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第14話 狙いは娼館姉ちゃんだな

「今日もお客さんを連れてくるね」

「おう。頼んだぞ。どうせなら、娼館に行くスケベそうなおっさんがいいな」


最初の常連客、チョビ髭おっさんと同じ属性の客なら商品を売りつける自信が出てきた。


「まだ、早いよ。この時間じゃ娼館は開店休業さ」

「おー。お前、変なことに詳しいな」

「まぁな。街のことなら大抵知っているよ。街ガイドしているからね」

「おお、そうだったな」

「何よりガイド料がいいのが、娼館ガイドなのさ」

「なるほどな」


確かに、知らない街に来たおっさんが、娼館の情報をゲットするならガイド料弾むだろうな。


「でも、この時間なら娼館のお姉さんたちは暇な時間だから、連れてこれるかもしれないよ」

「おー、その手があったか。よし、娼館お姉さんを連れてこれたら、売り上げの1割を出そう」

「ええっ、そんなに!」


さっき、銀貨1枚売れたのを見た直後だ。

その1割なら大銅貨1枚になる。

きっと本気になって客引きしてくれるだろう。


「お客さん、連れてきたよ」

「速っ!」


なんと10分で連れてきた。

大銅貨の威力すごいな。


「なんか珍しい化粧品があると聞いたんだけど?」


おー、なんともケバい、お姉さんだこと。

金髪で高身長、ボンキュボンなゴージャス美人。


だけど、店の作りがあまりにチンケで不審がられてしまったようだ。


「ええ。まさにこの店がそうです。ちょっとよろしいですか?」


俺はヘアブラシを取り出したぞ。

プラスチックで出来ているブラシで、ブラシの毛に当たる部分が3段階になっている。

良くはわからないが、ブラシの通りが良くなる工夫だとパッケージに書いてあった。


青髪少年が無理やり連れてきたみたいで、髪の毛が少し乱れている。

ここは、軽く梳いてあげることにするか。


「えっ、何、それ。ずいぶんと質がいいブラシね」

「これはですね。異国産の特別な品です。この地ではまだ売られていませんよ」


たぶん、それは本当だ。

日本製の物は異世界にはないだろうからな。


「色も不思議な色ね。ピンク色だなんて」

「でしょう? 特別な素材から作られています」

「どんな素材なのかしら?」

「そこはトップシークレットということなので」


彼女は百均ブラシで髪を整えてみて、感じがいいのを確認しているな。

おっとしまった! 鏡がないじゃないか。次は百均で買っておかねばなるまいな。


「気に入ったわ。これ、いくらになるのかしら」

「美人のお客様には特別に、大銅貨3枚になります」

「あら、思ったより安いのね」


えっ、そうなの? 大銅貨3枚では安いのね。

まぁ、舶来品って設定だから、そのくらいは安く感じるのね。


「じゃあ、これ、くださいな。あと、あの少年の目の上に塗っている物も」

「アイシャドウパレットですね。はい、これです」

「うわっ、綺麗。これは他の色はないの?」

「もちろん、ありますよ。こちらがブラウン系が中心です」


思わず、揉み手になってしまった。

ちょっと見せると「欲しいっ」となってしまう上客だ。

だけど、持ち合わせがあと銀貨2枚しかないという。

持っているお金で、どれを買うか、迷っているな。


結局、ブラシとアイシャドウ2つと口紅2つお買い上げ。

しめて、銀貨2枚と大銅貨3枚。まいどありー。


うん、幸先の良いスタートだ。


「じゃあ、次のお客さんを連れてくるね」

「ちょっと、待って!」


ゴージャス美人のお姉さんが、すぐに出て行こうとする青髪少年を止めた。

ん? 何をするのかな?


「ね、この子に塗ったアイシャドウと口紅あるかしら?」

「ええ、もちろん。これですが」

「もう、誰が塗ったのよ、これ。本当に下手すぎね」


あ、私ですが……なにせ、化粧というのを初めてやりまして。

やっぱり、下手ですか。そうでしょうね。


見るに見かねて、ゴージャス美人姉さんが、塗り直してくれた。

おっ、青髪少年、なかなかの美人になったぞ。


おいおい、ポーズなんかしてみて、その気になっているんじゃないか?

青髪少年を怪しい道に引き込んでしまったかも。


「よし、美人少年。しっかり客引きしてくるんだぞ!」

「はいっ、分かりました!」


なんか喜んで行ったな。いいことだ。


この日は、歩く化粧品サンプルと化した青髪少年のがんばりもあって。

お客さんがあと5人も来てくれた。


みんな、きゃあきゃあ言いながら、化粧品を中心に買ってくれたぞ。

時に一番人気のアイシャドウパレットは早々に売り切れてしまった。


この日の売上は、合計で銀貨10枚と大銅貨4枚。

金貨1枚を超えてしまったな。なかなかの大商いとなったぞ。


「よくがんばった、青髪少年よ。今日の客引き代だ」

「うわっ、銀貨! こんなにいいの?」

「もちろんもいいぞ。ちゃんと約束したからな。また、明日も頼むぞ」

「うん!」


その後、ふたりで円形公園で串焼きを食べた。

がっつり美味い肉の大串で大満足をしたぞ。


やっぱり百均商品は、異世界で人気が出た!


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