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第百七十八話

 顔面偏差値の高い女の子達の水着姿。

 中には、服の上からでもわかるほどスタイルがいいものもいる。

 まあ、ゴリラもいるが。

 そういう状態だと、青春真っ盛りの男子というのは燃え上がるものなのだ。

 秀星ではない。十五歳でけつの青い王子。シュラウドである。


「クックック。これはいいな」


 シュラウドは展望台の上から、カメラと望遠鏡を接続し、シャッターをバシャバシャときりながら鑑賞していた。

 シャッターの中では、秀星と雫、アースーと来夏というなんともいえないチームでビーチバレーをしている。

 シュラウドがみているのは当然、揺れる雫の胸である。

 でかいやつの胸は本当に大きい剣の精鋭。

 一番でかいのは来夏だ。

 大柄といえば大柄なのだが、黒のビキニ姿になると、なかなか引き締まっている。

 とはいえ、女性の平均と比べて身長は高く、近くにいるとど迫力だ。

 自分より身長がそう変わらない相手ではないとストライクゾーンに入らないシュラウド。

 その視線は、二番目に大きい雫の胸に向かうのである。


「それにしても、なかなかいいな……特にいいのは、やっぱりあいつだな」


 シュラウドが視線を向けた先にいたのは……美咲であった。

 ……ロリコン?

 その美咲はスクール水着姿であり、胸には『みさき』とかかれている。

 本来の姿に戻って泳いでいるポチの背に乗って海の上ではしゃいでいた。

 ちなみに美咲はクロールはできないが平泳ぎは出来る。


「いい。実にいい!スクール水着こそ至高にして頂点!」


 ロリコンはないがスク水フェチのようだ。


「まあいい。クックック。これほどの上玉。なかなかお目にかかれないからな。しっかりと記憶して置かなければ」


 多くのものを敵の回しそうな発言である。


「ていうか、ビキニ率高いな……ペチャパイまでビキニとか何考えてるんだ……!」


 シュラウドは一瞬。目があった気がした。

 望遠鏡から目を話してバクバクし始める心臓を落ち着かせる。


「い、いや、ここでつぶやいたとしても、向こうまで聞こえるはずがない。ふう、焦った」


 ちなみに数キロ程度なら、秀星は耳をすませば聞き取ることは可能である。

 別にやっていないが。


「だが……まあ、いいものだ」


 ちなみに真面目に泳いでいるのは風香と羽計だけである。

 エイミーと千春は砂の城を作っていた。優奈はその手伝いである。


「あっ!秀星がアースーにサンオイル塗ってる!……誰得だ?」


 秀星がアースーにサンオイルを塗っていた。

 しかも特に恥ずかしがることなく。

 というかアースーのほうが恥ずかしそうだ。


「ふむ……なぜビーチバレーをしたあとにサンオイルを塗るんだ?」


 そこでわざわざそんなことを考え始めたシュラウドであった。


 ……ちなみに、ここでとあるおっさんは『若いな』と呟き、とある幽霊は鼻血を出しながら狂喜乱舞である。

 少し、心配だ。

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