番外編 ”寝取りをした後はその元彼へとニヤけた面で挨拶するのが基本”
ブクマ350件突破!
いやぁーブクマ解いたり解かれたりが340件辺りで繰り返してたからやっとって感じかな?(解いた奴、出てこい(怒))
家に帰り明かりをつける瀬名。
「母さんはまだ帰ってないか。」
母はまだ帰宅してない事に気付くと瀬名は自室へと向かい鞄を下ろす。空腹の所為で腹が鳴り瀬名はキッチンへと向かった。冷蔵庫に残り物があるか確認するが素材しかなく瀬名は調理器具を整えていく。
「今日はオレが作るか!」
正直な話、物凄い脱力感と疲労に襲われているのだが母は自分以上に疲れているだろう。
(さっきの人、大学生かな?美人さんだったけど....何か怖かったんだよなぁ。)
卵をかき混ぜながら親子丼の準備を進めていく。コンロに火を通しまずは鳥を油で揚げていく。すると玄関から音がしたので廊下を覗いてみると母が帰宅したようだった。
「ういーす、今日も疲れたよおー!ジョーン癒しのハグプリーズ!!」
瀬名はキッチンへと戻りフライパンを確認すると母は靴を脱ぎキッチンへと来た。
「もーう!早くハグ!?なになになになになに!!!?髪切っちゃたのぉ〜!何で!?嘘でしょ!!あんだけ駄目って言ったじゃん!!!」
母はそう言いながら抱きつきほっぺにキスしたり頭の匂いを嗅いだりしてくる。
「母さん、何してるの?」
「!?あら、身体が勝手に?」
すぐさま離れ、とぼけた顔をする。
「ほーら!早くスーツ脱いで「えっ!?此処でするの!?」親子丼あと少しで出来るから「あーそっちねぇ、別に大人の親子丼でも良かったんだけどなぁ」何か言った?「何でも〜!あ〜楽しみぃ!」
いきなり騒ぎ出したと思ったらボソボソと話す母に眉をひそめる。
「わーあ!美味しそう!!頂きます!!」
「どうぞ。」
瀬名は笑顔で言うと一は頰を染めクネクネし始めた。
「ジョン....男子校に転入.....する?」
母はいきなり突拍子もない事を言い出したので瀬名は驚く。
「いきなり、何で?」
「髪切ったし、もしかしたらまた前みたいなるかも知れないから。」
母は悲しそうな表情で自分を見てきたのでオレは心配ないよっと釘を刺す。
「それに、中学生だし、流石に内申点に関わるような事はしないよ。」
そう、下手にイジメでもしたらその生徒は中卒で終える可能性もあるのだ。すでに社会への第一歩を踏み出す用意をする少年少女からすればそんな博打は打ちたくない筈だ。
「ジョンがそう言うなら、良いけど。」
その後は二人楽しく夕飯を平らげそのまま一日は終えた。この日は何故か母が添い寝をする様に命令して来たのでしょうがなく一緒に寝た。母も一肌の温もりが欲しかったのだろう。何故だか朝起きても抱きしめられていたので夜はずっとこの状態だったらしい。
「おはようニャン、ふぁ〜」
母は自分が眼を覚ますと額にキスをして再び抱きしめてそう言った。
「よし、今日も一日頑張りますか!じゃあ母さん行って来るねぇー!」
玄関を出ようとすると母は待ってと言うと唇にキスをして来た。
「な、何をするんだ母さん!」
母は頰を紅くしながらもう一回すると聞いてきたのでしないよっとツッコミを入れながら家を飛び出した。
「もう!オレは小学生じゃないんだぞ!」
そう、小学生の上級生に上がるまで何処の家庭でもしていると母に言われ続けてきたのだ。同級生と話している内に疑問に思いそれとなく聞いてみると何処の家庭も行ってない事が分かり母にはもうしないと伝えた。その結果、母は髪を伸ばすように言って来たのでしょうがなく伸ばす事にしたのだが、その約束も昨日美容院に行く事で断ち切った。
「ふう、やっぱし朝は落ち着く!」
教室のドアを開け窓を全開放すると綺麗な景色が一面に広がり海風が教室を駆け巡る。
(朝は人が少ないから視線もないし開放的だから好きなんだよなぁ)
時刻はまだ7時丁度で登校している生徒はゼロだ。
「さて、今日はどうしたものかなぁ。バスケ部に早く入部したいんだけど。」
そんな事を呟いていると教室のドアが開けられる。
「瀬名....くん?」
そこには耳を紅くした橘さんがいた。
「おはよう」
優しく笑顔を向けられた橘乙姫は腰をぬかす。
(て、天使....す、凄い....直視が出来ない.....心臓の音が聞こえちゃう//)
瀬名はいきなり倒れこんだ橘に駆け寄り大丈夫と額を触るとほのかに熱を感じた。
「橘さん熱いね?保健室、後で一緒に行ってあげようか?」
(瀬名君の手が...私のおでこにぃ..はうぅ///)
「だい、大丈夫だにょ//」
「だにょ?ふふ、橘さんってやっぱし面白いな。」
笑いながら瀬名は橘の頭へと手を置きヨシヨシすると橘は眼を閉じ唇を突き出してきた。異性の友達が出来るかもしれないと期待していた瀬名は失意の気持ちを感じながら悲しい表情をするが直ぐさま平常時の表情に戻し橘に注意をする。
「ダメだよ、大和君がいるんだから。」
瀬名は橘の唇へと人差し指を添えると立ち上がり窓際へと戻り景色へと眼を戻す。
「うぅ....」
唇へと手を当てる橘はその場を立ち上がり瀬名の元へと歩み寄ろうとすると教室の扉が開いた。
「オトヒメ!」
「タケ...ル?」
瀬名は横目で見るとすぐに景色へと視線を戻す。
「何してんだよ。」
大和は橘の近くにより肩を掴む。
「別に、」
「答えろよ!!「うるさいなぁ!瀬名君と話してたんだよ!!タケルには関係ないでしょ!」
大和は怒鳴りつける様に橘へと聞くがそれを返す様に橘も怒鳴り返した。
「瀬名?瀬名なんて、」
どうやら窓際にいた男を瀬名だとは認識していなかった様で肩を掴みこちらに振り向かせると、
「お、お前、瀬名なのか?」
「そうだけど?」
美少年が姿を現したのだ。テレビに出てくる様なアイドルなんてレベルじゃない程の美形が。
「っ」
言葉が出なかった。これ程までの美貌を魅せられれば立ち尽くす他ない。
「.........くっ!」
何とか正気に戻り瀬名の胸元を掴む大和。
「大和君、シワが出来るから離してくれないかな?」
瀬名は態度を変えず大和の手をポンポンする。
「てめぇ「やめてよタケル!!」邪魔すんな!此奴はお前をっ」
言葉が止まる。その先を口にして良いのかと。
「ちっ!」
瀬名の胸元を離し橘の腕を掴み教室を出ようとするが。
「離してよ、タケル!」
「お前は.....あいつと居たいってのかよ........くそ、来い!」
無理やり廊下へと出て階段の近くにある壁際へと押し付ける。欲に言う壁ドンである。
「何であいつといるんだよ...オレ達、幼馴染みだろ?」
「幼馴染みだから何?」
橘は冷めたように大和を見る。そんな視線に大和は顔を歪ませる。
「オレは、お前の事が......好きだ!」
情け無い声で橘乙姫に自分の気持ちを伝えた。橘は一瞬驚いた顔をしたがすぐさま冷めた表情へと戻る。
「ごめん、タケル。」
淡々と告白の返事に答える。大和は肩を掴み何かを伝えようと口を動かすが言葉が口から出て来ない。目からは涙が溢れ首を強く横に振り回していた。
「ありえない.....ありえない....」ボソ
「タケル、離してくれると嬉しんだけどなぁ」
肩にかかる手へと橘の手が触れると大和は鋭い視線を橘へ戻した後、壁に思い切り叩きつける。
「痛い!タケッ」
橘の唇が大和の唇で塞がれた。橘は一瞬の合間何が起きたのか理解が追いつかず大和の目を見ていたが大和の舌が自分の歯に当たっている事により現実へと引き戻される。
バチ!
「タケルが、もう少し早く言ってくれてたら答えが違ってた。でもこんなタケル見たくなかった!」
寂しそうな表情で頰を抑える大和を残し教室へと戻って行く幼馴染みを大粒の涙を流しながら目で追いかける事しか出来なかった。
「ゴメンね、瀬名君。」
涙目で戻ってきた橘は瀬名の前まで近づく。
「涙が.....大丈夫?」
目元の涙を瀬名は指ですくっていく。橘はそれを嬉しそうに受け入れていた。
「抱き締めてくれたら、大丈夫かも//」
上目遣いで橘は瀬名を見る。
(役得だよぉ//タケルグッドジョブ//)
既に大和は過去のものと割り切る橘はこのシチュエーションに心臓を高鳴らせていた。その余りに神々しく美しい瀬名の美貌に。そして瀬名の抱擁を待つ為、眼を瞑るが何も起きない。手を広げ待っている自分がバカに見えているのでは無いかと思い瞼を開けると瀬名は外の景色を見ていた。
「瀬名......くん?」
_瀬名君は横目で私を見て来たけど悲しい表情を浮かべていた。その顔を見るだけで私も胸が張り裂けそうになる。如何にかしてあげなきゃって。
「大和君は?」
「....」
(何で私と瀬名君の空間でタケルの話が出てくるの?)
「そう、仲直りは早く済ませた方がいいよ。昨日一緒に放課後にさ、料理研究部に行こって言ったけど一人で行く事にするよ。」
そう言い残すと瀬名は自分の席へと座り顔を伏せ眠りについた。
「瀬名く「オーストラリア!」「おっすじゃないのかよー」「それウケるな」「ハイレベルなギャグセンス」
瀬名の元へと行こうとしたのだが男子生徒が入って来た事により話が途切れてしまった。
(どうしよう、瀬名君!みんなに顔見られちゃう、絶対に伏せててよ!)
瀬名の態度の心配よりも独占欲が橘を襲う。
「よーし出席始めるぞ!」
担任が姿を現し欠席を取り始める。大和は視線をずっと橘へと向けているのだが橘はそれに気づかなかった。何故なら橘は瀬名の姿を朝からずっと見ていたからだ。そしてとうとう瀬名の名前が呼ばれるが顔を伏せたまま返事を返す瀬名に担任の教師は顔あげるように指示をする。
「おー瀬名!髪切ったか!!顔上げろー」
「は、はい」
橘は教師に殺意の視線を向けた後、瀬名に止めてと念じる。
「どうせキメェ面なんだろー」
「だよなぁ」
「な、なんだよ橘?」
近くで陰口を挟む男子共をキッと睨みつけると瀬名は顔を上げ窓を見た。教室の生徒全員は好奇心で瀬名を見ていたのだが余りの美しさに言葉を詰まらせ一時の静寂が生まれた。男である教師も口が開き唖然とする。
「.....先生」
優しく先生と口する瀬名にハっと気付くように次の生徒の名を呼び始める教師。
「や、ヤバくない?」
「ちょー美形なんですけど!」
「一目惚れってこう言うこと言うんだぁ」
「は、話しかけたい。早く休憩時間にならないかなぁ。」
クラスの女生徒は口を揃えて瀬名を絶賛し始めた。見事な掌返しである。
(瀬名君のこと何も知らないで、)
橘は頭に血が上り周りの女子を威嚇するがみんなは瀬名へと視線が行っているので気付かない。
「瀬名ってマジイケメンだな!でも橘っちはタケル一本っしょー!」
にひひっと笑う隣の男子生徒に顔を移し宣言する。
「タケルは'唯の幼馴染み'だから、それに別に好きじゃないし。」
冷たく言い放つとその男子生徒はそうですかと恐縮してしまう。その姿を見ていた大和は唇を噛み締め血を流していた。
(何でだよ、何で、俺じゃないんだよ....昨日の朝までは普通に仲良く話してただろう!)
「おい、大丈夫かよタケル?」
「ちょっと具合が悪いから保健室行ってくるわ。先生に伝えといてくれ、」
大和は教室を出るとトイレへと向かう。個室へと入ると倒れこみ便器へと嘔吐した。
「はあっ、はあっ、何でだよ!」
これまで一緒に過ごしてきた楽しい思い出が走馬灯の様に脳を駆け巡っていく。何時も自分へと向けられるあの笑顔が他の誰かに向けられると自覚するとさらに具合が悪くなり口から胃液を吐き出した。
「ふーやっと終わったー!」
一時間目の国語の授業が終わると女子生徒達はすぐさま瀬名の席へと集まる。
「ねぇえ、瀬名君お話ししようよぉー!」
「あ、うち、瀬名君のことジョン君って呼んでいい?」
「あぁーずるい!私もわたしもぉー」
瀬名は呆れた様に窓を眺めるが中々離れず話し続けるので女子へと顔を向けると黄色い声が上がる。中には倒れる者まで。近くにいるものは顔を紅くし息を荒げる者までいた。
「ねぇ」
瀬名は笑顔で語りかけると女子一同は胸に手を当て心臓の音を感じる。
「オレの事キモいとか臭いって言ってたよね」
女子一同は困惑の表情を浮かべる。そして一人の女子生徒が誰が言ったのかを言うとさらにその女子生徒は違う生徒の名前を挙げた。責任転嫁と言うやつだ。
「あんたが言ったんでしょう!」
「はあ?人のせいにしないでくれる。そんこと言ったらこいつらだって瀬名君の事悪く言ってたんだから!私は瀬名君がかっこいいから誰にも取られたくなくてそう言ってただけだし!」
「は?嘘つくな!アンタさっきまで私たちと悪口言ってただろうが!」
擦り合いと取っ組み合いが女子の間で行われる。瀬名は流石に見逃せず止めに入ると直ぐさま収まってくれた。
「はぁ、俺の事は気にしないでいいからさ.....いつも通りにしてくれないかな?周りにも迷惑かかるからさ、」
笑顔で取り敢えず収めると女子一同は天使を見たと崇拝するが如く瀬名を見つめると二時間目のチャイムがなった。そして残りの休憩時間もこの様に同じ事が続き瀬名は悪臭を吐きながら部室へと向かう。
(最悪な日だ。)
行く時にも何人かついて来ようとしたが優しく断りを入れる。そしてすれ違う女子生徒からの視線も痛かったが何とか部室である家庭科室へとたどり着いた。
「ん?教室の戸が開かない......っ!?」
家庭科室の戸が開かない事に頭を抱えていると隣にある空き教室から手が伸び引きずり込まれた。
「瀬名君、寂しかったんだよぉ//」
瀬名の胸元へと抱きつき甘える声で呟く。
いつもおすすめしてる作者の他の作品だけど、ちゃんとあらすじとか言ってなかったよね?
Chaos:Demerit 〜不屈の英雄へ~(90話)
これは瀬名がギリシャ神話に酷似した異世界に飛ばされるお話だ。(※瀬名の容姿もあり、複数の女神が瀬名に堕ちる。)
Chaos:Demerit ~ANIMEの世界からようこそ!~(7話)
瀬名が事故に巻き込まれず、無事、大学へと進学する為に一人暮らし(一には内緒で)をするところから物語は始まる。そんで、旧約聖書、ルシファーを題材としたア二メを見ていたらその堕天使がアパートへと堕ちて来た、みたいな話だ。
て事でどっちか気になった奴があったら読んでくれよな!




