第千三百十四話
椿が時島グループに来たとなれば、することは一部決まっているようなモノ。
「はぐはぐですうううっ!」
近くにいた女性職員……といっても、時島グループは清磨以外の男性がいないが、遠慮なくとびかかってギューッと抱きしめる。
「おふっ……」
昇天したような表情になりながらも椿を抱きしめ返す職員。
……椿は麻薬か何かなのだろうか。
「えへへ~♪ むふふ~♪」
大変うれしそうな様子の椿。
基本的に、誰かに触れたいと考えている彼女らしい行動ではある。
「あーっ! ずるい!」
そして、それにつられて他の職員もやってくる、
それにつられて……といった内容であり、まあ、進歩はない。
……男性が清磨しかおらず、職員はみな、美少女や美女という、ハーレムすら構築している時島グループだが、既に清磨が本妻確定ということもあるため、ハーレムの主は椿なのかもしれない。
「むむ~♪」
抱きしめられたり触れられたりして嬉しそうな様子。
自らもFはある巨乳を押しつけ、そして自らも巨乳を押しつけられる。
椿にとってマジで天国なのかもしれない。
「むっふーっ!」
というわけで、椿はとっかえひっかえ、少女たちを抱きしめまくっていく。
その様子はセフィコットがばっちり撮影しており、椿が移動してどこかでまたハグをすれば、自分もシャカシャカ足を動かして移動して撮影する。
いつも通りのことだ。
「うへへ~! 時島グループは最高ですっ!」
日本有数の魔石販売会社としての地位を築いている時島グループ。
その従業員は、いずれも美女や美少女で構成されており、男性は清磨一人という異次元っぷり。
ただその本質は、椿を主とするハーレムのような感じになってきている。
そもそも、清磨は本妻確定みたいなところが最初からあって、他の女性に対して何らかのアプローチをするということがほぼなかった。
オマケに、『真理』に触れた結果、心の油断や隙がなくなり、しかも精神的に非常に安定した状態になったことで、尚更、ハーレム会社を作っている意味というのが薄れてきている。
そんな中、椿という存在がいることで、全員がわっふぉー! となっているのだ。
人の性というのは大体そんなものである。
……そんなものだよね?
まあ知らないけど、椿がかかわってくると大体こうなるというのは、いつものことだ。




