第四十一話、二人の仕事
「りりちゃーん、こっちにお水お願いね」
「は〜い」
ふっふっふっー、今日は朝からリリちゃんと裏庭の畑でトマトゥルとポタタを育てるお仕事です。
トマトゥルの方は白くてちょっと潰れた感じの種、底の浅い木箱に軽く土を入れて水で湿らせ、数粒ずつ撒いておきます。
「こっちは小屋に置いといて、数日様子を見ながらで大丈夫かな」
「へー、これから芽がでるの?」
リリちゃんは小さな種のトマトゥルに興味があるようです。
「そうだよー。この後芽がでたら選別して、葉が増えたら別の場所に植え替えて育てます。育つと黄色い星みたいな花が咲いて、赤い実がなるんだよ」
「へー星みたいな花、見てみたい。楽しみだなあ!」
リリちゃんの笑顔が眩しいなあ。
「次はポタタ」
麻袋にどっさり入ったポタタを地面に取り出す。
「あちゃー、やっぱりか……」
ポタタの方は、色が黒くなった物やシワシワになった物が混ざっている、腐ったり病気になった物だ。
「この辺もダメだな」
種芋にするには、とにかく健康なポタタを選ぶ事。もし病気の物が混ざっていると育ったポタタにも伝染する。これが他の畑の作物にまで広がると大変な事になるので、出来るだけ健康そうなポタタを選んで育てます。
最終的には30個にも満たない数のポタタが種芋に出来そうだった。
「こんなもんかな、後は暫くお日様に当てて芽が出るまで待ちまーす」
はい、今日のお仕事おしまい。
あ、この後町長に呼ばれているんだった。何かあるのかな?
……
「テツにい、今日はどの辺まで行く?」
朝早く、テツとアベルは今日も二人で狩に出ていた。最近はゴウが一緒でない日も多くなり、二人でもしっかり稼ぐ事が出来るようになっていたのだ。
「そうだなあ、こないだの川辺りまで行ってみるか? 確か猪っぽい足跡見つけてたよな」
「そうだね、大物が獲れたら教会の皆んなにも肉が出せるし」
「あいつら肉があったら肉ばっか食べるからな!よし鍛錬ついでに近くまで走っていくぞっ!」
二人は今日も元気だ。
ピッ、チッチッ……
森の中ではアベルが先行して獲物の気配を探りながら進む。
アベルが立ち止まり左手の手のひらを下に向ける。何かの気配を感じ、止まれの合図だ。
テツも気配を感じ取ろうと、アベルの見ている方向に注意を向ける。
「「!!」」
ソイツは突然目の前に現れた、立派に成長した雄の猪だ。この辺ではあまり見かけなかったが、先日見つけた足跡を頼りに探していたのが当たりだったらしい。
迂闊に飛び出したりはしない、しっかり猪の動きを観察し仕掛けるタイミングを計る。
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「やったな」「やったね!」
二人して笑顔で向き合う。
血抜きをし、内臓を出して川の水に浸けた所でやっと二人は喜びを露わにした。
このまましっかり冷ましてから町まで持ち帰るのだ。
お父さんは二人の成長を大変嬉しく思います!!




