第四十八話、織り機
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ゴウです! 特に意味はありませんが勢いを付けてみました!
今日は町長の家に来ています。
伯爵から、先日の献上品の報奨の他に贈り物があると聞いていたのですが、ようやく届きましたよ!
町長の家に届けられた伯爵からの贈り物は、最新の織り機でした。町長の奥さんは涙を流して喜び、一緒に来ていた職人から使い方を教わっています。
最新の織り機と聞いて、新しいもの好きのジーンもやって来ましたよ。
ジーンは最新の織り機をジッと見ながら。
「凄いな、オレは嫁さんいないから機織り機をあまり見る機会がなかったんだが、あんなに複雑に動かせるものなのだな」
俺はジーンの側で囁く。
「複雑? そう見えるか?」
「いいかジーンよく見てみろ。上げる、通す、下げる、通す、トントン、上げる、通す、下げる、通す、トントンこの繰り返しだけだ」
「同じ動作の繰り返し、ジーン、お前はこの繰り返し動作の道具を知っているんじゃないか?」
ジーンは何かを思い出し。
「水車小屋のやつか!」
「そうだ、あの手足の動きを一つ一つよく見てみろ、あれも繰り返しだ、繰り返し動作をずっと続ける事が出来るのが道具なんだよ」
「もし、あの繰り返し動作が出来る道具が出来たらどうなると思う?」
「織り機は、手織りだと一日六刻働いて三十セルチしか出来ないが、水車を使って動かせられれば一日中、二十四刻動かして四倍の120セルチだ」
「二日だと六十セルチと240セルチ、十日で300セルチと1200セルチだぞ」
「人だと一反織るのに四十日掛かるのが、水車の力で動かせば十日で一反の布地が織れる」
「現実には二十四刻動かし続ける事は無理でも、人より長い時間動かせる事は確かだ」
「どうだい? 何か思わないか?」
ジーンは何かを閃き、興奮したように駆け出して行った。
よっ! セールの町の発明王! 頑張って!
……
駆け出したジーンを見送って、俺は町長の側へと近寄る。
「ねえ町長、ちょっと時間ある?」
町長は「またか」と嫌そうな顔をしながらも奥さんの方を見て。
「リッチがあの様子なら暫くは手が空かないだろうからな、何の要件だ?」
「あ、今やっている事とは関係なくて。魔石についてちょっと……」
「魔石ぃ?」
「「?!」」
離れた所で見ていたロイさんとザックさんが町長の声に反応した。
「あ、お二人も一緒にどうですか?」
町長に案内されて客間の方に移動する。二人には席に座ってもらい、町長からカップを三つ用意して貰う。
「これは、少し前に偶然知った事なんだけど……」
と、前置きしてポケットから魔石を取り出し皆に見せる。
「これはホーンラビットの魔石です。これを…… 」
テーブルに置いたそれぞれのカップの上で「水」と言って、丁度の量ずつ魔石から水を注いでいく。
「「「……」」」
驚いているのか、普通の事なのか何も言わずに黙って見ている三人。
「飲んでみてよ」
言われて、三人それぞれが水の入ったカップを口に運ぶ。
この時、俺の心臓はバクバクしていた。本当に誰も知らない事なのか、平民は知らないが貴族や偉い人だと当然知っている事なのか、三人の反応で知ろうとしたのだ。
「冷たい?」「?」「熱っつ!!」
「何だコレは?」「ゴウ!!」
それぞれ。冷たい水、いつもの水、あーゴメン、町長のだけお湯だ。
だけどこれで全てわかった……。




