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【書籍化1~2巻発売中!】必中のダンジョン探索~必中なので安全圏からペチペチ矢を射ってレベルアップ~  作者: スクイッド


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【透過捕捉】の力

【書籍化・8月30日1巻発売予定です!】

 翌日。

 しっかり昨日の内に状態異常解除ポーションの購入。

 スキル振りとステータスの調整を終わらせた俺は、シルフィとディーネと一緒に鱗粉のダンジョンにやってきた。


「しっかり【透過捕捉】も使ってみなきゃなぁ……」


 昨日色々あった……というか一歩どころか使っただけで全身犯罪者に踏み込む【透過捕捉】だが、能力的にはかなり優秀ではあった。

 まず、この【透過捕捉】なのだが結構先。具体的に言えば、俺がはっきりと見える距離まで建物も人も透明になってその先の建物や人が見れる。

 なんなら良く目を凝らして見れば、細かいところまで見えたりもした。

 具体的に言えば、目を凝らしてる時に犬がたまたま視界に入ったのだか、筋繊維から内臓、血管の中まで見た。

 多分それだけじゃなくて、これまでの【捕捉】スキルの流れ的に遠距離攻撃を必中にすることも出来るだろう。

 そうなったら【魔法矢】が壁や武器だったりは魔力が纏わされてなかったりしない限りはすり抜けることもあってこれまで以上に一方的に攻撃できるはずだ。

 まあ、人に対してはすり抜けてくれないのが難点だけど、それは良いだろう。

 これだけで【透過捕捉】はかなり使える。

 あとは【複数捕捉】や【弱点捕捉】が同時に使えれば最高だなぁ……。


「ね~カエデ~? なにやってるの? 早く行こうよ~」


「ん? あぁ、ごめん。ちょっと考え事してた」


 ……ま、それも追々試していけば良いか。

 俺はそう考えをまとめると、ディーネと一緒にシルフィの後を追いかける。

 そして、シルフィに追い付くとシルフィとディーネが俺の肩に乗ってきた。

 それを確認してから俺は地面の根っこと空中のパウダーバタフライの両方に気を付けながら、また歩きだす。


「カエデさん、今日はどうするんですか?」


「んー。そうだなぁ。昨日も言ったけど俺とディーネが近くにいる時にシルフィに探索してもらうかなぁ。

 あとは俺の新しい能力の実験かな?」


「ああ、昨日カエデが言ってたやつだよね!」


「そうそう。まあ、実験だからシルフィの護衛中に同時にやることになるだろうけど」


「ふ~ん。……あ、カエデ。この辺で一回止まって」


 シルフィの声に従って、足を止める。

 そして、俺はパウダーバタフライに注意を払いながら辺りを確認する。

 ……うん。確認した感じ、周辺にモンスターの気配はなさそうだな。


「よし。じゃあ、この辺りで始めるよ~」


 シルフィが俺の肩から浮かび上がって少し離れた所に飛んでいく。


「じゃあ俺は実験も兼ねて近づいてきたパウダーバタフライを倒していくからディーネはシルフィの近くにいてもらって良いかな?」


「わかりました」


「ねーねーもう始めても大丈夫~?」


「おう。大丈夫だ」


「わたしもです」


「んじゃ、いくね~」


 そう言ってシルフィは両手を広げて、探索に使う風を生み出す。

 確かに、巨躯のダンジョンの閉鎖された空間の時に使ってたよりかなり強い風がシルフィから放たれている。

 これだけの風なら確かに昨日気を使ってくれたのか俺の方には来なかったけど、相当他の場所には風が広がってただろうなぁ……。


「っと。じゃあそろそろ……【透過捕捉】」


 俺は、龍樹の弓を取り出しながら【透過捕捉】を使って周囲を見渡す。

 すると、さっきまで俺の周囲に生えた木が邪魔になっていた視界がまるで元から木がなかったかのようにクリアになる。

 そして、俺を中心点として円を描くように俺が見える範囲までが映る。

 そんな中、やっぱりシルフィの風に反応したのか何匹かのパウダーバタフライが近づいてきているのが同時に見えた。

 そのままそのうちの一体に焦点を合わせると、パウダーバタフライの一体に【捕捉】スキルを使った時みたいに視点が強制的に引き寄せられる。

 なるほど、しっかり【捕捉】の効果も使えると……。


「そんじゃあ、【魔法矢】」


 今回はただただ純粋な【魔法矢】で透明な矢を作り出して、龍樹の弓にそのままつがえる。


「ふぅ……シッ!」


 そしてそのまま短い息を矢と共に吐きだして、パウダーバタフライの頭を狙って放つ。

 放たれた矢は真っ直ぐにパウダーバタフライの胴体へと突き刺さり、その命を奪う。


『レベルが7上がりました』


 よし、うまく行ったな。

 じゃあ次は【複数捕捉】も同時に使えるかの確認っと。


「【複数捕捉】」


 そのまま続けて【複数捕捉】を使って残っているパウダーバタフライを狙っていく。

 ……多分出来てる……のか?


「まあ、試してみれば出来てるかは確認出来るか……【魔法矢・全弾発射】」


 姿が見えてて、【複数捕捉】で見たのは……合計13体。

 一応一撃でさっき倒せていたから、使うMPは一体につき……30でいいか?

 390MPを使って透明な矢を作り、龍樹の弓につがえる。

 ……今さらだけどだいぶ昨日はMP使っちゃったんだなぁ……。


「……シッ!」


 そして、さっきと同じように矢を射ち出して、同じ様に放たれた矢が13体のパウダーバタフライを同時に貫いていく。


『レベルが7上がりました』

『レベルが7上がりました』

『レベルが7上がりました』

『レベルが7上がりました』

『レベルが7上がりました』

『レベルが7上がりました』

『レベルが7上がりました』

『レベルが7上がりました』

『レベルが7上がりました』

『レベルが6上がりました』

『レベルが6上がりました』

『レベルが6上がりました』

『レベルが6上がりました』


 ……よし。問題なく【複数捕捉】の必中も機能してるな。

 ……良いなぁこの【透過捕捉】。

 しっかり【複数捕捉】も同時に使えることがわかった。

 それに、やっぱりこれまで隠れてたら【捕捉】を使えなかった所を、透過して見えるお陰で狙えるのも便利だ。

 ……これ、ボス部屋の扉でも使えるのかなぁ……?

 ……後で試してみよ。

何度も失礼しますが


【書籍化・8月30日1巻発売予定】です!

web版よりも遥かに読みやすくなっております!

ぜひお手に取っていただきたいです(ごますりすり~)

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