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第千百七十六話

「……ぷっぷっぱーっ!」

「「?」」


 椿が興奮している。

 場所は、時島グループの本社に存在するフィットネスルームだ。


 様々な運動機器が置かれており、美少女たちが運動着を着てそれぞれのメニューをこなしている。


 攻める人はスポーツブラだったりするが、椿はそれに加えてホットパンツであり、健康美がフル開放していた。

 ……あんなに罪深いほど甘いものを食べておいて!


「どうしたのかな」

「わかんない。さっきまでダンベル持ったままシャドーボクシングしてたけど」


 それもそれで謎だな。


「うにゅうううっ!むふうううっ!」


 なかなか収まらない。


「これって発作かな」

「だとしたらすぐには収まらないよ。どうする?」


 ほんとうにどうすればいいのだろうか。


「むうううっ!」


 そのままの勢いで近くにいた少女に抱きつく椿。


「うわわっ!」

「むうううっ!」


 そのまま胸に顔を埋める。


 ただ、ここはフィットネスルームでそれに適した格好をしているゆえに、薄着のものが多い。


 スポーツブラの椿だと、ほぼ肌をかなり晒して抱きついているのと同じだ。


 はっきり言って天国です。


「うわっ。す、すごい……」


 たしかにすごい。

 というか、高校生には見えない。


「一体何をしてるんですか?」

「あ、副会長」


 敦美が部屋に入ってきた。


 そして察したようだ。


「にゃあああっ!むふうううっ!」


 椿は敦美に向かって突撃。


 そのまま、顔を胸に埋めて抱きしめる。


「んんんんっ!」


 まだまだ興奮中。


「……はぁ、困りましたね」


 そういいつつ、椿の頭を撫でる。


 ただ、普通なら『うへへー』と言っていただろうが、興奮中なのでまだ叫びまくっている。


「仕方がないですね。このまま別室に連れていきますから、皆さんは続けてください」

「「「えー」」」

「えーじゃありません。はぁ、椿さん。行きますよ」

「むうううっ!むうううっ!」


 この発作、なかなか謎である。

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