【設定・他】ユーリ達一行の服装他
ユーリ・ウトー
二日ほどいわゆる“旅人の服”風の姿だったが結局、学生服に戻った。
見た目は変わらないが、部屋を割り振ってもらったので学生鞄は持ち歩いていない。
ここまでも襟は開いていたのだが、特に服装をとがめる人が居ないことに
ようやく気が付き、洗濯の後は第一ボタンが開いているのがデフォに。
王都以降は、ワイシャツの襟だけでは無く胸元も見えている。
ライトブルーの学校指定ワイシャツは夏服でもあるので、左腕に校章の
刺繍が紺で入る。
着替え分として支神殿が作ったものは、校章は黒い糸の無意味に豪華な刺繍で
再現され、学生服の襟に付いた校章のバッジも無意味に重厚な仕上がりで
まるで王侯貴族の紋章のよう。
ナイフは制服の下。メルカに作って貰ったベルトで、持ち手を下にして
胸に吊っている。
腕のリングも袖に隠れて普段は見え無いので、ごく普通の高校生にしか見えない。
アリス・カバフジ
仮の服はセーラー服と引き換えに次の日返した。
神殿からもらってくれ、と言われてたいそう閉口した模様。
こちらも通学鞄は手放したものの
『魔法の天使 マジカル☆アリス!! =魔法の杖を持つ天使=』
『超絶美少女! まほてん☆アリス、見・参! シャキーンっ!!』
の、ロゴが隅に小さく入った白のビニールトートは、出かけるときには
そのまま持ち歩く。
中身は裕利も知らない女の子の秘密。
主にパンツや、裕利には内緒でメルカに作って貰った予備の“乳当て”など。
服装はセーラー服で一緒だが、ここまでの道程でかなり傷んだローファーは
デザインは変えずに異世界基準で新調して貰った。
お陰で魔導が乗ってかなり歩きやすく、減りも少なくなった。
彼女も着替え分のセーラー服を作って貰ったがスカーフは材質が再現できず、
なんとこちらは絹を使った豪華仕様。
セーラー服の胸当ての部分に校章があるが、こちらも裕利の襟のバッジと同じく
なにかの紋章の様な、やたらと手のかかった刺繍になっている。
ハートのペンダントは服の中、鎖も見えないのでペンダントの存在には
ほぼ誰も気が付かない。
ピンクの石の付いた指輪は特に使い道もないが気に入った様で、そのまま
左手の中指にはまっている。
リオンデュール・カニュラケイノス
支神殿到着と同時に神職として異例の三階級特進で大巫女に。
所属は中央大神殿付きから法王庁直轄の特務神技団に変わったが、
立ち位置は特になにも変わらずユーリ達のお世話係。
本人もそんな事はほぼ気にしていない様子。
階級が上がったので服も変わっているが、袖の飾り紐の色が変わったのが判る程度。
この世界の人間では無い、裕利や亜里須には何処が変わったのかよくわからない。
今後さらにエラくならないといけないので、まずはその前段としての
大巫女昇進だが、これはリオの昇格について準備をするように。
と、法王から言われた神官総長の指示によるもの。
最終的にはメルカの副司祭、その上の司祭をも通り越し、司教にまで昇進する
ことが本人の知らないところで既に内定している。
メルカが無理やり、修行のカリキュラムを押しつけているのはこの為。
また大巫女昇格と共に、特別祭事執行監理官の肩書きが、これも本人の
あずかり知らないところでついている。
この肩書きは中央大神殿の(神職の位としてで無く)役職としての
上位神官以外では、ほぼ誰も逆らえないほどエラい。と言うこと。
ニケ・バラント
毛皮のチューブトップに、同素材の超マイクロパンツ。
と言う巨乳中学生(実際にはユーリと一つ違いでリオと同い年。
現代日本基準なら高1)としては、実にけしからん服装だった彼女には
チャイナドレスが用意された。
黄色と黒の長袖で丈の長い、スリットの大きく切れ込み
そこから見える太股も黒いタイツで覆われ、ふくらはぎまで伸びたブーツも
あいまってからだが直接見える部分は極端に減った。
冬季用として一応ズボンも用意はされているらしい。
そしてオープンフィンガーのグローブや伸縮性の高い生地、違和感なく
耳をかくせるように頭のぼんぼりまで、トータルで格闘家のイメージで
統一されたデザインになっている。
足元はブーツ風だが、足首より上は柔らかいなめし皮。
なので動きに制限が無くかつ、裕利が心配していた擦り傷なども
防げるようになった。
ただ普段、ぼんぼりは王都では耳を画す必要がないので要らない上
当人としては邪魔になるようで、外しているときが多い。
服のお尻には裕利が気にした通りに、尻尾を出すための穴が開けられているが
そこから出すのが結構、フサフサした尻尾なので毛に隠れて服の穴自体が
見えることは無く、尻尾は直接服から生えているように見える。
変にサイズのぴったりした服なのでかえって胸の他、身体のラインが生々しく
強調されて見え、裕利は相変わらず目のやり場に困っているがランドの
基準で見る限り、これはこれで問題がない模様。
服自体は、インコンプリーツである彼女に配慮し、通常獣人が毛でおおわれている
部分については、のきなみ見えなくなるように。と言うメルカの配慮の元、
綿密に計算されたデザインでもある。
彼女には武器を持ち歩けない王都内での自衛用として、純粋な魔導鋼を
さらに魔導で凝縮した、見た目を裏切り異常に重い鉄扇が贈られた。
これは、持っているだけである程度の魔導ならはじき返せるという
とんでもない代物で、さらに閉じた状態なら騎士の剣を受けることさえ可能。
モリガンがその出来に感心するほど。
綺麗に塗装してあり、ニケが持っている限りはただの扇にしか見えないが
凝縮に凝縮を重ねた素材で作られ、重量は六五キロもある。
彼女は基本的に鎚使いなので、重い武器の方がしっくりくるようであり
メルカは耐魔導防御だけで無く、そこまで気を廻してこの扇子を作らせたらしい。
実は、門番を務める巫女や導士の持つメイスを使ってみたい鎚使いの彼女だが
彼らがメイスを持って門に立つのは半分以上儀礼的なもので、単純な重量も
実際には彼女の扇子よりも数段軽い。
アテネー・サベイヤレルファ
ややゆるめのシャツにポケットのたくさん付いたベスト、乗馬ズボン、
と言うよりは土木業者のニッカポッカのようなズボン。
さらに武器のたくさん入った背負い鞄、という姿だった彼女。
ユーリに魚釣りのおっさん。と言われてしまうような服装だったアテネーには
スカイブルーのメイド服が用意されていた。
背が高く、手足の長いアテネーにはやたらに似合って見える。
特に特殊な機能などは無く、結構厚めの生地のメイド服なのだが、本人の
運動神経もあって動きにくいことは無さそう。
本格的な、貴族に仕える女中が着るようなメイド服そのもので
コスプレ風デザインではなく亜里須の言うように、重厚なイメージのデザイン。
どう考えても戦闘にはむかない。
色が黒や濃紺では無くスカイブルーなのは、主人であるユーリの、
上着ではなく、そのワイシャツの色に合わせたもの。
ちなみに、亜里須がセーラー服のアンダーシャツにしている長袖Tシャツも
同じく空色であることも影響している。
同じデザインで上着と室内作業用の帽子も作られたが、現状不要なので
着る事がなく、亜里須はとても残念がっている。
左の二の腕には二人の侍従の長、と言うことで裕利と亜里須の校章を
簡素化したマークが赤い刺繍でつく。
これは法国情報部が情報精査の結果、二人が服に同じ紋章を持つ以上
それは救世主のマークである。と言う認識に至ったことから。
簡素化したときに「高」の文字は消えている。
ニケの服の袖にも、服と同系色の色で目立たないが同じ紋章が付いている。
モリガンについては諜報畑の人間、と言うことで所属を示す様なものは
あえてなにも付いていない。
彼女は武器を持ち歩けない王都内での携帯用に仕込み杖を渡された。
これは、杖としてもきちんとつかえるもので、彼女の足の古傷を知った
メルカの依頼で本当の杖職人によって元のデザインがなされた。
アテネー自身は仕込み杖としてのできばえと、刃の出来に驚いていたが
当然杖としても最高級でさらには普通に使えるものである。
当然封印が付いていて、大結界内では抜こうとすればメルカに知れ
彼女の承認無しでは鞘が抜けない仕掛けになっている。
また、劇中での言及は無いが、仕える主人である裕利と亜里須、この二人の
荷物以外を手に持って王都内を歩くことが禁止されている。
支神殿の中のみ、料理等の作業で使う分には刃物を使うことも
許されてはいるが、使えるのは基本的にメルカが許可し自身で印を付けた
道具や食器のみ。
それ以外は使うのはもちろん、持つこと自体が禁止されているので
下級巫女達について家事修行に励む彼女だが、洗い物はほぼ手伝えない。
彼女は裕利の引きこもっていた数日、食事の上げ下げをほぼ一人で行い、
レイジに睨まれていたのだがそれには、裕利が使う食器については全て
印が付いていたから。と言う理由もあった。
これは彼女の暗殺者としての能力が、相当高く見積もられて警戒されている
という事実を示すもの。
隠し持っていた改造したスプーンなどを、あえて裕利の目の前で出すように
メルカが指示しているがこれも、――裕利のためを思うなら怪しまれる
行動を取るな。と言う牽制の意味が強く、これはアテネーにも伝わっている。
裕利に絶対の忠誠を誓っているのはわかった上で、その彼の変節や、
何らかの理由で彼の制御を離れた場合の予防策として、せめて王都内で
明確に武器になるものを持たせない。と言うこと。
当人も意図は理解した上で従っている。
もっとも、ただの杖であろうが、彼女にかかれば百人を殺す凶器になるのだが
メルカは彼女の“主殿”への忠誠を信頼して、そこはそのまま持たせている。
モリガン・メリエ
ヨレヨレのコートから体にフィットしたコートに一新。
完全に体の線が浮き上がるので、きちんと服を着ているにもかかわらず
裕利には相変わらず露出狂呼ばわりされているが、それはそれで喜んでいる。
魔導索敵攪乱と物理防御増大の効果を持つ布で織り上げられた
スタンドカラーのコートで、やたらにタイトではあるが、袖口と裾は
ゆったり広がって、モリガンの体型をむしろ引き立てる。
裕利からは変態コート扱いだが、結構仕上がり自体は良い様子。
えり元と袖口、裾には白いフリルがあしらわれ、手には上着にあわせて
薄手の黒い革手袋が用意されている。
但し、糸を使えなくなるうえ、蟲使いのスキルを一部封印する効果に
気が付いたので、本人はあまり着用したがらない。
アテネーと同じく、本編中で言及されていないが、彼女は逆に
神殿内部での手袋着用を義務付けされた。
彼女の“所有者”である裕利の
「前を開けるの、禁止!」
の命令が生きているため、コートはいつも襟元までキッチリしまって、
そして当然。その事を知っているメルカの指示で、そう言う着こなしが
前提としてデザインされている。
コートの中身はスクール水着のみで変態の面目躍如。
これでは見た目はともかく“普段の生活”が大変だ、と気にした
裕利の要請によって後日、継ぎ目が目立たないように無駄に職人の技を使い、
上下に分割できるが、つなぎ目に気を使いワンピースに見えるように
加工しなおすことになる。
これにより、彼の気にしていた用足し問題は後日解決している。
誰の目にも触れていないはずだが、彼女の着る、
「身体にフィットした紺のワンピース」
が王都のオシャレ少女達の間で、のちに細身のコートと共に話題になることに。
足元は、今までよりも若干ヒールの高くなった黒のショートブーツ。
特殊効果も多少高くなったようで、普段からアテネーの突っ込みをかわせる
程度には素早くなった。
ショートブーツのヒールは若干細く、高くなったがこの部分は、実用性は
特になく、本人の好みを優先したもの。
特に武器の要らない彼女は、オカリナのような形の木製の蟲笛を作って貰い
これを首にかけることで、ユーリの当初の予定通り見た目で蟲使いをアピール。
かなりの出来の逸品のようであり、メルカのことが気にくわない彼女ではあるが
笛自体は結構気に入っている。
また裕利の読み通りに、制御をしなくて良い前提なら、モリガンが本気で
使うと、王都の大結界内であろうと、近所にいる蟲を種類問わずに近所に
居なくなるまで無尽蔵に呼び出せる。
というとんでもない代物でもある。
作った方はしかし、そこまでの効果を期待していたわけでは無く、
それができるモリガンがあからさまに規格外。と言うこと。
法国中枢から一番信用されていないと思われる彼女だが、実は蟲笛については
モリガンがきちんと裕利の立場を汲むだろう。と言うメルカの考えから
意外なことに使用制限は一切かけられていない。





