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瀬名ジョンの憧憬 EP15

「何歳に見える?」


「24歳♩」


「デュフww今年で46歳だよ。今度のライブも絶対に行くから」


「はーい♩ありがとうございまーす♫」



「久しぶり」


「お久しぶりです!」


「僕の事、覚えてる?」


「えー覚えてますよ♩」


「本当?」


「本当ですよー!」


「ふふ、じゃあまた来るね。」


「ありがとうございまーす♫」



「イエーイ!」パチン


「イエーイ!」パチン


⚠︎ハイタッチをする。



「最初はグー、あっち向いてホイ。」


「あははー負けちゃいましたー」


「変顔して」


「ムー♩」※変顔中


「コポォwwwまた来る」


「はーい♩」



「ブログ見ましたー、俺も甘い物が大好きです!」


「ありがとー♩」


「此れからも応援します!」


「やったー♩ありがとうございまーす♫」



「ちょー疲れたんですけど.........」


楽屋に設置されている椅子に座り項垂れるアイドル達。


「今日の客もキモかったー」


「たまに手とか油ぎってる人とかいるよね。」


「やめてよ〜せっかくの休憩時間なんだし考えたく無いんだけどー。」


「来る客が殆どいい歳した大人(男)ばっかりだし、流石に参るわ〜。」


「アイドルの握手会の常連イケメン絶対にいない説。」


「絶対そうでしょー」


アイドル達は握手会について毒を吐いていた。


「すいませーん!握手会の用意お願いしまーす!」


午後から行われる握手会の準備をする様にとスタッフから言われる。


「あ〜もうやだぁー!」


「会場内臭いからマスクしていいかしら?」


「塩対応で良いかな?」


「ダメに決まってんでしょうが!私達はアイドルなの。客がキモくてもファンである事には変わらない。だから頑張りなさい!」


「凄いアイドルっぽい発言にちょー驚いた。」


「いや、私達アイドルだから。其れに少しでも評価を落とすと他のアイドルグループにお客さんを持ってかれるでしょ?」


「確かにファンが私達を支えているのは確かだろうけどさ、出来れば違う客層の人も来て欲しいよねぇー」


そんな会話を繰り広げながら会場へと向かうアイドル達。会場への足取りは重かった。



遡る事約八時間前、瀬名は以前迷惑を掛けたオタクからメールを受け取った。


(うぅ、休みの日なのに誰だ?)


そもそもメールアドレスに登録されているのは母、真一、お世話になった演劇部の三年のみなので瀬名は何れかの誰かだろうと予測し携帯の画面を開く。

ーーーーーーーーーーーー

Meitaso_peropero@xxx


件名:応援頼む


時はキタ―――――(゜∀゜)――――――!!!!


瀬名氏、共に戦場へと参るで候


XXX駅前、10時集合宜し

ーーーーーーーーーーーー

メールの内容は簡潔なものだったが内容だけに瀬名はベッドへと顔を押し付ける。


「行きたくねぇ」


(そう言えば、昨日ぶつかった人と連絡先を交換してたんだったな........はぁ)


責任を取らせてくれと言った手前、行かないわけには行かない。瀬名は身体に鞭を入れ準備を整える。


「あらジョン、お出かけ?」


母、一が玄関までその姿を見せる。


「うん、昨日迷惑を掛けちゃったから少し付き合って来る。」


「付き........会う?」


ハイライトが消える一。そして瀬名の肩へと手がかかる。


「迷惑を掛けた相手はぁ........女性の、方......かしら?」


鋭い眼光が瀬名を突き尋常では無い冷や汗が流れ出る。


「ち、違う違う!男の人だよ!」


「...................そう。なら良かった。」


いつも通りの表情へと戻りキッチンへと戻っていく一に胸を撫で下ろす。


「ふぅ、何とかなった。」


瀬名は駅へと目指し歩き始める。



「デュフww拙者にも友人が出来た件についてwwメールのやり取りをするのだから親友と言っても良いのでは無いかjk(常考)www」


リュックサック、帽子、メガネ、そして突き出るお腹は如何にもな外容をしていた。時折通行人達は彼に異様な視線を向けるがオタクの男は堂々としていた。


「すいません、お待たせしました!」


すると数多の視線を受ける美青年が自分へと歩み寄って来た。通行人達が見る目は何故自分が彼といるのかと言う疑問的な視線だった。


「ぼ、僕....おほん、拙者も今しがた降臨したばかりでござるwwwコポォww」


あまりの美しさに見惚れ素の自分が出かけるオタク。


「其れで今日は何方へと向かうんですか?」


すると瀬名が質問をして来た。


「デュフwww今からアイドルの握手会にイくおwwwおk?wwww」


興奮した面持ちで瀬名の手を握るオタクに瀬名はやや後ずさっていた。


(う、うわぁ..........マジでいるんだな、こう言う人)


昨日はあまり意識していなかった為にオタクの話し方に戸惑いを見せる。


(そう言えば昨日、言ってたなぁ。アイドルを見に行くとか何とか)


「でも俺、チケットとかって持って無いですよ?」


迷惑を昨日掛けたので行くことは構わないが肝心のチケットを所有していない。アイドルの握手会なのだから即日買う事は極めて難しいだろうと考える瀬名。


「ふっww瀬名氏は何も心配しなくても良いでござるww握手券は既に拙者が確保済みでござるのでww」


(瀬名氏が入れば元嫁ゆりりん氏のアイドルグループへとトドメをさせることは言うまでも無い。男に股を開いたのがゆりりんだけの筈が無いお。沢山のファン達の前で雌の顔をさせてやる。)ギリ


オタクの話し方分かんねぇーよ!!助けて!

【祝】ブクマ450件行ったんやなぁ

【宣】ANIMEの世界からようこそ!面白いから読んでくれ!

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