第千二百二十七話
「ふううううっ!ふううううっ!うにゃああああ!」
椿が興奮しているようだ。
「どうしたんだろうな」
「〜♪」
場所は時島グループの会長執務室。
清磨と刹那と椿でババ抜きをしているようだが、一番カードが多い椿。
要するに負けているわけだが、とっても興奮している。
「むうううっ!」
そのまま刹那に抱きついて、自分の顔を刹那の顔に埋めて抱きしめる。
「〜♪」
刹那は大して気にしていない様子。
そのままポンポンと頭を撫でて椿をあやしている。
「ババ抜きはもう無理だな。てか、発作だったっけ。何度見ても不思議だよなぁ。なんでこうなるんだろう」
疑問を口にしているところあれだが、解説役がいないので疑問は疑問のままである。
「うにゅうううっ!うえええええん」
「!」
急に泣き出した椿。
「〜♪」
だが、刹那は慣れた様子でナデナデしている。
「……なんか急に泣き出したが……一体何だ?」
制裁を受けて涙目で悶絶しているところを見たことはあるのだが、ここまで泣いているところを見たことがない。
「〜♪」
そして説明する気が一切ない様子の刹那。
ナデナデし続けてあやしている。
「……むー」
「あ、泣き止んだ」
「むああああっ!」
発作は健在。
「……誰か対応マニュアル作ってくれ。まじで」
発作といえど傾向はあるだろう。
刹那がいる以上、椿がここに来ることは多そうだが、刹那が解説する気はないのでヨクワカラナイ。
「むうううううぅぅぅ……zzz」
「あ」
寝ちゃった。
「〜♪」
ナデナデは継続。
「むにゅ〜……♡」
いい笑顔のままで眠っている。
(…………わからん)
性格には色々なカテゴリがあるが、椿はもう椿というカテゴリだ。わかりません!




