第二十話 クリスマス
真理愛──
~クリスマス~
ハルくんの号令で私達4人はハルくんの家に集まった。ご両親はホテルに泊まるそうで、若い者で楽しんでほしいとお家を空けてくれたということだった。
いつかお礼を言わないとな……。
大きなケーキと、チキン、ピザなどを買ってきて、皆で食べた。ないしょだけど、コーキくんが持ってきたお酒も少し飲んだ。
初めてのお酒を飲んで……ふわふわしている。
「んっ……」
少しだけ、意識がぼんやりしてソファーで休んでいたら声が聞こえた……。
セーナちゃんとコーキくんがキスして……うぅん、し始めてる?えっ……。
「マリー、僕達もしようか」
断る前にハルくんが私の口をふさいでくる……。
「あっ……」
だめなのに、見られてるのに……お酒のせいかな、私の体は動いてくれない……。
気づいたら、裸にされた私とセーナちゃんがソファで並ばされて、始まってしまった……。
やだ、コーキくんにも見られちゃう……。
でもハルくんは私の抵抗を許さない。
抱くのをやめない。コーキくんに見られてるのに……声も、体も見られてしまう……。
恥ずかしい……。
セーナちゃんの方を見ると、とろんとした瞳で私のことを見つめてる。
ニコっと笑ったと思ったら、顔が近づいて……セーナちゃんとキスしちゃった……っ。
柔らかい……女の子の唇も、舌も凄く柔らかくて、それだけで私は……。
「それじゃあ、コーキはこっちの部屋を使ってくれ」
リビングでのそれが終わった後、ハルくんに案内されて、セーナちゃん達は別の部屋に入っていった。
私はハルくんの部屋に連れて行かれた……。
部屋に入ると、ハルくんは少し怒っている感じだった。
「ハルくん、どうしたの?顔が怖いよ……」
ハルくんにベットへ押し倒された……。
終わった後もハルくんは無言のまま、こっちも見てくれない……まだ、怒っているのかな……。
私は耐えられず「シャワー浴びてくる」とだけ伝え、1階に逃げた……。
廊下に出ると壁越しに聞こえていた声も聞こえなくなっていた……。
2人は寝ちゃったのかな……私は急いで1階へ降りて行った……。
洗面所に入り、念のためセーナちゃん達がいないことを確認する。
良かった……誰もいない……。
着替えを棚に置かせてもらう……。
なんで持ってきちゃったんだろう……。
着替えの中に未使用のゴムが混ざっていた。
いつもの癖だった。一度だけ、持ってくるの忘れて……。
ハルくんがゴム無しでしようとして拒絶したら、そのあと数日、不機嫌だった……。
だから、ハルくんの家のお風呂を借りるときに持ってくるのは癖になっていた……。
ザーッとシャワーの音が響く……。
さっきの事を考える……。
……あそこでしたいって言ったのはハルくんじゃん……。
私だって見られたくなかった……。
セーナちゃんはまだ良いけど……コーキくんに見られたくなんてなかった……。
全部、見られちゃったよね……。
セーナちゃんと並ばされて普通にして、バックでして……。
胸も、あそこも、お尻も全部見られた……。
ハルくんとしてて気持ちよくなっているところまで、全部見られた……。
クラスであったらどんな顔したらいいのかわからないよ……。
そういえば、セーナちゃんともチューしちゃった……女の子同士なのに……。
いろいろ考えながらシャワーを浴びていたら誰かお風呂に入ってきた……。
「ハルくん、ごめんね。すぐ交代するよ」
振り向くと……そこにいたのはコーキくんだった……。




