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Chaos:Demerit 〜貞操の逆転した世界~  作者: セミラミス
~過去編(中学時代の一ページ)~
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番外編 "髪を切ったら実はイケメン!でした系のSSって良いよね!”

真一達と合うよりも以前お話。瀬名の中学時代の話だ!


小学生の低学年時に男女は共に教室で着替えた事を覚えているだろうか?


大人になって気づく..........何でもっと見ておかなかったのかと!


あの頃は人間誰しもが純粋だったのだ。


親にセッ◯スの意味を聞くほどに.......


親によっては答え方が違うらしいがうちの母は将来、私達がする物だと言っていた。純粋だった自分はどの家庭でもセッ○スは将来、母親とする物だと考えていた。


そもそもセッ○ス自体の概要が分からのだからしょうがないだろう。


取り敢えず、何をするのかを詳しく聞いても母は‘ナニ’をするものだよ♡としか答えくれないので諦めるしかなかった。


まぁ、内は例外として、


パターンとしては裸でのプロレスごっこだったり、ストレッチなどと比喩した表現が代表的なようだ。


流石に中学ニ年時には概要を知る事にはなったが。


(母さん.....冗談で言ったんだよなぁ。いや、そう願いたい!)


宿題をしながらアニメを鑑賞する瀬名は母親の発言について考えていた。母はこれまで厳しく自分を育ててくれたのだが最近は身長が伸び母さんと同じくらいになった。その頃から母の様子がたまにおかしいのだ。


「ジョーン〜ただいまぁ〜!」


どうやら母が仕事から帰宅したようだ。時間はすでに7時を回っており、かなり疲れている筈だ。


「おかえりー!」


瀬名は玄関へと向かうと母親は自分へと抱きついてきた。


「あ〜、落ち着く」


「母さん、オレ部活帰りだから臭いよ?」


「それが良いんじゃない!」


額にキスをするとクンクンと匂いを嗅いでから首を横に振りキッチンへと向かって行った。最近はこの様にスキンシップが激しくなっているのだが何かを抑える素振りも見せる。


(危ない.....あと少しで、手が出るところだった)


瀬名一(せないち)、通称"いっちー"は息子の成長に比例し自分の欲望の枷を徐々に外して行っている。いや、外れて行っているが正しいだろう。


「ヤバイよぉ、可愛すぎゅる//」


キッチンで野菜を刻みながら悶えていると指を切ってしまう。


「痛い!」


声が出る一。すると瀬名がキッチンへと顔を出し一へと心配の言葉をかける。


「大丈夫、母さん!!あっ、手から血が」


ジョンは心配した表情で母の手を掴む。


「ジョンが舐めてくれれば治るんだけどなぁ?」チラ


一はジョンをチラチラ見ながらそう言うとジョンは迷う事なく母の指を舐めた。


「はぅ//」


(もう、私がジョンの違う物を舐めてあげようかしら//)


うっとりとした表情をする母の顔に気づかずそのまま隣の部屋へと絆創膏を取りに行った。


「手、出して母さん。絆創膏貼るから。」


手を差し出すと優しく絆創膏を貼ってくれる息子に思わず頰が緩む。


「ああ、もうなんて良い子!」ギュ


息子を自分の胸元へと押し付ける。


「く、苦しい。離して」


「いーや!」


その日は部活動に入ってから一ヶ月がたった日の夜だった。


そして次の朝、瀬名は朝7時に起き学校へ行く為の準備をする。


「母さん、おはよう!」


キッチンへと顔を出すと母は笑顔で迎えてくれた。


「ジョン、あんた髪伸びたでしょ?そんなんじゃ綺麗な顔が見えないわよぉ〜」


「いや、母さんが伸ばして目元を隠せって言ったんじゃん。」


小学生の頃、この端整な顔立ちでクラブでも校内でもイジメにあっていた。そんな自分を見かねてか母は地元から離れた中学校へと行かせてくれた。そして髪型は過去の話を校長に話すことで許可を貰っている。クラスメイトも誰一人として瀬名の素顔を見たものはいないだろう。


「まぁ、これのおかげでイジメは無くなったけど......キモいとはたまに言われるよ」とほほ


瀬名がうなだれていると一は密かにガッツポーズを作る。


(計画通り、これで害虫共は愛しの息子へとは近づかないわ)


「外見で選ぶ様な人とは本当の友達にはなれないわ。これだけは覚えておきなさい。」


母は真剣な表情でウィンクをする。


「う、うん、じゃあそろそろ学校だから行くね!」


「料理研究部だっけ、新しく入った部活?頑張りなさいよ!.....将来、私の主夫になる為に」ボソ


「最後、聞こえなかったけど何て言ったの?」


「頑張れって言ったのよ!」


「ふーんOK〜じゃあ瀬名ジョン行って参ります!」ビシ


瀬名が敬礼すると母も敬礼して見送った。


「はううう///かわえええよぉ////ビシ!だってもう可愛いしゅぎゅるぅ//」


瀬名のベッドへと突っ込み匂いを嗅ぎながら悶える。






中学校までは家から徒歩20分くらいの位置。瀬名は毎日徒歩で通っていた。坂道が多く、かなり疲れるのだが瀬名はどうしようもなくこの時間が好きだった。


「あっ」


お年寄りのお婆さんが大荷物を抱え階段を登ろうとしていた。


「おばあちゃん、手伝うよ!荷物かして!」


お婆さんは笑顔で荷物を渡し自分の手を握ってくれた。


「ありがとう」


この一言を聞くだけで生きていると実感できる。満足感が身体を支配するのだ。


「うん!困った時は何時でも頼ってね!」


そう言うと学校へ向け走って行った。ガラッと教室を開けるとクラスには生徒がまだ誰一人としていなかった。窓際から見える港と海の景色を毎朝見ることは既に日課と化し昨日コンビニで買ったレモンティーへと口をつけると教室のドアが開く音がした。


「げっ、瀬名ジョン」


如何やら今日日直の橘さんの様だ。何時も一緒にいる大和くんとは一緒ではない様だが。


「おはよう!」


元気よく挨拶を返す。すると窓の風が強く瀬名の髪をなびかせ髪に隠れる瀬名の顔立ちが露わになった。


「っ//」


一瞬だったが橘は瀬名の顔を確認してしまう。


(嘘....)


朝陽と共に海風が瀬名をより際立たせ一枚の絵を思わせた。


(あちゃ~、見られちゃったかなぁ?)


瀬名はまずったなと思いつつ橘へと釘を刺すことにした。


「秘密だよ、橘さん」


太陽をバックグラウンドに橘に一言告げる。綺麗だ、そんな事を橘は考えてしまった。顔は紅くなっていたが太陽の光で何とか誤魔化し橘は瀬名の元へ近づき声をかけるが、


「せ、瀬名くんは「おっはよーー!!いっちばん!!」「クッソ、負けた!」「購買のパンゴチになんまーす!」「てか瀬名と橘さんいんじゃん」


男子生徒が姿を現すと瀬名は自分の席へと向かう。橘は瀬名の姿を目で追った。


「あれぇ〜、橘さん旦那は?」


「いっつも一緒じゃん、大和くん!」


「もう、茶化さないでよ!私達はまだそんなんじゃないんだから!それに、私は日直で来ただけ!」


「今、まだっていったよ!うける!」


「熱々やなあぁ!」


「やなぁ」


瀬名は窓を見ながら彼らの会話を聞いていた。


「てか瀬名も一緒とか浮気かぁ?」


男子の一人が笑いながら橘へ質問する。


「それねーべ!オレ日直の時もあいつ朝いたし!」


「もしかして、家帰ってねぇのかなぁ」


「うけるな、それ」


「お前、それしか言ってねぇーな!ウケるけど」


男子生徒が話に花を咲かせていると他の生徒達が徐々に登校してきた。


「うーす!」


「おう、おはよう大和くん!」


橘の幼なじみである大和と言う男が登校してきた。橘は彼の近くへ行き話をかける。


「よかった、遅刻するんじゃないかと思ったよ〜」


「俺も成長してるって事だよ。」


そして時間は流れ部活の時間になる。橘さんが何回か話をかけてこようとしてた様だけど大和と言う生徒と他の友達が彼女へと話をかける事で未遂に終わった。


「こんにちは!」


部室である家庭科室へと入ると女子数人が此方を見て来たが挨拶を無視して今日の課題をこなしていく。先輩はレシピを黒板に書き手順をワードで書き上げプリントアウトした紙を部員達へと渡していた。


「セナ君もはい!」


「あ、ありがとうございます」


「セナ君もみんなと一緒に作ってくれると嬉しんだけどなぁ、使ってる台所もみんなから少し離れた場所だし。もちろん味は良いけど料理にも協調性はいると私は思うんだよね!」


ショートカットの先輩は唯一の男子生徒であるオレにこう言った気を回してくれるが正直迷惑だ。


「ありがとうございます」


(潮時か.....)


「すいません、今日の部活終わりに話があるんですけど良いですか?」


「う、うんいいよ!で〜も告白ならNoだよぉ〜彼氏いるしぃー!あはは」


笑顔で先輩はそう答える。


「はは、分かりました。」


愛想笑いで誤魔化し自分のキッチンへと向かう。


(今日のレシピは"アジの南蛮漬け"かぁ、なんとも家庭科で作る様な料理だなぁ)


「ちゃちゃとやって終わり!」


アジ捌くの面倒だなぁ。セイゴが硬いので削ぎ落とすっと。


「セナ君、早いねぇ」


「なんか怖いけど、料理への真剣味が伝わってくるって言うか」


「いや、キモいだろ!」


「確かに!」


ぎゃははと笑う女子の笑い声を無視し料理を完成させる。


「出来た!」


取り敢えずエプロンとバンダナを外しまだ料理を続ける先輩、同期へと味見のお願いをする。


「味見、良いですか?」


「う、うん、いいよ」


何とも嫌そうな顔で承諾する女子だが料理を口にすると美味しいと言葉に出す。それに満足した瀬名は調理道具を片付け部活の終わりを待つ事にした。


「それで如何したのセナ君?」


先輩は教室へと自分の荷物を置き家庭科室へと話す為に戻って来てくれた。そして瀬名はスゥーと紙を先輩に渡した。


「退部届?セナ君、辞めちゃうの?」


「はい、もう一人でもある程度は料理できる様になったので。」


瀬名は真剣な表情で先輩を見る。勿論前髪で目元を隠しているため先輩からはその表情が見えないだろうが。


「嫌になったの?」


瀬名は彼女が優しくもあり面倒見のいい先輩だと思い出し正当な理由がない限りは退部を認めてくれないだろう。だからこそ彼女を信じて秘密を打ち明けることにした。


「先輩誰にも言わないで下さいね」


「う、うん」


「絶対ですよ!」


「うん!」


釣られて大きな声を出す先輩。そして瀬名は自分の髪をかき上げ顔を見せる。


「.......」


窓から夕日が突き刺し神秘的に見えた瀬名の顔に見惚れ無言になる先輩。サラっと手を解き髪が元の位置へと戻る。


「そういう事です。料理をしていると流石に部員の皆さんにバレる可能性があるので、辞退をしたいのです。これまで気をかけて下さってありがとうございました!」ガシ


逃げる様に家庭科室を出ようとするが手を掴まれる瀬名。


「さ、さっきの告白Noは無し、む、むしろOKな方向で、」


瀬名は失望した。信頼していた先輩から聞きたかった言葉はそんな言葉ではない。


「先輩....信頼、してたんですよ?」


手を振りほどき教室を出ようとするが、ガタン、瀬名は押し倒されてしまった。先輩は自分の髪をどかし顔を見ると頰を紅くして吐息を漏らす。


「信頼していいんだよ?でも.......黙っていて欲しんだよね?」


顔を紅くしながら息が荒くなる先輩に瀬名は冷たい視線を送った。


「やめてください、彼氏さんに失礼ですよ。」


冷静に先輩をどかそうとするが微動だとして動かない。


「秘密にすれば良いじゃん。セナ君の素顔見たの私だけだし。」


「オレは先輩への尊敬を捨てたくない。どいてください、」


先輩は優しい人だったからこそこのような事をして欲しくなかった。自分は悔しそうな顔を浮かべると先輩の表情は嬉しそうになった。


「正直、私は君の事が気味が悪い少年だと思ってた。けどそんな表情されたら我慢出来ないよ、」


聞きたくななかった。先輩は人を見た目で判断するような人ではないと思っていただけに悲しさが瀬名を襲った。そして唇を近づけて来る先輩だが自分は先輩を押しのけ鞄を取り先輩に一言言った。


「軽蔑します先輩。」


教室のドアを叩きつけ下駄箱へと向かう。教室からは自分の名を呼ぶ声が聞こえた気がしたが無視をした。


Chaos:Demerit ~ANIMEの世界からようこそ!~は読んでくれたかな?正直に言うと不屈の英雄よりもおすすめかな、うん。自分でも読んでて面白ろかったもん(自画自賛

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