの活動が再始動し始めた話になります。
宜しければお楽しみください。
コン コン コン コン
「おーい、次こっちだ」
コーン コーン コーン
ふっふっふっ、新しいモノが出来上がっていく光景を見るのは良いですねえ。
アレから四ヶ月、燃え落ちた蚕小屋は残念でしたが、今まさに新しい蚕小屋の建築中なのですよ。
場所は新たに吟味した土地で、人目に付きにくくかつ安定した流れの川がある場所。
新しい工法も取り入れた木造二階建ての建物なのです。一階は蚕の繭を湯掻いて生糸を取り出し、絹糸に仕上げる工場、二階が蚕を育てる場所になります。さらに水車を併設してある事に使う予定なのですよ。
隣にはもう一棟、こちらは平屋で広めに作ってある建物で、織り機の入る工場になります。ここにも水車が併設され後々の自動化につなげる予定!
蚕はどうしただって? ふっふっふっ、蚕が産む卵には休眠卵と非休眠卵と言うのがあってだな、非休眠卵は産卵して二週間程で孵化するのが休眠卵は一度寒くならないと孵化しない。つまり通常では一冬越してから孵化するという卵があるのですよ。
そして、休眠卵は蚕小屋とは別の場所に安置していたので今回の火事に合わず無事だったと言う訳です。
さらに、俺が見つけた水の魔石の新しい利用法。氷が出せるようになったと言う事は、冷蔵庫が作れてしまうのです!
まあ作れても、とても小さな冷蔵庫だけれど蚕の卵を冷やすだけなら問題なし! 冬と勘違いさせ室温に戻せば……ハイ! 見事、孵化に成功しました!
こうして孵化させた蚕を仮の蚕小屋で飼育してとにかく繭の増産です。
工場が大きくなるのですから、繭も大量に必要になってきます。まだ大々的に町の皆には言えないけれど少しずつ手伝って貰う人は増やす予定なので、その辺の人選は町長さんと奥さんに頑張って貰っています。
織り機の自動化については、ジーンが「あとちょっと!」と言っていたので間もなくでしょう。
と、言うことで水車の方も進めます。水車は織り機の工場の方は四連で、何枚もの歯車を組み合わせて回転を安定させる仕組みです。蚕小屋の方は三連水車にしています。こちらは温度管理が重要になるので、スターリングエンジンの応用ですよ! 冷房装置を作ります。
スターリングエンジンは熱でピストン運動を作りますが、逆にピストン運動から熱を発生、冷却させます。詳しくは例によって手元の平たい板で調べて下さい。
ピストンの製作は苦労しました。水車の回転を利用して作った旋盤で丸太をクリ抜き、セルロースナノファイバーで硬めて精度を上げる。この繰り返しで圧が漏れないピストンの完成にどれだけ苦労したか。
こうして完成した冷房装置付きの蚕小屋で蚕の飼育と絹糸の生産。隣の小屋では自動化された織り機で絹布を織る! まさに錬金術です!
伯爵に売って金貨ガッポガッポです!
ゴホン……失礼しました。
まだ建物が出来上がるのも先の話なので、本格的に始動するのは来年になってからだろうけど、色々準備しとかないとね。
来年にはテツとアベルも冒険者として町を出る予定だし。ユユさんは寂しがるだろうけど、頑張って成長した姿を見せて欲しいと思います。
その時にはこの町ももっと発展して、他のどの町や都よりも凄いことになっているはず!
テツたちをビックリさせるつもりです。
おっしゃー!!
まだまだ普通にはなれそうにないけど、頑張るぞー!




