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ケイト・ハサウェイの片恋 EP30

短いケイト篇だけどもよろしく!

私はモテていた。


女子の中でも可愛いと言われ、男の子達からもアプローチを沢山受けた事がある。


だけど私は全ての誘いを断った。


私には心に決めた相手がいる。


従兄弟である瀬名ジョンという同い年の男の子。


小さい頃にいくらかしか会った事はないけど、凄く可憐で美しい、そんな印象が今でも残っている。


毎年送られるニューイヤーカードにはジョンと一おばさんのツーショットが写り、成長していく過程を毎年見る事が出来た。


いつだろうか、友達達から下世話な話を振られても上の空になってしまのは。


エッチな本や動画を見ても全然興奮が出来ない。


けれども従兄弟の事を考えると直ぐに疼いてしまう。


私の身体は可笑しくなってしまった。一二回しか会った事がない人物にこうも恋慕を感じるのだ。


「私はもっとクールな女のはずなんだけどなぁ。」


ため息を吐きながらホールウェイ(廊下)を歩いていると誰かに肩を組まれる。


「ねぇ、ケイト!今からさぁ、男誘ってカフェテリアに行かない?アンタが誘えば絶対に男達は来るからさぁ、お願ーい!」


「自分で誘え、バーカ。」


いつも以上に痛烈な返しをして見る。


「Wow、いつも以上にキツイお言葉ありがとうございまーす!」


自身の頭をコテンと小突くルーシー・マックウェル。彼女は昔からの親友でありエッチな事しか考えていない女だ。容姿は良い筈なのにその性格が邪魔して男子が近づがないのである。


(だけど私にとっては彼女の存在は有用すぎる。)


何故ならば自分へとアプローチをしたい男子生徒がルーシーがいる事で近づいて来ないのだ。その事に気づいていないルーシーを若干可哀想に感じるが、まぁどうって事はないだろう。


「次のクラスは何ぃ、ケイト?」


「私はケミストリー。ルーシーは?」


「私はラングイッジアート、はぁ、ミスターホーキンスの授業ってちょーつまんないから行きたくないんだよねぇ。」


男子を誘うこともなく図書室で昼食を取る事にした私達はちょっとした雑談をしながら次の授業が何であるのかを話していた。


「あ、そう言えばルーシー、」


「何ぃ?」


大切な話をしなければならない事を忘れていた。


「私、明日ジャパンに転校する事になった。」


「うんうん転校ね...........って転校ぉーーー!!!?」


椅子から立ち上がり大きな声を出すルーシー。


“シー、静かにしなさい。”


「ご、ごめんなさーい。」


ライブラリアン(司書)に注意され、席へと座る。


「転校って、いきなり過ぎるでしょ、」


驚きが隠せないでいるルーシー。


「ごめんね、でも私は行くって決めたの。」


そう、好きな人の近くにいたいから。


「伊都さんの仕事でってこと?」


「うーん、正確には違うかなぁ。」


ルーシーは変態だが好き友人だ。最後くらいは目的を言っても良いだろう。


「誰にも言うなよ、ルーシー。」


携帯を取り出し、一つの写真を見せる。


「WTF.............誰、このちょーいかしてる男。こんなにビューティフルな人、私、見たことないよ。」


写真をマジマジと見るルーシー。


「ねぇ、これって合成?」


あまりの美しさに3Dか何かではないのかと疑うルーシー。だが私は首を横に振りこう答える。


「彼は私の従兄弟。そして、私の片想いの相手。」







(懐かしい夢を見たな。)


ケイトは目を覚まし時計を見る。時刻は午前6:15と示されベットから立ち上がる。


「ふぁ〜」


欠伸をしながら制服へと着替えていく。


(やっぱりアメリカの学校と違って制服があるのって楽で良い。)


「ん、階段を降りる音........もうジョンは支度が出来たんだ。」


好き人が一階へと降りいく音を耳にし直ぐに用意をしていく。


「あぁもう、めんどくさいなぁ、髪のセット!」


洗面所にて寝癖を溶かしドライラヤーを掛ける。


“ケイトー起きなさーい!”


母である伊都が大きな声で自分の名前を呼ぶ。


(うるさいババアだな、もうすぐ準備が出来るんだからちょっとくらい時間を置けよ。)


準備が整いカバンを取ると一階へと走って降りていく。


(良い匂い、一叔母さんは何を作ったんだろう?)


リビングのドアを開きジョンの座る位置を確認すると直ぐさま飛びかかる事にした。


「ジョーン・:*+.\(( °ω° ))/.:+おはよデース!」


頬ずりをしジョン成分を摂取する。


「ちょ、ケイト、離れろ//」


あぁ、照れている顔も愛おしいほどに愛くるしい。今すぐにでも自分の部屋へとお持ち帰りたい衝動に駆られる。


「照れてるデスかぁ(●´ω`●)ふふ、ジョン、私も照れてマース(๑╹ω╹๑ )」


なんでこんな天然エセ外国人の真似をしているのかだって、


「はあ、ケイトはしょうがないな。」


この様にセクハラを大いにされても許してくれるからである。あぁ、抱きついた時の匂い、凄く良い匂いがしたなぁ。学校へと登校をする前に少々お花を摘みにいく事にしよう。

残り二話、楽しんで読んで言ってくれよな。

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