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幼馴染が急に距離を置き始めたので、少林寺拳法始めてみました  作者: 10kg痩せたい
もう一人の幼馴染篇

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第X話 トラトラトラ

学──


 大学4年生になり、大体の学生の就職が決まり始めるころ、お世話になった教授が定年のため送別会を実施することになった。OB、OG含めて割と大人数集まっての送別会となった。


 在学中の学生もいれば、何処ぞやの社長さんやら専務さんも集まるなかなかにカオスな会となっていた。

 いつも一緒に居る時子は、別学部ということと、それに事業も忙しいため、不参加となった。


 ついハメを外してしまった。いやどちらかというと偉そうな方々から進められる酒を断れなかった。気づいた時には後輩が呼んでくれたタクシーに乗り、送り出されたところだった。

 どこにでもいる苗字の……女ドライバーさん……何処かで声を聞いた気もしたけど、頭が回らず、俺は意識を夢の彼方に置いてきてしまった……。







???──


 2人で男1人を持ち上げて、部屋に連れて行く。これは紛れもない強姦だ。

 ただ、被害者はいても、何も覚えていないだろう。


「起きる前に早くね」

「うん……」



 

 明かりをつけない暗い部屋の中で、1人の女が一生懸命に腰を振っていた。

 こんな方法しか取れないくらいに追い詰められていた。もう二度と会わなくて良いから……その覚悟で今日に臨んでいた……馬鹿な女……。




「……今までの誰よりも……一番きもちよさそーにしてるじゃないの」

 ???が呟いた。










「ごめんね、ありがとう」


 再びタクシーに乗せられて、寝かされる男1人。見送る女は顔に涙の跡を残していた……。




「お客さーん、起きてくださーい」

 何もなかったように、男を降ろし、そして作戦は完了した。


 後の結果は天のみぞ知る。













XXX──


 ごめんなさい。

 ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。


 あなたを汚してしまって、ごめんなさい。


 これが、終わったら。

 もう二度とあなたに会いません。

 だから許してください。


 一つだけ思い出をください。

 一つだけ希望をください。




 それで、全部を諦めるから。


 ごめんなさい。


 好きです、好き、でした……。


 あなたに、大切な人がいることは知っているから……。


 これは私の自分勝手。


 絶対に許されないことだけど。




 ごめんなさい。


 もう二度と会わないから、許してください。





 ごめんね……がっくん……





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