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第三十二話

「ほう、魔竜がデモンストレーションのすべてだと思っていたら、実のところ、魔竜以上の存在もいたわけか」

「当然だ。万が一、隷属状態が解かれて我々に襲い掛かってきたとき、それに対抗できないようでは本末転倒だろう」


 魔竜の隷属状態を解放し、料理もふるまって、あとは『仕込み』をしておいた秀星。

 警護用の装甲車が見えたので行ってみると、それなりに多くの人間がいた。

 魔竜を相手にしている時に参戦してこなかったところを見ると、観察していたのか、それとも、何人か混じっているであろう非戦闘員から護衛を遠ざけたくなかったのか、いずれにせよ、ここには魔竜以上の戦力があるのは間違いない。


「とりあえず、お前たちの組織名くらいは教えてくれないか?」


 秀星の質問に先ほどから答えているのは、一人の青年だ。

 まだ若く、銀髪を短く切りそろえたイケメンである。

 顔だけが露出したフルプレートアーマーで、その色は銀色に輝いており、高貴な印象を隠そうともしていない。


「我々の組織名か。略称だが、『FTR』だと言っておこう」

「FTRね……」


 一体何の略称だろうか。


「幻想の世界すら、我々は掌握し、再現する。そして目指すのは、『支配』だ。先ほどの魔竜も、我々の技術の一つにすぎないことに恐怖するがいい!」

「幻想の世界って例えばどんな感じだ?」

「決まっているだろう。モンスターに魔法、そして、神すらも存在する、地球の表では考えられないような世界のことだ」


 異世界に行ったことがある秀星からすれば、別に恐怖するものではない。

 邪神に関してはいろいろな意味で別だが。


「幻想の世界すら再現……いや、幻想と言う言葉がそのままと言うわけではなさそうだな……あ、『Fairy tale realization』か」

「な、何故分かる……」


 訳すると『おとぎ話の現実化』になるのだろうか。

 それは別にいいのだが、魔竜に関していえばFTRが生み出したものではない。

 カルマギアスの技術が全て彼らのものであるというのなら話は別だが、そう言うものではないはずなのだが、それを聞く耳は持っていないだろうから、秀星としても追及するつもりはない。


「まあ、特定されてしまったものは仕方がない。俺は、FTRの第二戦闘隊長にして、評議会元マスターランクチーム『星明りの大地スターライト・グラウンド』サブリーダーだった、篝天理(かがりてんり)だ」


 また読みにくい名字の襲来である。

 あと、この雰囲気でサブリーダーなのか。


「マスターランクチームが裏切っていたと聞いていたが、戦闘隊長なんてものに抜擢されているとは……」

「裏切ったのではない。さらなる高みのために乗り換えただけだ」

「言い方が違うだけで事実は変わらん。さて……」


 ここに来る段階で、魔法端末とマシニクルはひっこめておいた。

 秀星は星王剣を抜き放つ。


「このまま帰るわけじゃないだろ。というより、俺だって返すつもりはないからな」

「君を相手にするとなれば、俺以外の人間は邪魔になるか」


 天理は指を鳴らすと、天理の後ろにいた人間は後退していく。


「なるほど、お前ひとりで戦うわけか」

「その通り。俺一人なら、君に負けることもない」


 天理はそう言うと、緑色に輝く剣を抜き放つ。


「『魔剣ユグドラシル』と言う。装備しているものに、絶大な恩恵をもたらす魔剣だ」

「魔剣ねぇ」


 神器に勝てるかな?

 秀星はそんなことを頭の隅で考えた。

 次の瞬間、天理が剣を振りおろしてきていた。


(あ、それなりに速いな)


 剣を構えて受け止める。

 火花が散ったが、お互いに影響は特になかった。

 天理がニヤッと笑う。


「ほう、俺の剣を受け止めるとは、なかなかの反応速度だ」

「俺も、お前のことは思っていたより強いんだなと思ったところだ」

「マスターランクチームのサブリーダーだったんだ。俺を過小評価はしない方がいいぞ」

「そうだな」


 過小評価をしない方がいい。というのは秀星も認める。

 だがしかし、彼が認めるのは、相手が自分より強い時限定である。

 相手が強い時の過小評価程、怖いものはない。

 だが、相手が弱い時はそう考えない。

 相手が、自分に勝つビジョンを持たないからだ。

 だから逆に、バカは嫌いなのである。


「――!」

「……」


 天理が剣を引いた瞬間、そこからは連撃が来た。

 そのすべてを剣で止めるか、避けることでダメージを0にしていく。

 最も、エリクサーブラッドの影響で、痛覚はないし、超速再生する。

 そもそも、漆黒外套を着ているので、ダメージがない。


(降参しない限り負けないといつも言っているが、なんかその通りだな)


 真剣な顔つきでかかってきている天理に対して、秀星は涼しい顔で対応する。

 それを感じとったのだろう。天理が少し離れた。


「俺の剣技についてこられるなんてね。君ほどの実力者が今まで野良でいたことが不思議だよ」

「何が起こるのかわからないのが魔法社会なんじゃないのか?」

「それもそうだ。君ほどの実力があれば、我々の仲間になる条件はすべてクリアしていると俺は判断するが……」

「ま、寝言は寝て言えって話だな」


 秀星は鼻で笑った。


「交渉決裂か。悲しいものだね。強者と手を組めないというのは」

「ぶっちゃけ、どこかに所属するメリットは無いんだよな」


 神器十個と言うアドバンテージが大きすぎて、それ以上のものを掲示出来る者はいない。

 極論、無人島でも、日本では考えられない生活水準で生きていけるのだ。

 秀星の可能な範囲を考えると、その時間を一時間拘束するだけでも、その間にどれほどのことが出来るか。

 そう言う意味で、『本気になると地球が保たない』のである。


「ついでに聞くが、何でお前は、評議会を裏切ったんだ?」

「さらなる高みに上り詰めるためだと言ったはず。俺達は、与えられるために強さを示してきた。ならば、より多くの何かを与えてくれる組織に乗り換えるのは自然だろう」


 何の悪びれもなくそう言う天理。


「俺の視点だと、FTRは犯罪組織なんだが……」


 そう言う秀星に対して、天理は驚いたような表情になる。


「何を言っている。常に世界は弱肉強食だ。それに、評議会のこの惨状を見れば分かる通り、勝ち馬ではないからね」


 秀星は、天理と言う人間のことが大体わかった。


「ぶっちゃけ、装備だとか、外見だとか、いろいろ見ていくと正義感あふれる青年なんだが……お前って利己的なだけなんだな」

「当然だ。人間は、自分に多くの物を与える存在に乗る。それが、他の組織に左右されない強い組織なら尚更だ。それに、犯罪組織に所属していたことも無いわけではない。まあ、その過去を知っている者をすべて消して評議会に乗りこんだわけだから、誰も知らないだろうけどね」

「それを言うってことは、この場で俺を殺すってことか?」

「よくわかっているじゃないか」


 秀星は、天理が自分を殺そうとしていることは、百歩譲ってどうでもいいことにした。


「それと、君は力あるものが支配する世界というということが、世界の本質であるということを理解しているはずだが?」


 天理がそんなことを聞いてきた。


「強者が支配する世界か」

「人でありながら、人を支配する。人間と言うのは、そこに最高の優越感を持つ生き物だ」


 優越感か。

 秀星がよく指示を出しているのは……セフィアだが、カウントはしなくていいか。

 だって人じゃない(・・・・・)し。


「まあ、言っていることは全部正しいんだろうな。そして、本質もとらえているんだろう」

「それが分かっているのなら、今すぐにでも俺達のところに来るべきだろう」

「さっき俺のことを殺すとか言っていた人間がよく言うよ」


 どのみち隷属状態にするつもりなのだろうが。


「まあいいや、とにかく、俺はそっちに行く気はないよ。あと、お前って俺に勝てるのか? ぶっちゃけそんな要素はないと思うんだが」

「だが、ここで俺が引く理由にはならない!」


 天理が魔剣を上段に構えると、光り輝く。


「この魔剣で生み出せる最大出力の攻撃だ。冥土の土産にこの技で葬ってやる!」


 そして、魔剣は振り下ろされた。

 飛ぶ斬撃として発射されたそれは、まっすぐに秀星の方に向かう。

 だが……秀星は、何もしなかった。

 左の肩から右腰にかけて、抉るように飛来した斬撃は、秀星に当たると同時に、その役目を終える。


「バカな……あの攻撃を受けて、何もせずにノーダメージなんて……」

「まず俺を弱体化させるところから始めような」


 秀星は剣を振りおろした。

 飛ぶ斬撃、そして、今までのような不殺剣ではなく、本当の斬撃だ。

 その斬撃は魔剣を砕き、鎧を抉って、天理の体から血しぶきが上がる。


「ぐううう……な、何だこの威力は」

「この剣は基本的に、『斬り分ける』んじゃなくて、『斬り壊す』からな」


 淡々と告げる秀星。

 その目に、今まで不殺剣で済ませてきた色はない。


「君は、基本的に人を傷つけない主義だと思っていたんだが……」

「誰がそんなこと言ったんだ?」


 秀星はさらに剣を振る。

 斬撃が飛んで、天理の鎧を抉った。


「ちっ……だが、魔剣ユグドラシルの力があれば、すぐに俺は回復できる!」

「それ、お前自身に付与されているんじゃなくて、魔剣の起動効果だな」


 秀星は指をパチンと鳴らすと、特殊なフィールドが形成された。


「なんだこれは……」

「教える気はない」


 秀星は更に剣を振って、鎧を抉る。


「ぐ……だが、な、なんだこれは、回復しない……それに、恩恵が消えている……」

「自分が使っている力を理解していないやつは、俺には勝てないよ。あと、そろそろ終わらせていいか?もうぶっちゃけ、俺から話すことはないんだが」

「ま、待て……」

「最初に言っておく、お前が開示できるメリットで、俺が首を縦に振ることはない」

「だが、俺の立場を使えば……」


 命乞いだろうか。

 それをし始める天理に対して、秀星は言う。


「お前、言ったよな。人は、より多くの何かを与えられるために、乗り換えるんだって」


 呆れと、失望が混じった目で、秀星は続ける。


「なあ、与えられている立場でしか無い弱者であるお前が、強者である俺をどうにか出来ると思っていたのか?」

「な……だが、いいのか? 今まで殺さずに捕らえていたお前が、いきなりこんな……」

「別に、今までも単に殺さなかったわけじゃない。『生かしてやっている』だけだ」

「どういうことだ?」

「この剣だが、一度斬った場所を、『さらに斬ったことにすることが出来る』んだ」

「え……」


 言いたいことが分かっていないようだな。


「直接斬る必要はない。さっきの飛ぶ斬撃でもその痕が残る。不殺剣で斬った場合でも同様だ。後で斬ったことにしようと思った場合、この剣を振る必要もなければ、距離的、時間的な制限もない」

「まさか……」

「一度斬れば、何度でも斬れる。こんなふうにな」


 秀星は、指一本動かさない。

 だが、天理の体から、三つの斬撃が溢れ、そして、血しぶきが舞う。


「ギャアアアアアアア! ま、待て、待ってくれ!」

「ちなみにこの斬ったことにする力だが、回数制限は全く存在しないし、一箇所につき、同時に何回でもできる」


 全ての斬撃箇所から、三回ずつ斬撃音が響く。


「ガアアアア! はぁ、はぁ!おい、待て、まずは話を――」

「三回だけじゃなくて百回でもできるぞ」


 天理の顔がどんどん青くなって行く。

 実際、血は足りなくなっているだろうし、精神的にも無理があるはずだ。


「ちなみに、これは『通常』の話だ」

「はっ?」

もう少し(・・・・)能力を解放すれば、斬撃の威力だって、数百分の一から数百倍まで自由自在になる」

「ば……バカな……」

「お前は、俺が甘い人間だと思っていたようだが、違うんだよ。俺の敵になった時点で、詰んでいるも同然だ」

「り……理不尽だ。反則だぞ! そんな力!」

「そうだ。だから、俺の敵にならない方がいいんだよ。あと、こんな力があると知られたら、さすがに人間関係がヤバくなるんだ」

「……どういうことだ」


 いきなり話が変わったことに驚く天理。


「消してきたんだよ。お前と同じように、自分に都合の悪いやつはな。冥土の土産に、この能力の解決策くらいは教えてやる。今すぐに出来ないだろうしな」

「ど、どうすれば……」


 すがるように呟く天理。


「まず言っておくと、これは『呪い』じゃなくて、単なる『事実』だ。それを再現しているだけだから、『解呪』は全て通用しない。同様の理由で、傷が完治しても、斬った事実は変わらないから、また普通に切れる」

「では、どうすればいいと……」


 説明の途中で慌て始めた。 


「教えるといったはずだ。最後まで聞け。『さらに斬ったことにする』っていうのは、要するに、過去にその事実があったということだ。時間操作でも、過去の改竄でも何でもいいが、斬った事実をなかったことにすればいい」

「ば、ばかな……そんなことが……」


 そうつぶやくと同時に俯く天理。

 だが、その口は笑っていた。


「出来るんだよおおおおおおお!」


 勝利を確信した顔で、何かスイッチに様なものを押す天理。


「これは、過去の傷をなかったことにする魔法具!FTRの中でも、最高峰に位置するものだ。希少な素材が必要なためまだ数は少ないが、これがあることで、俺を含めた上層部の人間は、死ぬことはない!」

「起動すれば、の話だよな」

「え……」


 天理は何度もスイッチを押す。

 そのたびにランプは光るのだが、何も効果を及ぼさなかった。


「ば、バカな……」

「さっきからユグドラシルが反応しないことを気が付いていないのか? まあ、もう終わらせようか」

「お、おい、待――」


 三つの斬撃箇所から、数十倍の威力斬撃が発生し、天理の体は粉々になった。

 本当の意味で跡形もなく消えて、カケラすら残らなかった。


 人を殺したのは久しぶりだ。


 だが、五年における異世界の生活で人を殺したことがある秀星にとって、殺傷など、本来ならためらうものではない。

 人を殺した後で発生する精神的な異常すら、エリクサーブラッドで無効になる。


「支配は好きじゃないんだよなぁ……」


 秀星は、支配を掲げない限りは殺そうとは思っていない。

 その人間がいないとどうにもならない状況だって中にはある。

 だが、『支配』というのは、秀星の頭の中でキーワードとして引っかかるのだ。

 奴隷に一度身を落として、そこから這い上がった末に考え始めたものだと秀星は思っているが、深い部分は自分でもわからない。

 ただそう思いながらも、自分が『不安定』であることは分かっている。


「異世界は甘くなかったぞ。篝天理。しかし……もっと強いやつが出てこないものか……」


 地球でも無双出来ると思っていたし、敵なしなので無双と言えば無双ではあるが、あまり面白くない。

 先ほどの魔竜で言うならば、少なくとも百頭は出てきてほしかった。

 仕掛ける側からしても『無茶言うな』と言うべきものだが。


「サブリーダーでこの実力か。ま、リーダーの方に期待するかね……」


 まだすることがある。


「さて、天理に任せて下がった連中でも拘束しに行こう」


 秀星は天理を放置して、逃げた方向に走った。

 数秒で発見。


「な……貴様。篝天理に負けたのではなかったのか!?」


 役員のような恰好をしたおっさんが驚いているが、確認したわけでもないのにそんなことを言わないでもらいたい。

 まあ取り敢えず、篝天理はいいとしても、こいつらまで殺すと事情聴取すら出来ないだろうから、捕まえておくとしよう。


「いや、さっき倒しておいたからな。というわけで、君たちを捕まえよう。『サモン・ジェイルタートル』」


 秀星が指をパチンと鳴らすと、鉄の亀が出現する。

 甲羅の天辺に出入り口があり、その中は牢屋になっている。

 重厚感あふれるもので、堅牢なオーラがあたりに充満した。


「全員を牢屋に放り込め」


 ジェイルタートルが頷くと、目が光る。

 すると、怪しい光に包まれた襲撃者たちは、自分の影から出現する鎖に拘束されて行き、次々と牢屋に放り込まれ、そして、その扉が閉ざされた。

 彼らは外から誰かが出そうと思わなければ出せないだろう。


「さてと、タートル。鍵」


 秀星がそう言うと、一つの鍵が出現して、秀星の手に収まった。

 扉を開ける鍵だ。

 といっても、ディンプルキーのようなものではなく、小さな直方体であり、扉にある窪みにはめるもので、魔法による開閉構造だ。


「さてと、後は連絡しておくか」


 スマホをとりだして、来夏に連絡する。


「つながったか。来夏、襲撃者たちを拘束しておいたぞ」

『ああ。それはいいんだが……そこって圏外だよな』

「俺が常識の範囲内にいるだなんて、会った時から(・・・・・・)思ってない(・・・・・)だろ」

『……それもそうだな。分かった。オレたちの方も一段落着くころだ。すぐにそっちに向かうぜ』

「よろしく」


 通話終了。

 秀星はスマホをしまった。


「……一段落か。まあ、そんなものかね?」

「私もそう考えます」


 振り向くまでもなく、セフィアが近くにいた(・・)と秀星は理解した。


「秀星様はこれからどうなると思いますか?」

「知らんよ。ただ……ちょっとの間は何事もないんだろうなって思っただけだ」

「そうですか……」


 セフィアは、わざと(・・・)何かを隠しているような印象があったが、秀星が聞かない限り言わないのがセフィアのやり方だ。

 命令は聞くが、『主人の物語の邪魔をしない』というのが従者の役目だと思っているからである。

 あくまでもセフィア個人(・・)が思っているだけだが。

 それにしても、と秀星は思う。


(評議会とカルマギアス。日本における魔法社会の表と裏が崩れて、新たな組織が生まれた。しかも、俺が異世界から帰ってきてからだ)


 一瞬だけ、秀星はセフィアをチラッと見る。

 セフィアはそれを認識したようだったが、何も言わない。


(……まあいいか)


 その時点で思考を放棄した秀星。

 いずれにせよ、彼はまだ選択しない。何も決めない。

 何も未来を考えず、何も見据えたりはしない。

 彼は結局――


「来夏たちが来たな。セフィアは戻っていろ」

「はい」


 セフィアは転移して消えていく。

 後に残った秀星は、空を見上げた。


「俺が本気になれるような日が来るべきなのか……ま、期待するだけしておくとするか」


 秀星は肩をすくめた。

 どうなるのかはわからないが、その時動けばいいと思っただけ。

 その選択の正しさに関しては、今は考えない。

 それでいて、不安定な人間だ。


 自覚している。



 彼は結局、主人公には向いていない。

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