表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神器を十個持って異世界から帰ってきたけど、現代もファンタジーだったので片手間に無双することにした。【連載版】  作者: レルクス
本編最終章 神器を十個持って異世界から帰ってきたけど、現代もファンタジーだったので片手間に無双することにした。編
1349/1408

第千三百四十九話

「はぁ、はぁ、間一髪だったぜ」


 どうにかして十六本の帯から逃げて距離を取った来夏。


 障壁がかなり削られており、来夏に攻撃して当たった部分がちゃんとダメージになっている。


(いったい何があったの?)


 今使っている技に関して言えば、特殊性が高いことは理解している。


 他の絶技はシンプルな構造で、風を何らかの形にして斬ったり押しつぶしたりといったものだが、この技は、風に『食らう』という属性を与えようとした結果、かなり複雑なのだ。


 それが影響して、何かギャグ補正を突破することができたのかもしれないが、そうだとして、一体どういう原理なのかさっぱりわからない。


(特殊性が高い方が突破しやすいのかな)


 というわけで、もう一度突撃する。


 八本ずつ帯が延びる刀を振って、来夏に攻撃。


「……いやー。『それ』はダメだぜ」


 来夏は大剣を真横に一閃。


 それだけで、刀の十六本の帯は破壊されて消滅する。


「んなっ!?」

「一々何が通じるとか通じないとか、考えない方が良いぜ?」


 そもそも、ギャグというものはどういうものなのかは決まっているが、最も重要なのは『滑稽さ』である。


 どれほど笑えるのか、ばかばかしいのか。そういう部分がギャグという要素には求められるのだ。


 そして、滑稽さなどというものは個人で異なるもの。


 風香はギャグ補正というものを『なんかよくわからないけど別の物理法則を適用する事』だと思っているし、それそのものは正解だが、『解釈』が違っている。


 物理法則というよりは、『表現』だ。


 そして、ギャグというものは挟み込むタイミングも重要。


 ……とまあ、要するに、行き当たりばったりのように見えて、いろいろ構成の段階で組み込まれている。


 それとはまったく関係のない、マジの『天然』は椿くらいのもの。だからこそ、『常に適用される』くらいのレベルになると、高い知性が求められるのだ。


 何かが納得いかないが。


「仕方がないね。こうなったら、もう何も考えずに感覚で戦おう」


 というわけで、風香は大きく深呼吸をして、そのまま突撃する。


「いや、それだといつもと同じなだけだぜ?」


 来夏は大剣を振って、次々と風香の攻撃を捌いていく。


「……」


 そしてそんな様子を、高志はずっと守っていた。

 どうやら割り込むタイミングを計り切れずにいるらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ