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「ゴメン。アニメオタクはマジに無理かもwww」と言われて浮気された挙句に幼馴染に棄てられた俺だったのだが(転載中)  作者:
第一章

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1、地獄から天国?

ゆっくり更新していきます。主にカクヨムで書いております。

「ゴメン。アニメのオタクってやっぱ無理かもw」


その様に県立長峰高校の屋上で言われた俺、鮫島雪穂さめじまゆきほ


黒髪の短髪に顔立ちは並メン。

言っちゃ悪いが太っても痩せてもない感じの帰宅部。

まあオタクだしな。

でも俺も別れてやるつもりだった。


別れようと思った原因はオタクじゃない。

コイツ。

つまり河本関奈こうもとせきなは他の奴と楽しそうに浮気していた。

デートもしていた。


その為、別れたかった俺は「分かった」とすんなり受け入れた。

それから俺は「お前とはもう喋らない」とも言う。

茶色の髪を翻してからギャルっぽい姿のその関奈は「良いよ別に」と話した。

薄笑いを浮かべている。

この野郎...今直ぐにネットに暴露したろか。

だけどそんな根性は無いが。


「...関奈。俺はお前を信じていたんだが」

「私はオタクキモいって思った」

「...分かった。まあもう関係ないしな」


俺は風を感じながら頭に血を上らせて「じゃーね」とヒラヒラ手を振りながら去って行く関奈を見た。

何だってこんな事になるのか。

そう思いながら俺は空を見上げる。

3月の空は少し肌寒かった。



俺は関奈とは同じクラスだった。

なので...必然的に関奈と一緒に教室に戻る事になるが。

俺は関奈とはもう関係性が無い。

だから距離を取って歩いた。

それから戻って来て椅子に腰かける。

まさか野球部副主将に関奈を寝取られるとは...。


「ったく」


そんな感じで俺はチラッと女子達と話している関奈を見てからスマホを弄る。

アイツのこれは計画のうちだろうな。

浮気してもあの男には根性が無いっていうのが。

クソッタレ。

まあでも今となってはどうでも良い。

被害に及んでないしな。

そう思って俺はスマホのリズムゲームをする。


「ああもう」


イライラする。

考えつつ俺はリズムゲームにイヤホンを付けて集中する。

それから授業が始まりあっという間に放課後になった。



関奈とはもう赤の他人なので当然一緒に帰る事はない。

俺は今までの事を思い出して頭に来つつ。

アニメグッズを買いに行くつもりでアニメショップに向かった。

そして自動ドアをくぐってから2階に上がり俺は心の安らぎの好きなアニメのグッズコーナーに向かう。

それから見ていると「あ」と声がした。

顔を上げると...そこに見た事のある同じクラスのクラスメイトが居た。


「...え?君...確か...伊藤さん?」

伊藤春風いとうはるかぜ。...鮫島くん、だよね」

「...え?あ、ああ。よく覚えているな。非リアだぞ俺」

「うん。記憶しやすい名前、だから」


その通り伊藤春風は。

いつも勉強熱心でクールな感じで。

関奈と正反対の表情をあまり変えない美少女。

凛とした感じの...なんというか性格がくみ取れない感じの女子だ。

黒髪の長髪をしている。

カチューシャを身に着けているが...というか真面目系がなんでこの場所に。


「なんで伊藤さんがこの場所に」

「私はアニメが好き」

「ああ。それで...というかどんなアニメが?」

「二等分の花嫁」

「...マジか。俺も好きなんだよな。そのラブコメ」

「そう、なんだ」


何故か嬉しそうな感じを見せる伊藤さん。

俺は「?」となりながら伊藤さんを見ていると伊藤さんはハッとした感じで慌てて咳払いをした。

それから「大切なアニメ」と言う伊藤さん。

俺は「大切なアニメ?」と聞き返す。


「とある人から教えてもらった大切なアニメ」

「...そうなんだな」

「うん」

「...偶然だな。好きなアニメが一緒ってのは」

「そ、だね」


伊藤さんはアニメコーナーを見る。

「特に三葉が好き」と言う。

俺は驚きながら「そうなんだな」と笑みを浮かべる。

グッズを持ってから見せてくる。

不思議な感じだ。

表情は一切変わらないが和やかな感じだ。


「いつも凛としているからそういう系は嫌いかと思っていた」

「...凛としている訳じゃない。そうしているだけ」

「そうしている?」

「3次元の男の子が嫌い、な感じ」


そう答えながら伊藤さんは困惑する。

俺は「!」となりながら「じゃあ俺も嫌いなんだな。...話しかけてしまってすまない」と謝る。

だが伊藤さんは「貴方は違う」と言ってから慌てる。

それから「貴方は特別」とボソッと呟いた。

なんて言ったか聞こえない。

すると伊藤さんは強制的に話題を変えた。


「...今日は悲しげな感じ」

「は?俺か?」

「そう。悲しそう」

「...そうか。...実はな。幼馴染に浮気されたんだ」

「え」

「...そうなるよな?オタクが嫌いだとよ」

「あ...そ、そう」


俺の言葉に目をパチクリした伊藤さん。

それから複雑そうに赤面する。

その姿に「え?」となる俺。

そして伊藤さんを見ていると伊藤さんは手に持っていたアニメグッズを置いた。


「う、浮気された?」

「...ああ。...どうした?」

「えっと。じゃ、今はもうフリー?」

「...そうなるな」

「そ、そ、そう」


伊藤さんはなんだか嬉しそうな顔をする。

浮気を喜んでいるのか分からないけどでもそんな感じに見えない。

伊藤さんは「えと。じゃあ」と俺を見る。

それから「私、君の家に行きたい」と言って...あ?

あぇ!?


「へ?それはど、どういう意味!?」

「えと。その。な、慰めてあげようって...」

「はぁ!?」

「あ、あ、え、えっちな意味じゃない!!!!?」

「へ!?」


意思疎通が上手くいかない。

そして俺達は周りのお客さんに不思議がられる。

俺達は逃げる様にその場を去った。

それから外に出る。

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