Episode11 '価値観と枷"
逆転貞操世界は確かに世の男子にしたら美しく恋い焦がれる世界だ。
仮に転生したのが美醜逆転ならば特定の可哀想な人達は美男へと生まれ変わる事が出来る。
仮に瀬名ジョンが美醜逆転世界に転生したのならば迫害されるのではないかと思われがちだが逆である。瀬名の美しさは一周回り高みの存在として崇拝の対象となるだろう。
少し話は変わるがオタクの人達はモテたいのだろうか?もしオンナの人と遊んだり話したりしたいのであればアニメやエロゲに使うお金を節約しジムやファンション、髪型にも気を回せば良いのではないのかと常々思う。
簡単に言うな!と突っ込んだ貴方は現実から目を背けている人だと分かります。人は例え不細工でも身嗜みや雰囲気に気をつける事である程度はカモフラージュが出来るのです。ただ、髪型にも来をつけて下さい。厨房や近頃の高校生、大学生の様に量産された髪型は似合う人と似合わない人がいるので。そんなの関係ねぇ!と思う方はせめて寝癖だけは直した方がいいですよ。
ナンパについてもお話しよう。世の女性(日本)よ、確かに男性は怖かろう。知らない男に話を掛けられれば無視をしてしまうのも仕方がない。だがナンパでしか女性との接点がない男性がいるのも確かなのだ。チャラチャラした男や中高生のナンパは無視をしてもいい、だが大人の男性のお話は少しでも聞いて欲しいと思う。
勿論、ナンパ側にもマナーはある。未成年にナンパをするなアホ助ども。犯罪だ。しつこく追うのもナンセンスでありストーカーだ。ただ、死ねやウザいと否定から入る女、自分の面を鏡で見ろ。そこまで可愛くないのにナンパしてやってるんだから無視くらいに止めろよカス。
「と俺は思うんだけど、どうよ瀬名?」
新海は馴れ馴れしく瀬名の肩を組むと瀬名は鬱陶しそうにその腕を払った。
「まぁ、確かに深刻な少子化問題を抱える現代では男女共に理想が高かったり文句ばかり垂らしている気がするのは確かかなぁ。」
「だろぉ!そんなに面も良くねぇ男女が高望みするなって話だよな。身の丈にあった奴と付き合えよ、無駄にプライドが高いから近年じゃあ仮氏なんてクソ語源も生まれるんだよ。」
瀬名は仮氏なる言葉の意味が分からず眉をひそめる。
「仮氏?」
「あぁ、恋人期間を最初に設けるんだよ。「恋人期間って事はその間は正式な恋人関係じゃあ無いって事か。」あぁ仮のお試し期間って奴だ。」
新海がベッドへと腰掛け話を続ける。
「少子化の時代にそれは傲慢な事だよなぁ。相手を選ぶ権利があるのは確かだけど相当な美人じゃなくて一般的な女性がそれを行なっている事に俺は腹が立つね。」
瀬名は新海の言葉に共感を感じ頷くと新海は皮肉げに笑った。
「まぁ最も、お前がこの世界じゃなくて元の世界にいても此処と同じで勝ち組には変わらないだろうがな。」
「新海、お前の意見に合わせて言うと俺にも選ぶ権利があるさ。美人の側だからな。」
「チッ」
瀬名はウィンクをして足を組む。
「それで、いつ帰ってくれるのかな、新海。」
現在、新海は瀬名の家にお邪魔をしており部屋で二人で会話をしていたのだ。母と伊都は買い物に出ており、ケイトは秋山の家に遊びに行っている。始めは無視をして玄関を閉じたのだが新海は家の前で泣き叫び始めたので仕様がなく入れると新海自身も現実世界から来たと言う事を知り話が以外に合う事に気づいたのだ。
「同郷のよしみだろ、寂しい事を言うなよ。」
「気持ち悪い、精液臭いから触るな「何が精液臭いだ!おれは聖域の様に清らかだぞ!」援交してる緩チンが何をほざいているのやら。」
新海は聞いていたのか!?と口を開け怒る様に赤面する。
「あぁ、ケイトがボソっと言ったの見たからなぁ。」
笑いながら言う瀬名に苛つきを感じベッドから立ち上がる。
「帰る。」
ふんっと鼻を鳴らし新海は帰って行った。
「はぁ、メンドくさい奴がどんどん増えて行くなぁ。」
瀬名は溜息を吐き窓から空を見上げるであった。




