第千三百五十七話
「みゅ~……千里の道も一揉みからですぅ~」
「……」
椿は寝ていても体は結構動く……場合もある。
二人に挟まれて寝ているときはそうでもないのだが、一人と一緒に寝ている場合はよく動くのだ。
セフィアの体はスタイル抜群であり、胸も柔らかさと弾力さを完全に兼ね備えた一級品。
身に着けているメイド服も触った感じがよい。
秀星が使っている神器は全て創造神ゼツヤが作ったものであり、創造を司る存在によって肉体をメイド服が作られたセフィアの、『最高端末』
それが気持ちよくないわけないのだ。
「む~……むふふ~♪」
眠りながらセフィアの胸を揉み揉み……。
「うにゃあああああああっ!」
起床。
(……耳がヤバい)
急に至近距離から大声が飛んできて若干悶絶している様子のセフィア。
「……む? 私はなんでセフィアさんの胸を揉んでるんですか?」
もみもみと手を動かしながらそんなことを言う椿。
「いつもそうしているでしょう」
「そうでした!」
にぱっと笑ってベッドからもぞもぞと降りる椿。
「ふああ……バトルロイヤルって今、どんな感じになってますか?」
「栞様が暴れたようですね」
「え?」
「特別エリアの上から海が落ちてきたのを確認しています。技の属性を考えれば可能性は高いでしょう」
「なるほど! むふううっ! 栞が暴れてるなら私も行かないといけませんね!」
因果関係は皆無だと思うセフィアだが、そもそも気まぐれの椿に因果関係など不要。
説明も理由も不要。理屈も常識も不要。
行きたくなったら行く。それが椿クオリティである。
「というわけでレッツゴーです!」
「畏まりました」
セフィアも一緒に行くようだ。
というわけで、建物は秀星一人でボッチということになる。
まあ、セフィアは秀星よりも椿が優先なので仕方がないね。




