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魔法少女の狭き門  作者: 朝間 夕太郎
1年生 ―西高東低のアンビエント編―
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第84話 雲がかる晴れた日のこと

 意識を揺する小鳥のさえずり。

 朝の木漏れ日にじわり肌を焼かれながら、黒髪の乙女は目を覚ます。


 安モーテルじみた宿泊施設は、簡素な造りだ。四角いデスクとクローゼットを除けば、とりたてて調度品と呼べる物は置いてない。ここは、いつもと何一つ変わり映えしない、命の部屋だった。


 寝ぼけ眼を擦り、命は伸びをする。


(夢を……見ていたのでしょうかねえ)


 そうだ、そうに違いないと、意識は覚醒するにつれ強く訴えてきた。


 箒を駆り、夜闇を切り裂いて急降下する女の子なんて重すぎる現実だ。重力が働きすぎていて、まるで受け止められる気がしなかった。


(そうですよね。そりゃ夢ですよねえ)


 落ちる流星の衝撃たるや、凄まじいものだった。

 不運にも巻き込まれた女装少年が、星空に向かって弾き飛ばされるほどだ。空から女の子が降ってくるという幻想を、粉微塵にするだけの破壊力はあった。


「全く……夢があるのだか、ないのだか」


 現実同様に情け容赦無い夢に、命はため息をこぼす。ただ悪夢のなかにも、わずかながらあった夢らしさといえば。


 命はひととき瞼を落とし、彼女の姿を思い出す。


(綺麗な人でしたねえ)


 闇夜にあっても艶めく漆黒の髪。

 その肌は月明かりよりも透き通り、その澄んだ黒曜石の瞳は星より輝き、その美貌はさながら昔話の世界から抜け出した美姫のようであり。


「おはよう、命ちゃん」


 そう。その姿は、扉を開く女学生の姿に酷似していた。

 ――というか本人だった。

 命の眠気は、瞬時に爆発四散した。


「あああ、姉ヶ崎先輩……っ!」


 背に壁がぶつかるまで、命はベッドの上を後退りした。そんな妹の奇行に気を悪くした素振りも見せず、姉の宮古は微笑みかける。


「こらあ。お行儀が悪いぞ」


 宮古は距離を詰め、命の頬を指で突いた。

 ぷにゅりと柔肌が沈んだときには、黒髪の乙女も認めざるを得なかった。昨夜の出来事は夢などではない、不幸はどこまでも現実と地続きなのだと。


(えっ、嘘。この人、本当に私の姉なのですか)


 固まる命を置き去りして、状況は変わる。

 気がつけば、ドンッと壁を突く音が耳を打った。宮子の白い腕が、黒髪の乙女を逃すまいと檻の役割を果たしていた。


「……ふふっ。寝顔もいいけど、寝起きもかあいいなあ」


 鼻先をくすぐる甘い吐息。

 姉の端麗な顔が迫り来る。一心にこちらを見詰める瞳はブラックホールのようで、気を抜けば奥底まで吸い込まれそうであった。


 寝顔とは一体。昨夜あれから何があったのか。

 顔を真っ赤にする命は、目をぐるぐると回していた。


「お姉ちゃん、おはようのキスしたいなあ」

「あ……えと……」


 女の子座りのまま、後ろに逃げようとするも無駄だ。背中は既に壁と隣合わせである。そんなことを忘れるほど、命は混乱していた。


「いいよね。だって私たち、姉妹(ソロル)だもの」

「や……その……」


 男性同士ではまずあり得ない発想だ。

 女性同士というのは、挨拶代わりにキスをする生き物なのか。そもそも、姉妹同士だと許されるという言葉の根拠はいずこ?


 倫理観は飴細工のようにねじ曲がり、なかから溶け出た背徳感は甘美な匂いすら漂わせている。いや、これは姉から香る石鹸の匂いだろうか。


 命の頭は、思考の洪水に飲み込まれていた。

 処理性能はどんどん落ちている。湯立つ頭は使い物にならず、警鐘を打ち鳴らす心音すら拾い上げてくれなかった。


「……んっ!」


 思わず口から、艶かしい声が漏れた。

 指だ。宮古の細い指が、命の首筋を這っていた。

 下から上へ。白く滑らかな岩壁を上り詰めた指は、命の顎をくいと持ち上げた。


「いただきます」


 煮え切らぬ妹の答えを待ちなどはしない。

 物欲しげな宮古の顔の下部。すぼめた唇はてらてらと濡れていた。


 宮古のスカートのひだが、命の膝を撫でた。

 命の頭は働かない。この場を切り抜ける妙案はおろか、下手な言い訳すら一つとして思いつきはしなかった。


 黒髪の乙女は……ただ身を任せて。


「や……やあ!」


 本能のままに宮子を突き飛ばした。


「ああ、ごめんなさい――でも」


 尻もちをつく宮古に反射的に謝ってしまうお人好しであろうと、命にだって譲れない一線がある。


「は、は、は、初めてなのですよ! いくら相手がお姉ちゃんであっても、おいそれと渡すわけにはいきません!」


 固しこと鉄の処女(アイアンメイデン)のごとし。

 たかが唇同士を触れ合わせるだけと、そうは割り切れぬ。黒髪の乙女というのは、古風な考えの持ち主なのだ。命は頬を紅潮させつつ威嚇する。


「たはは、ごめんごめん」


 お尻を叩きながら情けなく笑い、宮古は立ち上がる。パンと両手を合わせると、彼女は拝み倒した。


「お姉ちゃん、ついいつもの癖で。命ちゃんの許可がない限りは、妄りに触るような真似はしないからお願い、許して!」

「ま、まあ……そこまで言うのでしたら」


 突き飛ばしてしまった罪悪感も手伝い、命はあっさりと宮古を許した。

 いつもの癖、許可がない限り……それらの言葉に引っかかりはするものの、怖くてそれ以上は言及できなかった。


「良かったあ。お姉ちゃん、嫌われたらどうしようかと。危うく即身仏の修行に入るところだったよ」

「ミイラ化するまで悟りの修行!?」


 冗談めかしてウィンクを決めているが、宮古の目は本気と書いてマジだった。星より輝く瞳に闇夜がかかる瞬間を、命は目撃していた。


「それじゃあ、仲直りの印に一緒に朝食とろっか。命ちゃん、着替えもあるだろうし、お姉ちゃんが服を脱ぎ脱ぎ……じゃなくて、外で待ってるからね」

「あっ、ちょっと待って下さい」


 スキップする姉の背中に声をかける。色々と突っ込みどころは満載だが、今はまずひとつ、命は気にかかることを尋ねた。


「どうやって部屋に入ったのですか?」

「…………」


 無言。姉は品よく微笑んでいた。


「鍵……かかっていましたよね?」

「命ちゃん、お姉ちゃん外で待ってるね」


 会話は成り立たず、宮古が先に退出した。

 命がわかったことといえば、ただひたすらに姉の微笑が恐ろしかったことぐらいだ。着替えの最中も、衣擦れする度に荒い息遣いが聞こえてきた。


「はあはあ……ダメよ、宮古。我慢よ、我慢。お姉ちゃんは妹との約束を破らない、お姉ちゃんは妹との約束を破らない、お姉ちゃんは妹の下着をかぶらない」


 呪詛めいた声に怯えつつ、命は早着替えを済ませる。ついでに下着の数が減っていないか手早く数え、宮古と合流した。


 連れ立って歩く二人は傍目から見れば仲の良い姉妹に見えただろうが、実情は姉の過剰な愛に妹が震える構図だった。


「あっ、お姉ちゃんがパンにジャム塗ってあげるね。木苺、マーマレード、ブルーベリー、それとも唾液? 目玉焼きにはソースかな、それとも塩派、姉派?」


 命は、この日食べた朝食の味を覚えていない。




     ◆




 セントフィリア女学院の朝は騒がしい。

 余裕を持たずに、慌てて飛び出してくる女生徒たちが大半だ。「遅刻、遅刻」とトースト咥えて走るぐらいならまだ可愛いが、彼の女学院は一味違う。


「やばっ、出力ア――ップ!」


 揺れる足元。止まらぬ地鳴り。

 魔法少女の登校風景は、圧巻の一言に尽きる。

 ボレロ制服の上から【羽衣】を重ね着した女生徒たちは、ローファー履きとは思えぬ脚力を発揮し、白い石畳を無遠慮に蹴りつけていた。


「邪魔よ、退いた退いた」


 上空で、杖乗りと箒乗りが空路を奪い合っていたかと思えば、


「ちょっとー。あんた今、私の足踏んだでしょ」

「はあ? 何それ意味わかんない。言いがかりつけないでよ」


 地上では、些細なことで魔法戦が勃発していた。

 ここは魔法国家セントフィリア。

 口でわからぬ輩には、魔法で道理を説くのが礼儀である。


 東洋系の魔法少女が黒い円盤を飛ばせば、負けじと青髪の魔法少女が高波を起こす。舞う水飛沫。次いで飛び交う黄色い悲鳴。バカ騒ぎに便乗して、賭け事が始まるのも、さして珍しいことではなかった。


「全く、毎度のことながら飽きねー奴らです」


 バカ騒ぎを後方から眺める女生徒――マイアは欠伸を噛み殺しつつ、気怠そうに零した。


 朝から実に面倒である。

 女学院の自治を勝手に買って出る部活動、自警団。それに所属する者としては、決して見過ごせぬ事態に出くわしてしまった。


 マイアは、チラリと目配せする。

 隣に立つ見目麗しき最上級生は、凛として不動。仁王立ちするオルテナは、後輩の活躍を今か今かと待ちわびているようだった。


 尊敬する団長の期待は裏切れない。

 マイアが、眠たげな顔を引き締めると同時。

 ひとりでにジッパーが開いた鞄から、クリスタル製の水晶球が飛び出る。ふわり浮く眼前の透明球は、魔力が走るや否や淡い光を帯びた。


 ――磁気の架け橋。観測者の手形。

 ――繋げ、繋げ。

 ――重ね写しの形而上世界。

 ――星の扉の守り人よ。

 ――汝契約の下に我が声に応えよ。

 ――開け、星幽の小窓。


 黙詠唱の後、マイアはほんの少し先の未来を覗き見る。血の気の余る二人組の、その喧嘩の末路を。


「やれやれです」


 水晶球がバッグのなかにストンと落ちる。

 どうやら、マイアが仲裁に入る必要もなかったようだ。


 ――疾走。

 双子の【黒蚯蚓(クロミミズ)】が地を高速で波打つ。加速する黒い紐は足元を縫い、ときにスカートを捲り上げながらも前進する。


「きゃあ、何ですのこれ!」

「いやああああ、足に変な感触が!」


 一足遅れで悲鳴と混乱が場に満ちる。

 喧嘩の当事者二人が異変を察知したときには、既に手遅れであった。飛びかかった【黒蚯蚓】に巻きつかれ、全身がヌメヌメした感触に包まれる。


 もはや喧嘩どころの騒ぎではない。

 二人は一際高い悲鳴を残し、直ぐに意識を手放した。


「うへへ……朝からごちそうさま、じゃなくて」


 こほん、と喧嘩を仲裁した者は咳払いする。


「こらあ、妹同士の喧嘩禁止!」


 言い放つ声に合わせて、見物客が振り返る。こちらに悠然と歩み寄る女生徒、その美貌に目を奪われたのも一瞬のことだった。


「げえっ、妹殺し!」


 妹殺しの英雄(いもうとスレイヤー)――姉ヶ崎宮古。

 その姿を認めると、女生徒たちは我先にと道を譲る。

 瞬く間に割れる人海。セレナ像前の通り中央にはぽっかりと穴が空き、宮子に付き従う命は身を縮こまらせていた。


(違うのです。私は一緒に登校しているだけなのです)


 グサグサ刺さる視線が痛い。

 命は己の浅慮さを呪うも、後の祭りである。


 命と宮子は姉妹だ。

 二人一組のものを切り離して考えるのは不自然である。姉から端を発したひそひそ話は、当然のように妹にまで飛び火していた。


「ほら見て、黒髪の眠り姫よ」

「宮子先輩の妹だという噂は本当でしたか」

「やっぱり、あの子も危ない子なのね。妹殺しの名前で女生徒を脅し回して、違法薬物(ポーション)をかき集めていたらしいわよ」

「なにそれ怖い」


 ぽつぽつ起こる声は、やがて渦となる。

 初めは朗らかなだった宮古の顔にも、次第に険しさが増す。自分のことならまだしも、マイスイートシスターを悪しざまに言われるのは心外だった。


「ちょっと、あんたたち――」

「ハッハッハ。何を勘違いしているのだ、君たちは」


 険のある声を、透き通る笑い声が飲み込む。人垣の中心にいようが、オルテナは物怖じ一つすることなかった。


「あのポーション回収は、自警団が依頼したものだ。なんてことない、八坂君はただ私の頼みに応えてくれただけさ」


 ポーション事件の顛末を知らない者にとっては、オルテナの声こそが真実だ。あの生徒会長が嘘をつくなどと、周りの者は夢にも思っていなかった。


「まあ、さすがは黒髪乙女ですわ」

「そうですの、憶測で物事を語ってしまいましたね」

「悪い噂が先行しているけど、いい人なのかしら。カフェ・ボワソンの女神と懇意にしているなんて噂もありますし」

「なにそれ萌える」


 悪意を帯びつつあった声の渦は、いつの間にか反転していた。命は生徒会長の人望の成せるわざに感嘆するも、宮古はいささか不満気だった。


「けっ……久しぶりね、オルテナ」

「けっ、とは何だ、随分な挨拶じゃないか。まあ、君が息災そうで何よりだ」


 西と東。

 双璧を成す二人の魔法少女の姿に、人垣をつくる女生徒たちは目を見張る。宮古とオルテナが、女学院において大きな影響力を持つこともだが、何よりも二人には目を惹きつける華があった。


「息災って、あんた。二週間学校に来なかっただけでしょ」

「休んでいた理由が理由だからな。それで、選抜合宿の方はどうだった?」

「選抜合宿? そうね、相変わらず才媛たちがかあいくて、ペロペロしたくなったわ」

「……君は相変わらずだな」


 呆れるというのも今更の話である。

 宮古が平常運転であることに安堵すると、オルテナは命に視線を投げた。


「八坂君も、元気そうで何よりだ。せっかく【階層工事(フロアシャッフル)】の難から逃れたのに、体調を崩すなんてね。さては、運を使い果たしてしまったかな」

「え、ええっと。新しい環境ですから、疲れが出てしまいまして」


 命は反応はわずかに遅れた。

 すっかり失念していたが、命たちは【階層工事】には巻き込まれなかった――表向きはそのような形で、あの事故は処理されていた。


 裏でどんな政治的な力が働いたかは定かではないが、そこは命の気にするところではない。黒髪の乙女は権力になびいて、口裏を合わせた。


「何よあんた、ウチの妹に親しげに。知り合いなの、命ちゃん?」


 幸い、怪しまれる間もなくこの話題は流れた。二人の関係を怪訝に思い、宮古がオルテナにガンを飛ばしていた。


「ああ。私の後釜……次期生徒会長にしようかと思っている」


 指名された本人すら予想だにしない。現生徒会長の爆弾発言を受けて、場は一気に沸き立った。


「嘘っ、黒髪の乙女は、次期生徒会長なの!?」

「そういえば、そんな噂を聞いたことがあるわ!」

「やっぱり凄い人なのかしら。ポーション騒動を収めた立役者は、黒髪の乙女だなんて噂もありますし」

「なにそれヤバイ」


 キャッキャと、女生徒たちが騒ぎ立てる。

 かしましい雰囲気に包まれるセレナ像前であったが、ただ一人怒り狂う者がいた。青筋を立てて、宮子は怒鳴り声をあげた。


「はああ!? あんた人がいない間に、なにウチの命ちゃん垂らし込んでるのよ。アウロイ高地に埋まりたいの? それともリプロン川に沈みたいの?」

「ハハハッ。私は生まれ故郷の大森林で死にたいから、どちらもご免被るが」


 そういう問題ではない――とは思うものの、さすがの黒髪の乙女も、この大物二人の口喧嘩には割り込めなかった。


「君が怒ると思ったから、こうして素直に打ち明けたんじゃないか。それとも君はなにか、八坂君では生徒会長は務まらないと思っているのかい?」

「はああ!? 舐めんじゃないわよ。正しい意味での役不足よ。ウチの命ちゃんが生徒会長になったら、比べられる前任者が可哀想ってもんよ」


 しかし、会話が妙な方向に拗れているとなれば話は別だ。命は危機意識を発揮し、慌てて口を挟む。


「お姉ちゃん、逆、逆~! まんまと乗せられています!」

「はっ、私としたことが。つい妹を自慢したいがばかりに。命ちゃんを生徒会長にするなんてダメよ、ダメダメ!」


 宮古の権力はたちまち命を守る盾となった。黒髪の乙女は、自分を庇う姉の姿に感動したが、


「生徒会長になんてなったら、お姉ちゃんと遊ぶ時間が減るじゃないの!」


(どちらに転んでも地獄!)


 それも、姉の言い分を聞くまでの話だった。

 誰も彼もが自分勝手。めいめいが好き勝手に話を膨らませるなか、ひっそりと予鈴が鳴り響いた。


「あーあ、あんたが絡むから、時間を無駄にしたじゃないの。命ちゃんが生徒会長云々の話は一先ず聞かなかったことにしてあげるわ」

「うむ、それでは困るのだが」


 オルテナに取り合わず、宮古は命に向き直る。顔を合わせれば挨拶ぐらいは交わすが、元よりそこまで仲の良い間柄でもなかった。


「ほら行こう、命ちゃん」


 反射的に手を差し伸べた宮古であったが、


「あっ……ごめん」


 朝の約束を思い出し、手を引っ込めた。宮古と命の間に微妙な空気が流れかけたが、直ぐに姉が視線を外してリセットした。


 ほんの少しの非日常に立ち会えたことで、野次馬根性を満たしたのか。人垣は崩れ、女生徒たちは7つの教育棟へと分かれて歩き出した。


 人は捌け、バラバラの方向に進む。宮古とオルテナの会話を終わりだと勘違いしていた観衆は、誰も最後の会話を聞いてはいなかった。


「それにしても、今年はやけに早いのね……部活勧誘が終わるの」

「ああ……そうだな」


 それは、二人の最上級生だけに通じる会話だ。二人の隣に立つ命もマイアも、彼女たちが他愛のない世間話をしているとしか、認識していなかった。


 ところどころに横たわる白雲が、澄んだ青空を千切る。雲ひとつなければ、今日は文句の付けようのない快晴だった。

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